DIME MAGAZINE
Z世代と呼ばれる新卒社会人は、SNSやAIの活用などにも柔軟に対応できるデジタルネイティブ世代でもある。そんな新社会人は、どんな仕事観を持っているのか？ Hagakureが運営するWebマーケティングスクール『デジプロ』は、2025年に入社した新卒社会人（20～25歳）を中心に、全国の会社員男女100名に「仕事観とリスキリング意識」に関する調査を実施して、その結果を発表した。
そこからは生成AIやデジタルスキルへの関心が高い一方で、「自分で考える」や「アナログとのバランス」といった思考の深さも垣間見えて、“自走力”と“柔軟性”を兼ね備えたデジタルネイティブ世代ならではの価値観が見えてきたという。
仕事で困ったときに頼るのはやはり上司や先輩
仕事で困った時にすることでもっとも多かったのは「上司・先輩に相談する」（40人）だったが、「自分で考えて試行錯誤する」（20人）や「インターネットで調べる」（18人）など自分自身で解決方法を探す人も多かった。4位には「AIに質問する（13人）」がランクインしており、AIが身近になっていることがわかる。
理想の働き方は「フルタイムのオフィス勤務」
「理想とする働き方」についてもっとも多かったのは「フルタイムのオフィス勤務」（32人）だった。リアルオフィスでの勤務が1位という意外な結果だったが、「ハイブリッド型（出社＋リモート）」（28人）や「フレックスタイム制」（17人）などの柔軟な働き方を求める声も多く、半数以上は固定化されない職場スタイルを志向しているようだ。
フルタイムの出社を希望する割合が一定数いるのは、Z世代が「自由度のある働き方」を好む一方で「職場での対面コミュニケーション」も重視するバランス志向があるということだろう。
デジタルネイティブ世代はアナログも意外と重視
業務におけるデジタルツールの使い方については、もっとも多かった回答が「アナログとバランスよく使いたい」（38人）だった。デジタルネイティブとされるZ世代も“アナログ志向”が一定数存在することがわかった。
デジタルツールを「積極的に活用したい」（32人）が2位にランクインした一方で、3位以下には「新しいツールの習得は面倒だと感じる」（16人）や「使いすぎると逆に非効率だと思う」（14人）など“テクノロジー疲れ”ともとれる感想もあった。デジタルとアナログの“ハイブリッド志向”が最多だったが、「紙に書いて整理する」や「口頭で伝えるコミュニケーション手段」もZ世代は価値ある選択肢と考えているようだ。
身につけたいスキルのトップはコミュニケーション力
「今後、身につけたいと思うスキル（複数回答可）」では、もっとも多くの回答を集めたのが「コミュニケーション力」だった。「データ分析・活用スキル」や「生成AIの活用スキル」がそれに続き、さらに「デジタルマーケティングスキル」や「プレゼンテーションスキル」も身につけたりスキルとして挙がった。
Z世代の新卒社員が志向するスキル傾向からは、「人とのつながり」×「テクノロジーの活用」＝“ハイブリッド型の仕事力”を目指す姿が見てとれる。1位となった「コミュニケーション力」は、オンライン中心の大学生活を経て「リアルな対話や共創の力」を重視する傾向の現れとも思われるが、生成AIやデータ活用など新時代のデジタルリテラシーに関心が高いのも今後の社会変化を敏感にとらえようとしているのだろう。
今回の調査では、2025年新社会人の働き方・スキル習得・業務スタイルでは「柔軟性」と「バランス」がキーワードとして浮き上がったという。デジタル活用やAIへの関心は高まりつつも人との対話やアナログ的な対応も重視されており、これからの新社会人は、これらを融合させるスキルが求められる考えられる。
■「2025年新社会人の仕事観に関する調査」概要
調査期間：2025年4月
調査方法：インターネット調査
調査対象：2025年4月1日入社の新卒新入社員
調査件数：全国男女100名
実施主体：Hagakure（Webマーケティングスクール「デジプロ」）
構成／KUMU
最新号
