
都合よく使われる人の特徴は、受け身で主体性がない、真面目すぎる、誰からも嫌われたくないという思いがある、そして仕事ができることです。頼られる人になるためには、自分を認め、責任を勝手に負わず、すぐに返事をしないことが重要です。
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皆さんは、誰かに仕事を頼むときに、「あの人が適任だから任せたい」と、「あの人は断らないし、嫌な顔をせずに引き受けてくれるから任せたい」のどちらが多いでしょうか。
仕事を頼んだ前者はあなたにとって“頼りになる人”であり、後者はあなたにとって“都合よく使うことのできる人”なのかもしれません。
後者のような思い持って他人からあなたが仕事を頼まれていたとしたら、いい気持ちはしないですよね。しかし、都合よく使われている人の中には、「頼られている」、「自分がなんとかしなければ」といった思いがあり、断ることが難しくなってしまっている可能性があるのです。
今回は、都合よく使われる人の特徴、そして、都合のいい人から頼られる人になるための考え方をお伝えします。
都合よく使われる人の特徴
都合よく使われる人と頼られる人との違いは何なのでしょうか。ここでは両者の違いをご紹介します。あなたに当てはまる特徴がないか、ぜひチェックしてみてください。
1.受け身で主体性がない
都合よく使われる人の特徴の1つとして、受け身で主体性がないことが挙げられます。
主体性がないということは、何かを決めるときにいつも他人に決定権を委ねてしまうということです。なので、他人が決めたことには、自分の意思よりも優先して進めようとします。これが、都合よく使われることの原因になります。
一方の頼りになる人は、他人から何かを頼まれたときには、他人の意思よりも自分の意思決定で行動を起こします。自分が無理だと判断したら、引き受けないのです。ここが大きな違いとなります。
2.真面目すぎる
真面目なことは決して悪いことではありません。しかし、その真面目さがすぎてしまうと、都合よく使われる人になってしまう可能性があります。
真面目な人は他人が「この仕事を手伝ってほしい」と頼まれると、自分の都合よりもこの人の力になりたいという気持ちが勝り、引き受けます。つまり、他人の期待に応えようとする気持ちが強いのです。
一方の頼りになる人は、頼られたときにその仕事の必要性、どのようなアプローチをすればいいのかなど、その仕事を達成するための工程を、頼ってきた人に確認します。これにより、一方的に仕事を押しつけられるということがなくなります。
3.誰からも嫌われたくないという思いがある
誰からも嫌われたくないという思いがある人も、都合よく使われる傾向があります。これには自己肯定感の低さが関係しています。
自己肯定感が低い人は自分に自信がないため、自分の意見を他人に伝えることが苦手です。なぜなら、自分の意見にも自信がなく、伝えて拒否されたり嫌われるのが怖いのです。自分の意見を伝えず他人に合わせることで他人から嫌われることを回避してしまい、その結果、都合よく扱われてしまいます。
一方の頼りになる人は、自分の意思でできることとできないことを決めます。他人に嫌われるのが怖いということは、自分よりも他人を優先していることとイコールです。頼りになる人は自分を優先するので、都合よく使われることは少なくなります。
4.仕事ができる
上記の1~3を見ると、都合よく使われる人にはあまり良いポイントがないと思われるかもしれませんが、都合よく使われる人は基本的に仕事ができるという特徴もあります。頼まれたことをそつなくこなしてしまうからこそ、都合よく使われてしまうのです。
この特徴は頼りになる人と同じになりますが、違う部分もあります。その違いは、何でも自分で抱えてしまうのが都合よく使われる人であり、自分の今抱えているものを考えて無理なものはきっぱりと断ることができるのが頼りになる人となります。
都合のよく使われる人から頼られる人になるための3つの考え方
都合よく使われる人と頼れる人の違いが特徴でわかったところで、次に頼られる人になるための3つの考え方をご紹介します。すべて考え方を少し変えるだけでできるので、ぜひ取り組んでみてください。
1.仕事ができる自分を認める
特徴で触れたように、都合よく使われるのには、仕事ができるという前提があります。たとえ雑用であったとしても、仕事のできない人に仕事の丸投げはできません。あなたを都合よく使おうとしている人は、「この人なら問題なく仕事をしてくれる」相手を選んでいるのです。
なので、まずは“自分は仕事ができる”と自信を持ってください。自分を認めてあげることで、他人よりも自分を優先できるようになります。
2.責任を勝手に負わない
他人から仕事を頼まれたとき、それを断ると仕事が回らなくなると思ってしまっていませんか?もし断ったとしても、それはあなたの責任ではありません。頼ってきた人以外、あなたを責める人はいないはずです。
「この人の力になりたい」という思いに応えるために自分自身に無理を強いているなら、それは自分よりも他人を優先しているサインだと思ってください。他人を優先するクセは、都合よく使われる隙ができてしまうことと同じです。
3.すぐに返事をする必要はない
都合よく使われる人は、自分よりも他人を優先するので、自分のことを考える時間なく、相手の要望を引き受けてしまいます。なので、何かを頼まれたときにはすぐに返事をせずに、自分の状況を考える時間を持つために「ちょっとスケジュールを確認する時間をください」と相手に伝えてください。
一旦時間を置いて、本当に自分がすべきことなのか、それを引き受ける余裕はあるのかを見極める時間を持つことが大切です。
文・構成/藤野綾子
ライター・編集者。精神保健福祉士、産業カウンセラー、EAPメンタルヘルスカウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種の資格を持つ。大学に通い直し、心理の国家資格取得に向けて勉強中。教育施設、就労移行施設などでカウンセラー研修、実務も続けている。
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