
グローバルコマースを展開するShopifyの日本法人Shopify Japanから、2025年4月の販売データを元にした最新のコマーストレンドが発表されたので、同社リリースをベースに概要をお伝えする。
夏に向けた実用品の購入傾向が明らかに
2025年4月1日〜30日の販売実績を、前月(3月1日〜31日)と比較した今回の分析では、ゴールデンウィークや気温の上昇に伴い、日本の消費者がアウトドア関連商品やイベント需要、夏に向けた実用品の購入が増加傾向にあることが明らかになった。
4月は、日本の大型連休が始まる時期であり、季節が春から初夏へと移り変わるタイミングでもある。
レジャーや国内旅行、住まいの季節に合わせた模様替えなどへの関心が高まる中で、2025年の消費者は自然の中で過ごす時間を楽しみにしながら、アウトドアを満喫するための準備を進めている様子が販売データから推察できた。
また、ポップカルチャーや個人の趣味を楽しむ動きも広がっていることが明らかになった。
2025年4月の主要トレンド
■庭の手入れニーズが上昇
芝刈り機の販売が前月比+160.6%と大きく伸長。暖かくなった気候を背景に、自宅の庭の手入れや外観の整備といった季節的なニーズが高まっている。
■キャンプシーズンの早期到来
キャンプ用品の需要が急増した。中でも「Vis-A-Visテント」が+156.4%、一般的なテントも+99.8%と好調で、家族や友人グループによるゴールデンウィーク旅行に向けた準備が進められていたと考えられる。
■気温上昇に備える実用品
初夏に向けて気温が上昇するとともに、「ハンディファン&ミストファン」は+154.8%と大幅に増加。暑さ対策グッズとしての需要が顕著に現れている。
■イベント・フェスシーズンの準備
春のイベントやフェスの開催の開催に伴い、「イベントバナー」の販売が+159.7%と増加。ゴールデンウィークを前に、個人および公共のイベント準備が本格化していた。
■ポップカルチャー・コレクター需要の活況
「コレクティブルピン」は+563.4%、「オートグラフ(サイン入りグッズ)」は+306.3%と、いずれもホビー&クリエイティブアーツ > コレクティブルズカテゴリ内で最も高い伸び率を記録。アニメや音楽、スポーツといったポップカルチャーへの関心が高まり、春のイベントや野外マーケット、ゴールデンウィーク期間中の催事がその背景にあったと考えられる。
Shopify Japan暫定カントリーマネージャーのショーン・ブロートン氏は、今回のデータについて次のように述べている。
「4月の販売動向は、気温の上昇やアウトドアシーズンの到来にあわせて、日本の消費者が積極的に行動を始めている様子がうかがえます。キャンプやガーデニングといった季節のアクティビティから、イベント関連のコレクターグッズに至るまで、Shopifyの事業者は、ゴールデンウィークと初夏に向けた季節需要を的確に捉え、消費者のニーズに応えています」
構成/清水眞希