
この記事では、「インビテーション(invitation)」の意味とその活用シーンについて解説しています。日常ではパーティーや結婚式の招待に使われ、ビジネスではセミナーや展示会への案内、クレジットカードの上位ランクへの招待など、特別感を演出する手段として用いられます。特にビジネスでは、選ばれた感を与えることで購買意欲を高めるマーケティング手法として有効であり、営業やマーケティング担当者にとって理解しておきたい重要な概念です。
目次
インビテーションには、「招待」「誘う」などの意味合いがある。日常生活においては、かしこまった場面で相手を招待するときに用いられる。
ビジネスシーンにおいても、相手に特別感を与えたり、購買意欲を刺激するために用いられることがある。
ビジネスパーソンとして、インビテーションという言葉を見聞きする場面はあり得るだろう。どのような場面で使うのが適切なのか、確認しておこう。
インビテーション(invitation)とは
まずは、インビテーション(invitation)の基本的な意味合いから見ていこう。
■インビテーションの意味
「インビテーション」とは、何かに招待する行為や、招待状そのものを意味する言葉だ。「招待状」「招き」「誘い」などと訳されることもある。
日常生活の中においては、パーティーや結婚式などのイベントに人を招いたり、グループやクラブなどへ勧誘する際に、インビテーションという言葉を用いることがある。
ビジネスシーンにおいても、展示会やセミナーへ招待する際に、「インビテーション」という文書を送ることがある。
■インビテーションの語源
「インビテーション」(invitation)という言葉は、ラテン語の「invitare(インウィターレ)」に由来している。「invitare」には、「招く」「誘う」という意味合いがあり、英語の「invite」に派生し、名詞形として「invitation」が生まれた。
■クレジットカードにおける「インビテーション」とは
クレジットカードを保有しており、インビテーションを受けたことがある方もいるかもしれない。クレジットカードにおける「インビテーション」とは、カード会社が特定の顧客に対して送る、ランクが高いカードへの「招待状」を指す。
通常の申込みとは異なり、すでに審査の一部を通過しているという特別な招待の形式だ。例えば、一般ランクのクレジットカードの利用状況が良好であれば、ゴールドカードやプラチナカードへのインビテーションが届くことがある。
全ての利用者ではなく特定の条件を満たした利用者にのみ送られるため、特別感を感じられるだろう。
つまり、インビテーションはカード会社が既存顧客に対して、上位カードへの切り替えを促すマーケティング手法として用いられている。受け取った側は、「上級顧客と認識された」「カード会社から選ばれた」という特別感を感じるためだ。
インビテーションの使い方【日常】
日常シーンで、「インビテーション」を使う具体的な事例を紹介する。
・使用例1:友人の誕生日パーティー
「来週の土曜日、私の誕生日パーティーのインビテーションを送ります。できるだけ早く返事をもらえると幸いです。」
・使用例2:結婚式の準備
「結婚式のインビテーションのデザインをいくつか考えているんだけど、どれが良いと思う?シンプルな白とゴールドのものと、写真入りのカジュアルなもので迷っているんだけど。」
・使用例3:ホームパーティー
「週末に新居でホームパーティーを開くから、インビテーションを作ってみんなにLINEしたよ。何時に来れるか教えてね」
このように、少しかしこまった場面や特別なイベントの招待を表す際に、インビテーションという言葉が使われることが多い。
インビテーションの使い方【ビジネス】
続いて、ビジネスシーンにおけるインビテーションを使う事例を見ていこう。
・使用例1:企業セミナー
「来月開催する新製品発表セミナーのインビテーションを、主要取引先100社に送付しました。返信期限は今月末までとなっています」
・使用例2:展示会
「国際展示会のVIPインビテーションをお送りします。一般入場より1時間早く入場でき、専用ラウンジも利用できるため、ぜひ御来場ください。」
・使用例3:採用活動
「書類選考を通過した候補者へのインビテーションメールを送信しました。次回の面接日程と、事前準備について詳細を記載しています」
ビジネスシーンでは、インビテーションは単なる案内状ではなく、特別感や選ばれた感覚を伝える手段として使われることが多い。マーケティングとしても使われるため、相手に「自分は選ばれた」「自分は特別な存在だ」という認識を与えるために、利用されることがある。
営業職やマーケティングの部署にいる方は、インビテーションの意味合いや効果的な活用方法について知っておくとよいだろう。
まとめ
「インビテーション」とは単なる招待という意味合いだけでなく、相手に特別感を与える洗練された手段である。
日常では結婚式やパーティーの招待状として、ビジネスでは展示会やセミナーへの案内として活用されるケースが多い。クレジットカード業界では、優良顧客へ上位カードを提案する特別オファーとして機能し、「選ばれた感」を演出する効果的なマーケティング手法となっている。
ビジネスパーソンは、この「選ばれた特別感」という顧客心理を活用することで、購買意欲を効果的に刺激できるだろう。インビテーションの本質を理解し、適切に活用することが、洗練されたマーケティングの一助となる。
文/柴田充輝
厚生労働省、保険業界、不動産業界での勤務を経て独立。FP1級、社会保険労務士、行政書士、宅建士などの資格を保有しており、特に家計の見直しや資産運用のアドバイスのほか、金融メディアで1000記事以上の執筆を手掛けている。