
嘘をつけない人の心理的特徴には、罪悪感が強い、不安が強い、正義感が強い、素直で感情移入しやすいなどがあります。これらの特徴を受け入れる方法として、嘘=悪だけではないことを理解し、自分を守るために本音を隠すことや、すぐに返事をせずに時間を置くことが挙げられます。
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嘘をつかないことは美徳とされることも多いですが、良好な人間関係を築くためには、時には嘘も必要となります。
嘘がつけない人は、正直者であるが故に人間関係で揉めてしまったり、余計な仕事を抱えてしまったりなど、生きづらさを感じてしまうことも…。
嘘がつけない人はどのような心理的特徴があるのでしょうか?ここでは、その特徴を受け入れる方法をお伝えします。
嘘がつけない人の心理的特徴
ここでは、嘘がつけない人の心理的特徴を見ていきます。
1.嘘に対する罪悪感が強い
嘘をつくことに強い罪悪感を抱いてしまう人は、嘘をつくことができません。強い罪悪感を抱く原因は、“嘘をつくこと=悪いこと”と思っているからです。
このタイプは過去に嘘をついたことがあり、そのときの強い罪悪感が忘れられないという経験を持っている可能性が高いでしょう。そのような経験から、たとえ正直でいることで損をしたとしても、罪悪感を持ったほうがまだマシだという気持ちを持っています。
2.不安が強い
嘘によって、または嘘がバレることによって、悪い結果を想像してしまう人も、嘘をつくことが苦手です。
このタイプには、「嘘をついたことで悪い結果になってしまったらどうしよう…」という不安な気持ちを持っています。そんな強い不安を持つのには、自信のなさが隠れています。どうせダメだという思いがあるからこそ、悪いイメージが先行してしまうのです。
3.正義感が強い
正義感が強い人も嘘をつけません。これには1.のところと同じく、“嘘をつくこと=悪いこと”と思っています。このタイプは嘘だけではなく、ルールや規則などにも従います。
また、正義感が強さから嘘をつけない人は、こだわりが強いという特徴も併せ持っています。こだわりが強い人は多くのマイルールを持っています。正しいことだけをする、嘘をつかないというマイルールを持っている人は、その場を嘘でやり過ごすということができません。そんな特徴から、周囲からは頑固者に映ることもあるでしょう。
4.素直で感情移入しやすい
嘘をつけない人は、相手に対して感情移入しがちです。その人の話の内容を素直に受け入れ、あたかも自分が体験したことのように思ってしまうのです。その理由は、共感力が高いからです。
このタイプの人は相手から好かれることも多いですが、利用されるなど都合のいい人として扱われてしまうことも少なくありません。
嘘がつけないことが苦しいなら…その特徴を受け入れる方法
嘘をつけないことは、決して悪いことではありません。特徴で触れたように、正義感が強く、素直で相手の気持ちに共感するなど、周囲から好かれる要素もたくさん持っています。
しかし、それでも嘘をつけないことで、円滑な人間関係を築くことに困難さを感じていたり、余計な仕事を抱えてしまうなどがあるなら、自分を守るための方法を覚えましょう。どれも今の考え方や行動を少し変えるだけですので、ぜひ取り入れてみてください。
1.嘘=悪だけではない
嘘には相手のためを思ってつくものがあります。例えば、飲み会などに誘われたときに、行きたくないという本音を隠して「その日は用事があって」と嘘をつくこともあるでしょう。それは相手のための嘘です。本音を伝えることで相手が傷つく可能性をなくしているのです。
嘘をつくことはすべてが悪いことではありません。嘘とは、“事実とは異なること”。そこに善悪がないものもあるのです。
自分の悪い部分を正当化させたり、嘘をつくためにつくものが、悪とされる嘘です。相手のためを思っての嘘は悪ではありません。このことを覚えておいてください。
2.嘘ではなく、自分のことを隠す
嘘をつかない人は、相手のための嘘だとしても、嘘をつくこと自体に罪悪感がある人も多いでしょう。そんなときは、嘘ではなく、自分のことを隠すための言動だと捉えるようにしてください。
先ほどの飲み会を断る場合には、「行きたくない」という本音は、これによって相手との関係を悪化させる可能性もあり、それは自分を傷つけることにもつながります。
「用事があるから行くことができない」ということは、嘘ではなく、自分を守るために隠すための言葉です。自分を優先するのではなく、自分を大切にするために、本音を隠すようにしてみてください。
3.すぐに返事をせずに時間を置く
嘘をつけない人は、素直に話してしまうことが癖づいてしまっている場合も考えられます。そんな人におすすめの方法は、相手からの問いかけにすぐに答えず、時間を置いて返事をするようにすることです。時間を置くことで、相手のため、そして自分の本音を隠すための言葉を使えるようになります。
文・構成/藤野綾子
ライター・編集者。精神保健福祉士、産業カウンセラー、EAPメンタルヘルスカウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種の資格を持つ。大学に通い直し、心理の国家資格取得に向けて勉強中。教育施設、就労移行施設などでカウンセラー研修、実務も続けている。
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