
2005年2月14日、アメリカ・カリフォルニア州で設立されたYouTube。オンライン動画共有プラットフォームとして2025年に20周年を迎えたことを記念して、歴史的知識や最新機能が紹介されたので、その概要をお伝えする。
<この19秒の動画からすべては始まった>
YouTube創業者の一人、ジョード・カリムがサンディエゴ動物園の象の前にいる様子を映した動画「Me at the zoo」。2005年4月23日、これがYouTubeに初めて投稿された動画となった。
YouTubeをより楽しむためのミニ知識
・20回目の誕生日を迎える今、偶然にもYouTubeでは1日に平均2000万本(100万本の20倍)を超える動画がアップロードされていることがわかった。
・特別な誕生日を今年迎えるのは YouTube だけではない。YouTube MusicとYouTube Kidsは10周年を迎えた。実は、YouTube Musicは正式にローンチされる前、Woodstockというコードネームで呼ばれていた。
・YouTube では多くの会話が交わされているが、その量はどのくらいなのか? 2024年には、YouTubeのユーザーは1日につき平均1億件を超えるコメントを動画に残している。また、クリエイターたちは1日につき平均1000万人の視聴者からのコメントにハートを付けた。
・ほとんどの視聴者は気に入った動画を「高く評価」するのが、もはや習慣になっているのではないか。実際、昨年は1日に平均35億件の高評価が付けられた。
・YouTube では300本を超えるミュージック ビデオがBillion Views Club(再生回数10億回以上を達成した動画ラインアップ)に入っているが、このマイルストーンを最も速く達成したのは次の5曲。1位のアデル以下、カウントダウン形式で紹介する。
(1)88日間 アデル「Hello」
(2)97 日間 エド・シーラン 「Shape of You 」https://www.youtube.com/watch?v=JGwWNGJdvx8
ルイス・フォンシ 「Despacito ft. Daddy Yankee」https://www.youtube.com/watch?v=kJQP7kiw5Fk
(4)103日間 J バルヴィン&ウィリー・ウィリアム 「Mi Gente」https://www.youtube.com/watch?v=wnJ6LuUFpMo
(5)105日間 ロゼ&ブルーノ・マーズ 「APT.」 https://www.youtube.com/watch?v=ekr2nIex040
最新の機能を「開封」してみる
・昨年、一部のクリエイターは、動画のコメントに音声で返信する機能を利用できるようになった。今年中にさらに多くのクリエイターがこの機能を利用できるようになる予定だ(日本は未導入)。
・「Ask Music」は、どのような音楽を聴きたい気分なのかを入力して、自分だけのラジオ ステーションを作成できる機能だ。生活の中のさまざまな場面に最適なサウンドトラックを求めている人におすすめなこの機能を、YouTube PremiumとYouTube Music のすべてのユーザーが、Android と iOSで利用できるようになる。現時点では、有料で YouTube を利用している一部の国で設定言語を英語にしているユーザーのみが対象だが、対象となる地域と言語は今後拡大していく予定だ(日本は未導入)。
・カフェインだけでは刺激が足りないという人に朗報。YouTube Premiumでは、4倍速再生も利用できるようになる。YouTube Premiumメンバーは、モバイル デバイスで利用可能な2倍速以上の再生速度のオプション(2.05倍速、2.5倍速、3倍速など)に、新たに4倍速が追加される。
・この夏、YouTube テレビの視聴体験がさらに向上する。番組選びや再生、画質の調整が簡単になるだけでなく、コメント、チャンネル情報、チャンネル登録にもアクセスしやすくなる。
■便利機能を活用する
・動画プレーヤーの任意の箇所を長押しすると再生速度が2倍になる機能や、画面ロックして中断を防ぐ機能、YouTubeを見ながら眠りにつけるスリープ タイマー設定など、YouTubeアプリには視聴体験がレベルアップする機能が用意されている。
・時間や手間を掛けずにコンテンツを充実させたいなら、YouTubeショートに関連動画を追加したい。追加できるのは長尺動画、ライブ配信、別のショート動画だ。
・YouTube Kidsの保護者は、「保護者が許可したコンテンツ」モードを使って、子どもが視聴できるコンテンツを手動でカスタマイズできる。
・パソコンで視聴している人は、キーボード ショートカットを利用できる。左矢印/右矢印で5秒間の巻き戻し/早送り、スペースバーで動画の一時停止/再生が行なえる。効率よく視聴したい人に最適な機能だ。
・メロディは覚えているのに曲のタイトルを思い出せないときは、ハミングや歌声で曲を検索できる「曲の検索」機能が効果的。見つけた曲は再生リストに追加して後から聴くことができる。「曲の検索」機能は、Android端末のYouTube アプリと YouTube Music アプリで利用できる。
■誕生日にちなんだ隠し機能も登場した
20周年を記念して新しい限定版の YouTube ロゴも用意された。初代の YouTubeロゴデザインは、YouTube発祥の地であるサンフランシスコ ベイエリアに由来しており、シリコンバレーの通勤列車 CalTrainのロゴと『TV ガイド』のデザインを組み合わせたものだった。考案したのはYouTube 創設者の一人チャド ハーリーで、2005年にオフィスに向かっているときに思いついたと伝えられている。
また、米国太平洋時間4月23日限定で、一部の動画を高評価した場合、誕生日をテーマにした特別なアニメーションが表示された。またデスクトップで視聴する際、動画再生ページ上で、矢印のカーソルがお好きな位置で「bday」と入力すると、当時の動画再生コントロールバーに切り替わるギミックが施された。
関連情報
https://blog.youtube/intl/ja-jp/
構成/清水眞希