
近年の働き方改革やオフィスカジュアル化の進展により、ビジネスシーンにおいても様々な靴を使用する機会が増加している。また、テレワークからオフィス勤務への回帰傾向が見られる中、対面コミュニケーションにおける身だしなみやエチケットへの意識も高まっている。
こうした状況を受けてグラフィコはこのほど、働く人10,335名を対象に「足のニオイの不安」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
“足のニオイの不安”の実態
“足のニオイに不安”を感じた経験があるかを聞いたところ、「ある」と答えた人の割合は女性70.3%、男性64.1%と男女ともに半数以上で、特に女性のほうが足のニオイに不安を感じていた。【図1】
“足のニオイの不安”の内容は「自覚はないが、臭っているか不安」が男女ともに最多で女性51.1%、男性41.3%となっており、ニオイの有無よりも「周囲からどう思われているのか」という不安が強いことが明らかになった。 【図2】
このことから、自己認識と他者評価のギャップが、現代人の不安の根源となっていることがうかがえる。
“足のニオイの不安”による影響について
“足のニオイの不安”は心と行動の両面に影響を与えている。
心理面では「常に周囲に気づかれていないかという緊張感」を感じる人が女性58.1%、男性50.8%と最も多く、「自信が持てない」「集中力が低下する」と続く。このことから、足のニオイの不安が単なる身体的問題ではなく、メンタルヘルスにも深く関わる問題であることがわかる。【図3】
行動面では「靴を脱ぐ場面を避ける」が女性53.8%、男性45.2%と最多で、足のニオイの不安により社交の場を自ら制限してしまう影響が見られる。また、女性は「ケア方法を調べる」傾向がある一方、男性は「他人との距離をとる」傾向があり、対応の仕方に男女差が見られた。 【図4】
“足のニオイに不安”を感じる状況について
“足のニオイに不安”を感じるシーンは「友人や知人宅への訪問時」が女性53.2%、男性35.5%と 最も多く、次いで「オフィスで仕事中」が多くなっている。【図5】
季節は「夏」が最も不安を感じる時期で、女性65.1%、男性57.0%となった。 【図6】
時間帯は、女性は「夕方」に特に不安を感じる一方、男性は「時間帯は関係ない」という回答が多数となった。 【図7】
こうした結果から、女性のほうが状況に応じた細やかな不安を感じており、男性はより漠然とした不安を抱える傾向があることがわかる。
足のニオイによる対人関係への影響
「足が臭っていると思われたくない相手」は「職場の人」が最も多く、次いで「友人」となっている。【図8】
また、他人の足のニオイに気づいた経験は女性68.0%、男性51.9%と、女性のほうがニオイへの感度が高いことがわかった。【図9】
これらの結果は、ビジネス環境における印象管理の重要性が増す中、他人からのネガティブメージを恐れる心理の一部が表れているのではないだろうか。
足のニオイの対策について
足のニオイ対策をしている人は女性49.8%、男性46.8%にとどまり、不安を感じている人(女性70.3%、男性64.1%)と比べると、約半数の人が対策をしていないことがわかった。 【図10】
この結果は、足のニオイへの問題意識はあっても具体的な行動に移せていないという現状を示しており、適切な知識や効果的な対策方法の普及が不十分であることがうかがえる。
普段の足のニオイのケア方法について
普段行っている足のニオイのケア方法は「ボディーソープで丁寧に洗う」が最も多く(女性54.0%、男性44.3%)、次いで「足用消臭スプレーを使う」(女性39.7%、男性30.4%)となっている。専門的な「足用洗浄料」の使用は女性13.8%、男性13.0%と少数にとどまっている。【図11】
専門的なケア製品の理解や必要性を感じられていないことから、身近にあるもので代用している傾向がうかがえる。
<調査概要>
調査機関:グラフィコの自社調査(自社X、LINEフォロワーを対象)
調査方法:グラフィコの自社X、LINEのフォロワーを対象にWEBアンケートを実施
調査対象:WEBアンケートで回答が得られた働く人10,335名
調査期間:2025年3月14日〜3月19日
出典元:グラフィコ
構成/こじへい