小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

効率もクオリティーも追求!資料作成の精度を高める最新AIツール3選

2025.04.30

ビジネスにおいて、文章作成や資料作りは避けて通れない日常業務のひとつである。特に提案書、企画書、報告書、あるいはマーケティング用のテキストなどは、クオリティとスピードの両立が求められる。そこで近年注目を集めているのが生成AIの活用である。ChatGPTの登場以降、AI技術は急速に進化し、現在では用途ごとに最適化された多様なツールが存在している。今回は、「ChatGPT最強の仕事術」の著者である池田朋弘氏協力のもと、文章・資料作成においておすすめのAIツール3つを紹介する。

1. Claude:長文生成と文章構成に強みを持つ高精度AI

Claude(クロード)は、OpenAI出身の研究者らによって設立されたAnthropic社が開発したことでも知られ、海外ではChatGPTと並び称される存在だ。GoogleやAmazonといった巨大企業から多額の出資を受けており、その技術力と将来性には定評がある。

Claudeの最大の強みは、プログラムやコードのアウトプット精度の高さにある。こう書くと、多くのビジネスパーソンは「自分はエンジニアではないし、関係ない」と思ってしまうかもしれないが、実は非常に活用シーンが多い。様々な情報を、プログラムやコードを駆使しつつ、わかりやすいビジュアルやフォーマットに変換できるのだ。

例えば先日配信した記事「営業の勝ちパターンをデータ化してチーム全体の成約率を上げるChatGPTの活用法」を、Claudeをつかって1枚資料にまとめたものが以下である。このようなまとめを一瞬で作ることができる。

他にも高い倫理性と安全性に配慮された設計も強みである。ChatGPTにおいて指摘されることも多い誤情報や倫理的な問題に対して、Claudeは抑制的なモデルを採用しており、ビジネス用途において安心して利用できるのが特徴だ。

また、Claudeは長文の処理能力に非常に優れている。例えば、20万文字を超える文字起こしデータを一括で要約したり、スライド作成用のプログラム言語「Reveal.js」を用いたプレゼン資料の作成までこなす。チャット画面とは別にアウトプットを独立表示できるインターフェースを備えているため、ドキュメントや資料の確認もスムーズに行える。

さらに注目したいのが「プロジェクト」機能である。これはChatGPTでいう「GPTs(カスタムAI)」に近い仕組みで、用途に合わせて自分専用のClaudeをカスタマイズできる。自分の執筆スタイルや語調を学習させることで、まるで“自分の分身”のように文章を書いてくれる。

Claude

2. Perplexity:検索機能と根拠提示で信頼性を担保する回答AI

Perplexity(パープレキシティ)は「検索型生成AI」とも呼ばれ、他のチャットAIと異なり、インターネット上からリアルタイムで情報を収集しながら回答を生成することができる。着目すべきPerplexityの強みは大きく3つ。

・リアルタイム検索による最新情報の取得
・情報源の明示により、回答の根拠を確認可能
・情報の整理・可視化(表やリストでの出力)

例えば、「2025年現在の最新生成AIツールの比較」などと質問すれば、複数のWeb記事を横断的に調査し、要点をまとめたリストを提示してくれる。出典元のリンクが添えられているため、信頼性の確認も容易だ。報告書やオウンドメディア記事など、自分で作成した文章に対してファクトチェックを行うこともできるため、情報の正確性を上げることができる。競合分析や市場調査といった業務においても、調査から資料作成までの一連の流れを効率化できるため、忙しいビジネスパーソンにはもってこいだ。

またPerplexityは、「ディープリサーチ」と呼ばれる、AIが何回も自分で検索&思考を重ねて回答を出す機能が、無料でも1日5回も使える。ChatGPTも同様の機能があるものの、月20ドルの有料プランユーザすら月10回しか使えないなど、利用のハードルが桁違いである。「ディープリサーチ」は、「AIエージェントの第一弾」と言われるほど注目されている機能だが、これを無料で試せるのはPerplexityならでは。

Perplexity

3. Notebook LM:資料を深く読み解く、理解特化型のAIツール

最後に紹介するのは、Googleが提供するNotebook LM。これは既存の文章やPDF資料を深く理解・分析することに特化した生成AIツールだ。Google独自のAIモデル「Gemini」をバックエンドに採用しており、現在は完全無料で利用できる。

Notebook LMは、PDFファイル、ウェブページ、テキストなどをアップロードし、そこから得られる情報をQ&A形式やタイムライン、学習ガイドなど、さまざまな切り口で解析してくれる。特に優れている点は、以下のような機能である。

・チャット対話で、特定資料の深堀り
・要点の自動要約とブリーフィング生成
・「よくある質問」形式による内容理解
・複数ファイルの横断的分析
・根拠提示機能(どの資料からの情報かを明示)

たとえば、「生成AIが生産性に与える影響」に関する複数の論文を一つのNotebookにまとめ、そこからAIに対して「なぜ生産性が向上するのか?」と質問することで、複数資料に基づいた横断的かつ信頼性の高い回答を得ることができる。データを深く掘り下げたいリサーチ業務や、資料の構造を整理してインサイトを得たいといった用途においては、Notebook LMが最適解となるだろう。現在は最大50ファイルまで(Google Workspace等で使えるPlusプランは300ファイルまで)登録でき、実務上でも十分なキャパシティを備えている。

最近は「マインドマップ化」などの機能も追加され、利便性がどんどん高まっている。

Notebook LM

これらのツールは、いずれも使い方次第で、文章作成や資料作りの生産性を劇的に向上させることができる。生成AIはもはや「使える人だけが得をする」時代を終え、「使わない人が損をする」フェーズに入っている。まずは一度、これらのツールを試してみてはいかがだろうか。

【取材協力】

池田朋弘氏
株式会社Workstyle Evolution代表取締役
「ChatGPT最強の仕事術」(4万部突破)著者
YouTube「いけともch」(16万登録超)運営

文 / Kikka

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年4月16日(水) 発売

DIME最新号は、「名探偵コナン 熱狂の舞台裏」。長野県警全面協力!劇場版最新作の舞台の新聖地とは?長野県警トリオ〟をあしらったトリプルジッパーバッグの付録付!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。