
COLUMN関数とは指定されたセルの列番号を返す関数である。VLOOKUP関数と組み合わせることで、指定した行のデータを一括で取得しやすくなるので覚えておこう。
目次
COLUMN関数とは何なのか分からないという方もいるのではないだろうか。COLUMN関数は指定されたセルの列番号を返せる関数で、VLOOKUP関数などと組み合わせて使うことが多い。
本記事ではCOLUMN関数とは何かについて解説する。COLUMN関数の基本的な使い方やVLOOKUP関数との組み合わせ方についてまとめた。
COLUMN関数とは?
COLUMN関数とは指定されたセルの列番号を返す関数だ。たとえばCOLUMN関数に「A1」を指定した場合、「A1」の列番号である「1」を返してくれる。
COLUMN関数は一見すると何の役に立つのか分からない関数である。COLUMN関数は単体で使うことは少なく、VLOOKUP関数など他の関数と組み合わせて使うのが一般的だ。
COLUMN関数の使い方
まずはCOLUMN関数の使い方について解説する。
COLUMN関数で次の3つを行う方法を順番にみていこう。
- 現在の列番号を返す
- 選択セルの列番号を返す
- 選択範囲の列番号を返す
■1.現在の列番号を返す
COLUMN関数に何も指定しない場合、COLUMN関数は現在の列番号を返す。
何もしないとはつまり、以下のように「=COLUMN()」と記載するということである。
実行すると「1」と表示された。今回は「A2」のセルでCOLUMN関数を使ったため、「A2」の列番号である「1」が返された。
■2.選択セルの列番号を返す
続いて、COLUMN関数で選択したセルの列番号を返す方法を解説する。
以下は「=COLUMN(E4)」と記入している。
実行すると「5」と表示された。指定した「E4」の列番号が返されるので「5」となる。
セルを指定した場合は、どの場所でCOLUMN関数を使っても同じ結果となる。
■3.選択範囲の列番号を返す
続いて、選択範囲の列番号を返す方法を解説する。COLUMNで範囲を指定することで、その範囲の列番号をすべて出力することが可能だ。
以下では「=COLUMN(B4:D4)」としている。
実行すると「2」「3」「4」と表示される。B4〜D4までの列番号が順番通り表示されていることがわかる。
なお、離れた複数の領域を参照することはできない。
COLUMN関数とVLOOKUP関数の組み合わせ方
COLUMN関数は単体で使うことよりも、VLOOKUP関数などと組み合わせて使う場合が多い。ここでは応用編として、VLOOKUP関数と組み合わせる方法を紹介しよう。
■VLOOKUP関数とは?
VLOOKUP関数とは指定した値を元にデータを探し出すことができる関数である。
関連記事:説明できる?Excelの「LOOKUP関数」と「VLOOKUP関数」の違い
関連記事:ExcelのVLOOKUP関数を使って別シートを参照する方法【図解】
関連記事:ExcelでVLOOKUP関数のエラーが出る原因と対処法
たとえば、以下のような名簿表があるとする。VLOOKUP関数を使えば、これらの表から特定のデータを抜き出すことが可能だ。
たとえば、「=VLOOKUP(2, $A$2:$D$6, 1, FALSE)」とする。
1つ目の引数に検索したい値を指定する。今回は「2」を検索している。
2つ目の引数に検索範囲を指定する。今回はA2〜D6を検索範囲としている。
3つ目の引数は出力したい列番号を指定する。今回は「1」なので1番目(A列)のデータを出力する。
実行すると、A列のデータである「2」が表示される。
このVLOOKUP関数をオートフィルでコピーすると次のようになってしまう。本当は、「性」の欄では「山田」と表示させたいのに「2」になってしまっている。これは、3つ目の引数が「1」のままになってしまっており、他の列を指定していないためである。
その結果、取得したい情報を取得できていない。この場合に役立つのが、COLUMN関数である。
COLUMN関数とVLOOKUP関数を組み合わせる手順をみていこう。
- COLUMN関数で選択範囲の列番号を取得
- VLOOKUP関数で情報を抜き出す
■1.COLUMN関数で選択範囲の列番号を取得
まず、COLUMN関数で現在の列番号を取得できることを確認する。
先ほども解説したが、「=COLUMN()」とすれば現在の列番号を取得できる。以下の画像ではA11でCOLUMN関数を使っている。「1」と表示されており、列番号が取得できている。
■2.VLOOKUP関数で情報を抜き出す
先ほどは「=VLOOKUP(2, $A$2:$D$6, 1, FALSE)」としたが、今度は3つ目の引数のみを変更し、「=VLOOKUP(2, $A$2:$D$6, COLUMN(), FALSE)」としてみよう。
「COLUMN()」とすることで、現在の列番号を指定することが可能だ。
実行するとさきほど同様にA11には「2」と表示される。
他の列にオートフィルで関数をコピーすると次のようになる。さっきとは異なり、取得したいデータが取得できていることがわかる。COLUMN関数を使って、そのセルの列番号を取得しているためである。
まとめ
本記事ではCOLUMN関数について解説した。最後に、COLUMN関数の基本的な使い方をおさらいしよう。
- 現在の列番号を返す
- 例:=COLUMN()
- 選択セルの列番号を返す
- 例:=COLUMN(E4)
- 選択範囲の列番号を返す
- 例:=COLUMN(B4:D4)
COLUMN関数はVLOOKUP関数と組み合わせることで効果を発揮する。
構成/編集部