KawasakiにはNinjaが輝く
Kawasakiのブースは目がチカチカするほど、ギラギラと輝くグリーンメタリックのマシンが集まっていた。その中心は「Ninja 1100SX SE」である。何がスペシャルエディションなのかと言えば、ブレンボのフロントブレーキディスクとキャリパーに、リアサスペンションがフルアジャスタブルのオーリンズS46搭載、サイドカウルには立体エンブレム。価格は198万円。その次に目立ったのがネイキッドの「Z900 SE」である。新たに電子制御スロットルバルブと慣性計測装置を搭載して、高度な車両姿勢認識を実現。クイックシフターやクルーズコントロールも装備する。SEなので、こちらもブレンボのブレーキとオーリンズのサスが採用され、価格は165万円。
パニアケースを装備してツーリングニも対応した「Ninja 1100SX SE」
スマホアプリと連携してシンプルなアイコンのターンバイターンナビゲーションを表示できる
国内販売予定のbimota「KB998 Rimini」はSuperBike選手権大会のために作ったマシンに保安部品を付けた公道仕様で限定500台が作られる予定
bimota「KB4RC」は新型モデルで1390mmのショートホイールベースを実現。車両重量は191kgで、1043ccのエンジンを搭載して142PSの出力を発生する
600ccクラスのコンパクトなボディが俊敏なハンドリングを約束する
バイク王ではYAMAHA「R1-Z」のエンジンを完全分解!
モーターサイクルショーでは数多くのイベントが行われていたが、その中でユニークだったのが「バイク王」のユーザー参加型 整備教室とスペシャル整備実演パフォーマンスである。
バイク王公式アンバサダーでバイク女子の朝山すずさんが登場して、整備教室の生徒としてカタナの点検整備をおこなった。さらにラジオNIIKEIのバイクラジオパーソナリティー ステップ堀田さんが加わりトークショーも開催された。そして、1日3台のバイクのエンジンを降ろしているというバイク王つくば絶版車館の整備スタッフ鈴木裕司さん登場。整備歴41年の彼が分解するマシンは1992年式YAMAHA「R1-Z」である。ちなみにこの車両は分解整備が終わるとバイク王で販売される予定だ。
シート、バッテリー、ガソリンタンク、リアブラケット、チャンバーと外して、フロントスプロケットを外す。エアクリーナー、そしてキャブレターを外してエンジンに王手がかかる。ここまでわずか10分弱しか経っていない。次は大物のラジエーターを外す。今度はYPVSの駆動ワイヤーを外す。40分経過で車両の下にもぐってエンジンを外すボルトを回す。遂にエンジンがフレームから分離された。その重量30kg、鈴木さんいわく練習のときはもっと早かったという。バイク王は買取専門というイメージがあるが、整備と販売にも注力を注ぎ、車内での整備技術の伝承や3000冊を超えるサービスマニュアルのストックなどをおこない、これらの高い整備力を活かして、最長7年の長期保証付きバイクを販売しているのだ。
YouTubeチャンネル「★山族ライダー朝山すず★」を配信するバイク王公式アンバサダーの朝山すずさんがMCとして登場した
Kawasaki「GPZ900R」を使った整備教室にはバイク好きのキッズも参加
画像中央が、バイク王 絶版車館の整備スタッフ鈴木裕司さん。工具を肴に晩酌するほどのメカ好きで、4輪から2輪の整備を続け整備士歴は41年目
グリップを養生してフロントブレーキをロック、シートを外してから、エンジンの真上にあるガソリンタンクを外す
2ストロークエンジンなのでマフラーではなく2本のチャンバーを外す
フラットバルブのキャブレター、フロントスプロケットも手際よく外された
バイクから外されたエンジン、このあと完全に分解されるまで合計90分
WORKMANからペルチェベストの2025年モデル登場
ライダーの猛暑対策として注目されているのが、ペルチェ素子を使った冷暖房服だ。WORKMANは2023年に「快適ワーク研究所」を設立して、この分野に参入を果たした。今年のモデルはプレートを2個増やし合計5箇所を冷やせるようになった「ペルチェベストPRO2」である。スイッチONで表面温度マイナス3度、またはプラス49度に切り替えられるという。5個のプレートで熱を吸収してファンを使って排気する仕組みだ。極性の切り替えにより冬は暖房効果が得られる。さらに肩の部分に調整機能を設けて、背面の腰部分のプレート位置を上下に調整できるようになった。付属電池は2万mAhの大容量で強で約2.8時間、弱で約4.3時間、最大約8.6時間連続駆動できる。価格は1万9800円。
「ペルチェベストPRO2」のスペシャルエディション。ベスト左右に青と赤のLEDが点灯する
背面には大面積のプレートがあり、最も温度を感じやすい部分を冷やせる
KIJIMAで販売開始「addSound」
Bluetoothでスマホとワイヤレス接続、ヘルメット全体を共振させて音を鳴らす、オートバイ・サウンドシステムを実現した「addSound」がKIJIMAで販売を開始した。もちろんオンラインショップからも購入可能だ。充電用端子はUSB-Cが採用され利便性もアップしている。ヘルメットをタップするだけで、音楽再生や受話、通話終了などの操作ができる。価格は4万2900円。
KIJIMAブースに展示された「addSound」。スピーカー不要、配線不要でスマホの音がヘルメット内で聞けるようになる。
内蔵バッテリー充電用の端子にUSB-Cを採用。別売の通話用のマイクも接続可能
写真・文/ゴン川野