
現地時間2025年4月11日、OPPOはアメリカ・ラスベガスで開催されたGoogle Cloud Next 2025において、Agentic(自律型) AIに関する戦略ビジョンを発表。自社開発とGoogleとの戦略的協業を通じて、AI体験をリードすることを改めて強調した。
本稿では同社リリースを元に、その概要をお伝えする。
Google Cloudとの戦略的協業を通じて、Agentic AIをOPPOユーザーに提供
当日登壇したOPPO研究院代表のジェイソン・リャオ氏は、次のように述べている。
「OPPOは常にユーザー中心の姿勢を取っています。そして私たちの目標は明確です。それは、AI体験のイノベーションをリードし、最高の体験を提供することです」と述べ、「Google Cloudのようなパートナーとの戦略的な協業を通じて、Agentic AIの機能をOPPOユーザーに提供することを目指しています」
OPPOはGoogle Cloud Next 2025において、Google Cloudとの協業によるシステムレベルの強力なAIツール「AI Search」を披露した。
これは、自然言語によるクエリで、テキストや画像が含まれるマルチモーダルで複雑なドキュメント情報を検索し取得することを可能にするものだ。
さらにOPPOは、「AI Productivity(AIによる生産性向上)」「AI Creativity(AIによる創造性強化)」「AI Imaging(AIによる画像処理)」の各領域でも革新的な機能をもたらす技術的な進展があったことを紹介した。
■ユーザーのデータを一元管理する新たなユーザー知識システムを開発
OPPOは現在、モバイルデバイス上で情報が拡散してしまっているという課題に対応するため、ユーザーのデータを一元管理する新たなユーザー知識システムを開発中だ。
これはユーザーの行動や関心、データ、記憶から学習して、それに適応することで、きわめてパーソナライズされたAI体験を提供するもので、インテリジェントなAI駆動型オペレーティングシステムという将来的なビジョンの実現を目指す。
2025年初め、OPPOはAIセキュリティに関する最新の取り組みとして、Google CloudのConfidential Computingを活用した「Private Computing Cloud(PCC)」を発表した。
PCCは、AIデータの処理を専用かつセキュアな環境で行なわれる。すべてのAIインタラクションはエンドツーエンドで暗号化され、隔離された空間で安全に保護されるため、ユーザーデータのプライバシーが強固に守られる。
最先端のイノベーションとユーザー体験向上への揺るぎない取り組みにより、OPPOはGoogle Cloudのような主要パートナーと連携しながらAI技術の開発と普及を加速させている。
同社では「2025年末までに、OPPOは、世界中の約1億人のユーザーがOPPO AIの持つ革新的な可能性を利用できるようになることを目指しています」とコメントしている。
構成/清水眞希