
CONCATENATE関数は2つ以上の文字列を1つに結合できる関数である。スペースや改行を入れて結合したり、文字列と日付を結合したりすることも可能だ。
目次
CONCATENATE関数の使い方が分からないという方もいるのではないだろうか。CONCATENATE関数は文字列同士を結合して出力できる関数である。
本記事ではCONCATENATE関数とは何かについて解説する。CONCATENATE関数とCONCAT関数の違いや具体的な活用例についてまとめた。
CONCATENATE関数とは?
CONCATENATE関数とは2つ以上の文字列を1つに結合できる関数だ。たとえば、CONCATENATE関数に「Hello」と「World」を指定すれば、「HelloWorld」と出力される。各セルの文字列を結合させて表示したい場合に便利である。
■CONCATENATE関数とCONCAT関数の違い
CONCAT関数も2つ以上の文字列を結合できる関数である。Excel2016以降からは、CONCATENATE関数ではなくCONCATの使用が推奨されている。CONCAT関数の方が名前も短いほか、できることが多い。
現在のExcelではまだCONCATENATE関数も使える。ただ、今後のアップデートで使えなくなる可能性もあるので、CONCATに乗り換えることをおすすめする。
なお、本記事ではCONCATENATE関数について中心に解説するが、CONCAT関数を使う場合でも参考になるだろう。
CONCATENATE関数の使い方
CONCATENATE関数の使い方について解説する。
CONCATENATE関数を使って次の3つを行う方法について順番にみていこう。
- 文字列を結合する
- スペースや改行を入れて結合する
- 文字列と日付を結合する
■1.文字列を結合する
CONCATENATE関数で文字列を結合する基本的なやり方を解説する。
2つの文字列を結合させるには、2つの文字列をCONCATENATE関数の引数に指定する必要がある。以下では「=CONCATENATE(A2,B2)」としている。「=CONCATENATE(A2,B2)」とすることで、A2とB2のセルの文字列を結合できる。
実行すると「Excelを勉強中」となり、A2とB2のセルが結合させていると分かる。
また、「=CONCATENATE(A2,”勉強中”)」というように、セル番号ではなく文字列を直接引数に指定することも可能だ。
実行すると「Excelを勉強中」となった。
また、「=CONCATENATE(A2,B2,C2)」のように3つ以上の文字列を結合することも可能だ。
実行すると「私はExcelを勉強中」となった。
■2.スペースや改行を入れて結合する
「=CONCATENATE(A2,” “,B2)」とすることで、間にスペースを入れることも可能だ。
実行すると「Excelを 勉強中」となり、間に半角スペースが入っていることが分かる。
また、「=CONCATENATE(A2,CHAR(10),B2)」とすれば、間に改行を入れることも可能だ。
実行すると、「Excelを」の後が改行されていることが分かる。
■3.文字列と日付を結合する
続いて、文字列と日付を結合する方法を解説する。
日付をCONCATENATE関数で結合させるにはまず、日付をTEXT関数で文字列に変換しないといけない。TEXT関数は数値や日付を、指定された形式で文字列に変換する関数だ。
以下では、「=TEXT(A2,”yyyy/mm/dd”)」としている。
実行すると「2025/04/13」となり、「”yyyy/mm/dd”」の形式に変換できていると分かる。
以下は、「=CONCATENATE(TEXT(A2,”yyyy年mm月dd日”),”が誕生日”)」としている。
TEXT関数で「”yyyy年mm月dd日”」の形式に変換した日付を、CONCATENATE関数を使って「が誕生日」と結合させようとしている。
実行すると、「2025年04月13日が誕生日」となった。
CONCATENATE関数の実用的な使い方
CONCATENATE関数の実用的な使い方をひとつ紹介する。
たとえば、名簿から情報を抜き取って、ひとつのセルにまとめたいときにCONCATENATE関数は活用できる。
たとえば、以下のように名簿に、住所と電話番号、メールアドレスが書かれているとする。
「=CONCATENATE(“住所:”,B2,CHAR(10),”電話番号:”,C2,CHAR(10),”メルアド:”,D2)」とすれば、これらの情報を1つのセルに集約して表示できる。
実行すると、住所・電話番号・メルアドが表示されていることが分かる。
CONCAT関数でないとできないこと
冒頭でも解説したように、CONCATENATE関数は現在では使用が推奨されておらず、CONCATを使うことになっている。CONCAT関数でないとできないこともあるためだ。
たとえば、以下では「=CONCAT(A1:A10)」としている。
実行すると、A1〜A10の範囲の文字列が結合させて表示される。
このように、引数で範囲を選択することは、CONCAT関数でないとできないので注意しよう。