シークレットモードを利用する際の注意点
便利なシークレットモードだが、いくつかの注意点もある。過信せず、正しく利用することが重要である。
■完全な匿名ではない
ISP(インターネットサービスプロバイダ)や企業ネットワーク、訪問先のWebサイトからの追跡は可能である。そのため、完全な匿名性は担保されていない。
■フィルタリングや保護者制限が効かないケースがある
一部のフィルタリングソフトやスクリーンタイムの設定によっては、シークレットモードでの閲覧が制限対象外となる。その場合には、意図せぬコンテンツにアクセスできてしまうことがある。
■バッテリーや通信量の節約にはならない
履歴やキャッシュを保存しない仕様のため、都度すべての情報を再読み込みする。その結果、通常よりもデータ通信量が増える可能性がある。
■開いたタブを放置していると第三者に見られるリスクあり
シークレットモードで開いたタブは、閉じない限り画面に残る。端末を他人に渡した際、開いているタブから閲覧内容を見られる可能性がある。
まとめ
iPhoneのシークレットモードは、履歴やCookieを残さずにウェブを閲覧できる便利な機能である。Safari・Chromeともに簡単に切り替えられ、特定の場面でのプライバシー保護に役立つ。
ただし、あくまで端末内の情報を残さないだけであり、インターネット全体での匿名性が確保されるわけではない。シークレットモードの特性を理解し、適切なシーンで使いこなすことが大切だ。
本記事の内容を以下で簡単におさらいしておこう。
- シークレットモードとは?
- iPhoneのSafariやChromeで利用でき、検索履歴・Cookie・フォーム情報などを保存しない機能。
- 利用シーン例
- 閲覧履歴を他人に見られたくないとき
- 複数アカウントの使い分け
- ログアウト状態での閲覧
- キャッシュを無視して最新のページを見たいとき
- Safariの設定手順
- Safariを起動
- 右下のタブアイコン → 中央のタブ表示をタップ
- 「プライベート」を選択 → 「完了」で有効化(アドレスバーが黒に変化)
- オフにする方法
- タブアイコン → 通常タブを選択 → 完了
- Chromeの設定手順
- Chromeを起動 → 右下の「…」→「新しいシークレットタブ」選択
- オフにする方法
- シークレットタブをすべて閉じる
- 主なメリット
- 履歴やログイン情報が保存されずプライバシー保護
- Cookieやフォーム入力も残らない
- 注意点
- 完全な匿名性はなく、ネットワーク管理者には見られる可能性あり
- 一部の制限設定が効かない
- 通信量が増えることもある
- タブ放置で第三者に内容を見られるリスクがある
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構成/編集部