内発的動機付けを促すときに注意したい心理的現象

他人や自分に内発的動機付けを促すときは、次の心理的現象に注意が必要です。
- アンダーマイニング効果
- エンハンシング効果
各現象を理解しておくことで、内発的動機付けを引き出しやすくなります。それぞれの現象について解説します。
■アンダーマイニング効果
アンダーマイニング効果とは、自発的に始めた行為に対して外部から報酬が与えられることで、意欲が失われてしまう現象のことです。
例えば、お客さまに喜んで欲しいという内発的動機付けから接客に励むスタッフに対して、「お客さまに販売した金額に比例して、報酬を与える」と約束したとしましょう。
今までは純粋にお客さまに合う商品を選んでいたのに、報酬を獲得したいという外発的動機付けから接客をするようになり、いつの間にか内発的動機付けが消失してしまうことがあります。
接客における優先順位が「お客さまが喜ぶこと」よりも「高い商品を売ること」が上になり、お客さまの気持ちを考えない発言が増えるかもしれません。また、お客さまも「私に合うものではなく高いものを売ろうとしている」と察知し、購入しないケースが増える可能性もあります。
内発的動機付けを持って仕事に取り組んでいるときは、モチベーションを打ち消さない形で関わることが大切です。無理に報酬を与えるのではなく、もともと存在する内的要因を高める方法を見つけるようにしましょう。
■エンハンシング効果
エンハンシング効果とは、外部から報酬が与えられることにより、内発的動機付けが引き出される現象のことです。
例えば、尊敬している上司から仕事ぶりを褒められることで、「もっと高く評価されたい」と考えるようになり、仕事に対して意欲的に取り組むようになることがあります。
他者からの評価は本来は外的要因になることが多いですが、「評価されたい」と望む気持ちをもともと持っていた人にとっては内的要因を刺激する引き金になるでしょう。
内発的動機付けに注目して働こう

内発的動機付けがベースとなったモチベーションは、他者の影響を受けにくく、また、状況が変わっても意欲を失いにくいという特徴があります。自発的かつ意欲的に仕事に取り組むためにも、自分自身や部下などの内発的動機付けを引き出すことが大切です。
仕事に取り組む前に、何が自分もしくは部下にとって内発的動機付けになるのか考えてみましょう。心を動かす内的要因が見つかれば、仕事への意欲が高まり、よりよい成果を得やすくなります。
構成/林 泉







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