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FCCL大隈健史社長に聞く「FMV」が〝No.1〟に上りつめてもなおブランドリニューアルを敢行した理由

2025.04.21

振り返ってみれば、PC生産台数が5000万台を達成

FCCLは今年2月、国内PCの累計生産5000万台の達成を記念し、島根富士通でイベントを開催した。島根富士通はFCCLの大きな生産拠点。コスト面での厳しさもあり、国内でプリント基盤からPCを開発・製造しているメーカーが少ない中、FCCLは徹底して国内生産にこだわってきた。ここからは再び大隈氏に話を伺う。

――生産拠点を国内に置くことにこだわるのはなぜなのでしょうか?

コスト競争力などの短期的な数値だけを見れば、ほかの国で生産したほうがよいかもしれません。しかしながら、そこで安易に海外生産へ移行せず、品質の追求や短納期の実現を果たすべく国内生産という道を選び、お客様のニーズへ真摯に向かい合ってきました。

国内に生産拠点を持っていることには、コスト面の厳しさを十分に補えるほどの大きな強みやメリットがあります。島根富士通は我々の子会社という立場ではありますが、私からすれば長年にわたってタッグを組んでやってきたパートナー。FCCLのエンジニアは頻繁に島根へ行きますし、島根富士通のメンバーも弊社のオフィスによく来ます。生産現場を熟知する開発者、開発環境を把握している生産技術者が意見を交わす〝国内生産体制〟があってこそ、突き詰めた製品の開発が可能になるんですよ。

そんな島根富士通とともに真摯な姿勢でPCの開発・製造を国内で続けてきた結果、累計5000万台を超えられたのではないかと。私の中では、国内生産に〝こだわってきた〟というよりも、必要なことを〝積み上げてきた〟という感覚ですね。

PCの累計生産台数5000万台達成を記念し、今年2月13日に開催された記念式典の様子。島根富士通の歩みや今後30年に向けた取り組みなども発表。島根県知事の丸山達也氏や出雲市長の飯塚俊之氏も登壇し、記念モデルの序幕など行なわれた。

生産5000万台達成イベントでお披露目された記念モデル。『FMV Note C』をベースモデルに、天板には島根県の伝統工芸「組子細工」をなどの加工が随所に施されている。

式典では、島根富士通の工場内も公開された。計20ラインの生産体制で、1ラインにつき8時間稼働で最大500台を生産可能。2050年までに累計生産台数1億台を目指すとしている。

世界最軽量モデル『FMV Note U』など、突き詰めたモデルの設計時には、実際に生産する際に組み立て作業で問題が発生することも。FCCLと島根富士通のスタッフが密に連携することで、グローバルメーカーでは難しい製品も開発が可能になるのだ。

『FMV』ブランドで完全なナンバーワンを目指す

社員の意識改革を促してトップシェアを獲得し、グループ一丸となった〝挑む姿勢〟で日本市場向けモデルの開発・製造を続けているFCCL。そんな同社を牽引する大隈氏は、すでに次の目標を見据えて動き出している。

――悲願のトップシェアを獲得しました。次の目標について教えてください。

PCという大枠ではNo.1を達成できたのですが、お客様のセグメント別に見れば、すべてのトップシェアを獲得できているわけではないんです。例えば、Z世代というセグメントでは、我々は〝No.2〟ですらありません。新生した『FMV』のことをまだ知らない人、魅力に気付いていない人に対し、何らかのアクションを起こしていかないといけません。最終的には全セグメントでトップシェアを獲得し、トータルでNo.1になるのが目標ですね。

――今後も『FMV Note C』のような攻めの姿勢でいくということでしょうか?

今までの『FMV』は「安心」と「信頼」のブランドとして、ユーザーの皆さまに愛されてきたところがあると思います。そこはきっちりと守りながら、今後はさらに攻めに出てみたいですね。今はまだブランドをリニューアルさせたばかりで、従来にない展開へトライしていこうという第一歩を踏み出したにすぎません。これから進んでいく、国産PCブランド『FMV』の今後にぜひご期待ください!

FCCLの場合は、国内には工場があり、開発部隊があり、販売網も整っている。No.1ブランドとして、日本のユーザーにとことん向き合い、日本におけるPCの領域をグッと広げるような試みへ、チャレンジし続けたいと、大隈氏は力強く語る。

取材・文/後藤 宏 撮影/五十嵐 美弥[小学館]

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