米国MBA学位をオンラインで得るには?
そもそもMBAは経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位。特に米国大学のMBAは知名度が高く、国内でも活用用途の幅が広がる。それが留学なし・オンラインで取得できるというのは魅力的だ。
アビタスのUMass MBAの授業は完全オンラインで実施され、最短1年10ヶ月から取得できるという。ライブ講義もしくはアーカイブ動画を見て学習を進める。
週ごとにテキストや動画講座の視聴によるインプットと、掲示板を使った受講生同士の議論等によってアウトプットが課され、目安として週に20時間程度の学習時間の確保が必要となる。
受講者は中間課題、問題演習、最終課題(科末試験)といった提出物と、掲示板での議論内容などの成果物をもって評価される。
基礎6科目、上級10科目の合計16科目履修すれば卒業。卒業論文などは課されない。
一般的なオンラインMBAの注意点
一聴して、留学と比べてはるかに手軽のように思えるが、働きながらの実施には気を付けるべき点がある。山本氏に、一般的なオンラインMBAの注意点を指南してもらった。
1.自己管理
「時間の使い方が自由な反面、締切管理や学習スケジュールの管理が不可欠です」
2.モチベーション維持
「一人でオンラインの学習をしているのみだと孤独を感じやすく、モチベーションが維持しにくいので、コミュニティやグループワークには積極的に参加した方が良いです」
3.課題量・学習量の多さ
「オンラインであっても通学型MBAと同等に、課題量と学習量は多いため油断できません」
4.ネットワーク形成が限定的
「対面交流に比べ、ビジネスネットワークを築きにくいといわれています」
これらの注意点をカバーするために、同社ではスケジュール管理支援として日本語による学習ガイド・進捗管理表の提供や、担当カウンセラーによるフォローが用意されている。また孤独感・モチベーション低下対策として、受講生専用オンラインコミュニティ、同時期スタートの受講生での勉強会・Zoom座談会がある。英語での課題については、日本語サポートと事前準備講座が用意されているため、つまずきが少ないそう。
MBA取得を夢見るビジネスパーソンにとって、オンライン受講ができる環境は大きなチャンスといえるだろう。注意点を踏まえ、目的を明確にすることが何よりも必要だ。
【調査出典】
アビタス「完全オンライン米国MBA取得者実態調査」
アビタス「米国公認会計士資格の実態調査」
取材・文/石原亜香利