
売り手市場と言われるエンジニア。では、実力次第では高収入が見込めるフリーランスとして働くエンジニアは、毎月どれくらいの月収を得ているのだろうか?また、特に稼げる開発言語や職種とは?
エン・ジャパンが運営するフリーランスエンジニア向け案件検索エンジン「フリーランススタート」はこのほど、2025年3月度の「フリーランス市場月額単価の動向」を発表した。なお、同検索エンジンにおける2025年3月のフリーランス案件の月額平均単価は75.5万円となった。
開発言語別の月額平均単価(上位15位)
25年3月の開発言語別・月額平均単価ランキングにおいて、1位は「Go言語」で平均単価86.8万円、2位は「Rudy」で平均単価83.9万円、3位は「Kotlin」で平均単価82.8万円、4位は「TypeScript」で平均単価81.6万円、5位は「Rust」で平均単価80.2万円という結果になった。
開発言語別の月額平均単価(上位15位)を見ると、先月比の増減額が1万円未満にとどまる言語が多くなっていた。2月度の集計から引き続き、4月勤務開始の案件が出揃い、単価変動が落ち着いていたと考えられる。
上位5位は先月と順位に変動がなかった。「Go言語」は、掲載数はやや減少していたものの、平均単価は先月比1.7万円プラスの結果に。高単価案件の掲載が、平均単価の上昇をけん引した。
フレームワーク別の月額平均単価(上位15位)
25年3月のフレームワーク別・月額平均単価ランキングにおいて、1位は「Rudy on Rails」で平均単価84.3万円、2位は「Flutter」で平均単価81.9万円、3位は「Next.js」で平均単価80.1万円、4位は「React」で平均単価79.7万円、5位は「Vue.js」で平均単価78.0万円という結果になった。
フレームワーク別の月額平均単価(上位15位)を見ると、先月比の増減額が1万円未満にとどまる言語が多くなっていた。開発言語同様、2月度の集計から引き続き、4月勤務開始の案件が出揃い、単価変動が落ち着いていたと考えられる。
「Vue.js」「Django」に関しては、平均単価が上昇したことで、ランキングの入れ替わりがあり、一定の需要増がうかがえる。
職種別の月額平均単価(上位15位)
25年3月の職種別・月額平均単価ランキングにおいて、1位は「コンサルタント」で平均単価107.2万円、「VPoE」で平均単価100,2万円、「エンジニアリングマネージャー」で平均単価94.4万円、「SRE」で平均単価91.5万円、「PdM(プロダクトマネージャー)」で平均単価98.9万円という結果になった。
職種別の月額平均単価(上位15位)の多くは、前月と比較しゆるやかに上昇している。
「iOSエンジニア」に代わり「インフラエンジニア」が今月からランキングに入っており、インフラの構築・保守運用の需要の伸びがうかがえる。
フリーランス支援事業部 相場 敏行氏 コメント
2025年3月のフリーランスエンジニアの報酬相場に関する調査を実施しました。調査結果では2月のフリーランス案件の月額平均単価は75.5万円、さらに2025年2月末時点での掲載案件数は467,652件でした。また、最高単価は「SAP」で250万円でした。
開発言語別では、平均単価が横ばいの中で「Go言語」「Python」が先月よりも平均単価を上昇させました(Go言語:+1.7万円/2.0%増、Python:+0.6万円/0.8%増)。AI・クラウドなどの先端技術分野での需要は引き続き高い状態であると考えられます。
フレームワーク別では「Django」が大きく平均単価を上昇させています(+2.2万円/2.9%増)。「Python」とも親和性があり、バックエンド開発の需要増が推測されます。
職種別では、引き続き「コンサルタント」が高単価を維持しつつ、さらに金額を上昇させています(+1.1万円/1.1%増)。また、「クラウドエンジニア」「セキュリティエンジニア」も大きく平均単価を上昇させており、クラウドサービスの普及と、それに伴うセキュリティの重要性から需要があると考えられます(クラウドエンジニア:+5.5万円/6.6%増、セキュリティエンジニア:+2.4万円/3.0%増)。
また、常駐案件と在宅案件のトレンドとしては在宅案件の掲載比率が34.4%で、常駐案件との報酬額の差は「1万円」とわずかですがリモート案件が高い結果となりました。
引き続き、累計案件数112万件を超えるフリーランスエンジニアの案件獲得支援サイトとして、報酬相場情報を分析してまいります。
出典元:フリーランススタート
構成/こじへい