
JR東日本は、中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」を踏まえ、2025年秋より「えきねっと」等の機能を拡充。「えきねっと」では「早期予約サービス」を開始するほか、「輸送障害時におけるWEB上での変更・払戻し機能」や「JRE ID」との連携を開始する。
また訪日外国人の利用客向けには「Welcome Suica Mobile」と「JR-EAST Train Reservation」を連携。窓口に立ち寄ることなく、手持ちのデバイスでSuicaの発行から新幹線・特急列車の指定席の予約までシームレスな利用を可能にする。
チケッティングサービスの具体的な機能拡充について
チケッティングサービスの利便性向上に向けて、2025年度内に以下の5点の機能拡充を実施する。
■(1)「えきねっと」にて、新幹線を乗車日の3か月前から購入いただける「早期予約サービス」を開始
<1>サービス概要
これまでは1か月前から予約可能だったが、JR東日本・JR北海道エリアの新幹線については乗車日の最大3か月前から座席の確保・購入・決済が可能になる。旅行や帰省など、早めに予定が決まっていて、確実に座席を予約したい人は、より便利に利用できる。
※えきねっと事前受付:乗車日の1か月1週間前から乗車日1か月前の9時54分までの間、事前に申込みできるサービス(実際に予約手配を行なうのは、乗車日1か月前の10時00分からとなり、申込時点では座席の確保を行な割れない)。
<2>対象列車
JR東日本・JR北海道エリアの一部の新幹線
※「新幹線eチケット」のみの取扱いとなる。
※列車限定・座席数限定となる。
※対象列車は決定次第、後日改めてアナウンスされる。
<3>サービス開始時期
2025年秋(予定)
■(2)えきねっとで予約した列車の運休・遅延等が発生した場合に発車時刻を過ぎた先行列車の新規購入や予約変更がWEB上で可能に
<1>サービス概要
(ア)異常時における列車発車時刻以降の新規購入・変更機能の増強
これまでは列車の遅延が発生した場合、所定の発車時刻を過ぎた先行列車についてはWEB上での変更ができなかったが、所定の発車時刻を過ぎた先行列車の購入・変更も利用客がWEB上にて行なえるようになる。
(イ)割引引継変更機能の新設
「トクだ値」等の割引きっぷをご利用の場合で、予約していた列車が運休・遅延となった際も、利用客自身でWEB上にて元の予約の割引を引き継いだ状態で先行列車への変更を行なえるようになる。
<2>対象列車・路線
対象列車:JR東日本全エリア
対象路線:JR東日本エリアの新幹線・特急列車(他社へ直通する列車を含む)
<3>サービス開始時期
2025年秋(予定)
■(3)えきねっとで予約した列車の運休・遅延等が発生した場合、WEB上でも手数料なしで払いもどしする機能をタイムリーに適用
<1>サービス概要
現在は、地震や災害等によりえきねっとにて予約した列車・路線が長期にわたり運転見合わせとなる場合や、計画運休が決まっている場合等に、えきねっと上で利用客自身の操作により、手数料がかからず払いもどしをすることが可能となっているが、突発的な輸送障害(車両故障や人身事故等)の場合にも運休・遅延情報をもとに、タイムリーに利用客自身の操作で無手数料払いもどしができるようになる。
<2>対象列車・路線
対象列車:JR東日本全エリア
対象路線:JR東日本エリアの新幹線・特急列車(他社へ直通する列車を含む)
<3>サービス開始時期
2025年秋(予定)
■(4)「Welcome Suica Mobile」と「JR-EAST Train Reservation」が連携、Welcome Suica Mobile」からチケットレスで指定席の予約が可能に
<1>サービス概要
「Welcome Suica Mobile」を利用する訪日外国人客が、JR東日本の新幹線や利用の多い「成田エクスプレス」や「富士回遊」などの特急列車をチケットレスで予約・購入。発券不要で円滑な乗車が可能になる。
なお、新幹線については「新幹線eチケット」の予約完了と同時に予約情報が自動で「Welcome Suica Mobile」に連携され、その「Welcome Suica Mobile」を改札にタッチするだけで新幹線eチケットの予約に乗車可能になる。
<2>対象列車・路線
新幹線 :東北・北海道、秋田、山形、上越、北陸新幹線
特急列車:成田エクスプレス、富士回遊、あずさ、かいじ
<3>サービス開始時期
2025年10月(予定)
■(5)「えきねっと」とJR東日本グループの各種サービスをシームレスに利用可能
2025年2月にサービスを開始した「JRE ID」との連携がえきねっとでも開始され、「えきねっと」とJR東日本グループの各種サービスがシームレスに利用できるようになる。
既にJRE IDを持つ利用客がえきねっとを初めて利用する場合、JRE IDに登録されている情報がえきねっとにも連携され、えきねっとの会員登録が簡単になる。他のサービスでJRE IDにログイン済みであれば、ID・パスワードの入力不要でえきねっとにログインが可能だ。
JRE IDとの連携済みのモバイルSuica利用の場合、新幹線eチケット利用の際に予約情報とモバイルSuicaとの紐づけがより簡単に行なえる。
同社は今回の発表に際して「今後も、JRE IDの連携先拡大とともにえきねっとと各サービスとの連携を進め、よりシームレスにご利用いただけるよう改善を進めます」とコメントしている。
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関連情報
https://www.jreast.co.jp/
構成/清水眞希