海外需要が急拡大中。お土産に、そして現地のショップでも
――インバウンド需要についてのお話がありましたが、どのようなところがウケていると考えていますか?
IPの魅力という前提がありますが、日本の思い出・お土産のひとつとして、自分の手で簡単にアートを作れるところでしょうか。また、薄くて軽いという持ち帰りやすさも要因と考えています。
MEGAドン・キホーテ渋谷本店、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba、そのほか東京大阪を中心にドラッグストアや家電量販店などでも展開しているため、タッチポイントが多いというのもありますね。お陰様で、取扱店舗は急増中です。現在、MEGAドン・キホーテ渋谷本店ではポップアップを開催しているのですが、好評につき期間延長も決まりました。
――たしかに、かさばらないというのはお土産として魅力的です。海外での展開もされているのでしょうか。
現在、アジア(中国/韓国等)、ヨーロッパ(フランス/ドイツ等)含め10以上の国と地域で展開しています。また、北米(アメリア/カナダ)を中心に海外への出荷額も年々増加しており、1年あたりの出荷額は出荷を始めた2017年から2024年で約60倍、2022年からの2年間でも約3.8倍と急拡大中です。
さらに、アメリカ最大の書店チェーン「バーンズ・アンド・ノーブル」のスタジオジブリコーナーで取り扱いいただくなど販路を拡大し、スタジオジブリ、ポケットモンスター、鬼滅の刃等を中心に販売数を伸ばしています。
同梱される手順書はイラストベース。言語を必要としないためお土産向きで、海外展開の際のコストも少なく済みそうだ。
――まさに急成長ですね! 続いてペーパーシアターの展望を教えてください。
子供のころ、算数より、国語より、図工の授業が大好きだったという方は多いと思います。エンターテインメントに触れる場所は、スマートフォンなどのデジタルメディアが中心になってきています。ですが、子どものころ楽しかった図工を思い出し、カッターとボンドを握り、ペーパークラフトを楽しんでくださる方が増えていくとうれしいです。
またペーパーシアターは、2025年11月に発売10周年を迎えます。ただ、まだまだ商品について知らない方はたくさんいらっしゃるでしょう。よりペーパーシアターの魅力が伝わるよう、IPのファンや、ペーパークラフトファンに喜ばれる商品開発と、情報発信を続けていきます。
――10周年、それは楽しみですね! イベントなどは行われるのでしょうか。
2025年3月28日より、「PAPER THEATER 10th Anniversaryプロジェクト」が始動しています。
――具体的にプロジェクト内容を伺えますか?
「Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」のイマーシブカードの世界をリアルに再現したペーパーシアターが、初の「制作難易度6」の商品として登場。ほかにもより手軽な「ペーパーシャドーアート ミニ」の発売、通常サイズの6倍となる“大きなペーパーシアター”のプレゼントキャンペーン、お絵描き夫婦クリエイター「なつめさんち」とのコラボレーションといった、合計4つの企画を実施します。コアなファンの皆さんはもちろん、これからペーパーシアターに出会う皆さんにもお楽しみいただける企画ですので、ぜひお楽しみください。キャンペーンの詳細は、公式Xのポストをご覧ください。
「ポケポケ」のイマーシブカードを再現したペーパーシアター。初の制作難易度6だ。かなりかっこいいが、かなり難しそう。
文/関口大起(https://x.com/t_sekiguchi_)