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知っているようで知らない「定数」と「変数」の違いと役割

2025.06.05

「定数」と聞くと数学を思い浮かべがちですが、実はビジネスでも重要な概念です。本記事では、定数と変数の違いやビジネスシーンでの具体例を通じて、作業効率や課題解決に役立つ思考法を解説。成果を出すためのヒントが満載です。

定数とは何かを考えた時、多くの人は数学的な印象を受けるだろう。しかし日常的にも「定数」を使用できる場合は多く存在している。意外かもしれないが、ビジネスシーンにおいて定数と変数を区別することは作業の効率化や問題解決に直結する。

本記事では、定数の意味や使い方、定数と変数の違いについて例文を用いながら解説する。

定数とは

ビジネスを俯瞰的な視点で見た時に「定数」と「変数」をそれぞれ認識することは重要である。

■定数の意味

数学において「定数」とは、一定で変動しない値を示す。数式内で変数に対して常に同じ数値を保つため、問題を解くうえで基準となる役割を果たす。

一方、ビジネスにおける定数とは、自発的に動かすことができない、または変更が困難な要素や条件を指す。例えば、取り扱う商材や企業の方針、社内で明確に設定された目標値などが該当する。これらは、ビジネス活動の軸や基準として機能し、組織全体で認識を共有することが求められるものである。

■定数の使い方

数学的な視点は、ビジネスでも頻繁に用いられる。なぜなら、業務内容や成果を数値化・数式化することで、課題や問題点を論理的かつ客観的に捉えることが可能になるからだ。

業務を数値化すると、曖昧な感覚や個人的な主観ではなく、根拠に基づいて判断を下すことができる。特にマネジメントの現場では、売上目標や利益率、業務効率など、設定された数値(定数)を軸に、改善や施策を考えることが不可欠だ。マネジメント層は、こうした定数を組織内に明示し、それを基準に各部門や個人がどのようなパフォーマンスを発揮するべきか明確に示す必要がある。

定数を正しく設定・認識し、定期的に見直すことで、組織の一体感を高め、目標達成に向けた具体的なアクションが取りやすくなるのである。

■定数と変数の違い

定数と同時に語られることが多いのが「変数」である。数学において変数は、文字通り状況に応じて変化する値を指し、式や関数の結果に直接影響を与える。

ビジネスにおける変数とは、自らの意思や工夫によって変更・改善が可能な要素を指す。たとえば、顧客対応の方法、マーケティングの手法、販売促進キャンペーンの内容などが該当する。これらは、外部環境や状況の変化に応じて柔軟に調整できる要素である。

一方で、立地条件や経済環境、市場のトレンドなど、自発的に変えられない要素は定数にあたる。定数と変数は、自社の戦略やビジネスパーソンの施策によってコントロールが可能であるかという点において、異なる位置付けになる。

定数の例文

「ビジネスがうまくいかない」「業務の成果が上がらない」といった場合、定数と変数を区別して認識できていない可能性がある。ここでは具体例から定数と変数を区別して紹介するので、改善の参考にしてほしい。

■一般的な定数の例文

まず分かりやすくするために、数学における定数の例文を挙げる。例えば、次のような式で考えることができる。

「y=2x+3」

この式において、「3」はどのような状況でも変わらない定数である。一方、「x」と「y」は変数であり、「x」の値が変化することで、「y」の結果も連動して変化する。このように、定数は常に一定の基準や基礎を示し、変数は状況に応じて動的に変化する値を指す。

■ビジネスシーンにおける定数の例文

それでは、ビジネスの現場において定数をどのように意識すべきか、具体例を通して説明する。

・営業職における定数と変数

担当者が顧客に営業をするシーンを思い浮かべた時、提供できる商品ラインナップや価格は会社が決定しているものであり、担当者が自由に変更することはできない。そのため、商材や価格は定数にあたる。反対に、営業トークや提案方法は個々の工夫で改善可能な変数に該当する。

・店舗経営における定数と変数

店舗経営をしている場合、店舗の立地や広さなどは容易には変えられない定数である。一方で、スタッフの接客方法や店内レイアウト、プロモーションの打ち出し方などは調整可能な変数といえる。

・プレゼンにおける定数と変数

社内で経営幹部や上司に向けたプレゼンを行う際、テーマや伝えるべきメッセージはあらかじめ設定された定数となる。一方で話し方や使う資料の構成、提示する具体例などは変数として自由に調整が可能である。

・製造現場における定数と変数

製造工程において、使用する原材料の種類や品質基準は会社の規定による定数となる。一方、作業効率や生産工程における工夫、作業スタッフの動き方などは、変数として改善の余地がある要素である。

これらの具体例からわかるように、ビジネスシーンにおいて成果を上げるためには、定数を基準としつつ、自らコントロールできる変数の要素に集中して工夫・改善の取り組みをすることが必要といえる。

成果を出す人材は定数と変数を認識できる

さまざまなビジネスシーンにおいて、定数と変数の要素が存在する。もしあなたが改善や成果を出すことを求められた場合、「定数を無理に変数にしてはならない」ことを意識しよう。

与えられた定数を正しく受け入れ、変数として調整できる要素に集中することで、最大限の成果が引き出されるのである。定数と変数を明確に認識する人材こそが、安定して成果をもたらすだろう。

 

文/小杉 啓太(こすぎ けいた)

慶應義塾大学理工学部卒業後、コンテンツマーケティング・SEOディレクターなどを経て、株式会社みずかげ製作を創業。現在はWebシステムの開発業務を行いつつ、ライターやコンテンツSEOの運用支援も幅広く手掛けている。

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