日本初!“企業同士”の人材シェアリングが中小企業を救う
困っているのは、人材業界の中小企業だけではない。あらゆる業界の中小企業においても、大企業が自らAIマッチングなどの最先端の技術を用いて採用活動を行う中、遅れをとっている。
そんな中、中小企業の人事・採用活動を新しい切り口でサポートするサービスがある。人材の「企業間移動」を実現するCLEAR INNOVATION株式会社の「99サポート」だ。
求人募集中の企業は、人材情報が登録された同プラットフォームを通じて、必要な人材に必要なときだけシェアしてもらうことができる。また、人材情報を登録した企業は、自社の人材をシェアすることで人材のスキルアップなどさまざまなメリットが得られる。
【取材協力】
山本凌大氏
CLEAR INNOVATION 株式会社 代表取締役
TOKYO FM ミュージックバードにて全国コミュニティFMラジオ番組「PROTO」のメインパーソナリティも務める。明治大学在学中に、現状の日本の人事課題に強い危機感を持ち、起業。2025年春より国内初の中小企業のための人材シェアSaaS「99サポート」をリリース。
https://99-support.com/
――「99サポート」は、これまでの人材獲得とどのような違いがある?
「自社だけでなく、社会を通じて人材の適材適所が実現可能になる点です。本サービスを通じて、すべての企業が必要な人材を必要なときだけ活用できる社会の実現が可能になります。従来の人材マッチングサービスとは異なり、人材シェアは企業同士で各種契約などを結んでいただき、自社の従業員の雇用を保ったまま他社に貸す(シェア)することが可能です。これにより、これまで中小企業が抱えていた中小企業ならではの課題である、人件費(固定費)の削減や、成長機会・リスキリング機会の提供、自社に欠けている人材のノウハウやリソースなどをスポットで解消することができるなど、多様なメリットがあります。本サービスは人事課題だけでなく様々な課題を総合的に解決できる、中小企業が成長するための新たなインフラです」
――同サービスは、中小企業に向けて展開されているが、その理由は?
「人手不足や人材の流動化が加速している世の中において、多くの既存人材紹介サービスはそのほとんどが大手やハイクラスがメインターゲットになっており、中小企業やベンチャー企業にスポットライトが当たっていません。一方、日本では企業数の99.7%が中小企業です(2024年版 中小企業白書)。人件費の高騰に伴い、経営が圧迫されるなど様々な課題がありますが、世の中に中小企業特有の課題を解決できるサービスが少ないのが現状です。
我々は人材シェアという新たな概念を世の中に浸透させ、中小企業にとっての新たなインフラを創り、すべての企業が持続可能で魅力的な組織となることを目指しています」
――今後の展望を教えてください。
「現在、AI導入についての戦略を立てている最中です。マッチングの自動化や、シェアされる人材の最適化提案など様々な面でAIを導入することにより、さらなる効率化・最適化を図っていきます」
中小企業が持つ採用の課題を解決するだけでなく、中小企業ならではの広範囲な課題にアプローチしている点が特徴だ。今後、企業間の人材シェアは新たな価値を生むだろう。
AIをはじめとした技術革新がめまぐるしい中、今回取り上げたような中小企業をサポートするサービスを通じて、中小企業が元気になっていくことに期待したい。
取材・文/石原亜香利