
日本の職場における外国人雇用は年々増加の一途を辿っている。厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況(令和6年10月末時点)によれば、外国人労働者数は約230万人と過去最多を更新した。
職場の身近なところに外国人労働者がいることも多くなっただろう。外国人の部下や同僚との付き合い方に悩むこともあるかもしれない。多様性が重視される中、うまくやれる人材こそ時代をうまく生き抜けるはずだ。
今回は、企業と外国人人材との求人マッチングサービス「Stepjob(ステップジョブ)」を展開するポールトゥウィン株式会社のサービス責任者に、外国人の働き手をとりまく課題と解決策について話を聞いた。
過半数が悩みを抱えている外国人労働者とのコミュケーション
ワークスモバイルジャパンが2023年、会社員1,000人を対象に行った「外国人労働者とのコミュニケーション実態」に関する調査では、外国人労働者とのコミュニケーションにおいて、55%が「意思疎通が十分でない」と回答した。
また約5割(49%)が、外国人と一緒に働く中で困ったこととして「口頭で説明をしても正しく伝わっているか把握できない」と回答した。
喫緊の課題は「仕事の指示が正しく伝わること」であると思われる。今回話を聞いた行平澄子氏は、東南アジア駐在時に日本語教育に携わったことがあり、多言語コミュニケーションに詳しい。どうすれば解決に向かうだろうか。
【取材協力】
行平澄子氏
ポールトゥウィン株式会社
Stepjob事業部 Stepjobグループ 部長
大手金融機関と出版社で法人営業を経験し、ビジネスの現場で交渉力と企画力を培う。その後、東南アジアに滞在し、現地で日本語教育に携わる中で、異文化理解を深め、グローバル人材の可能性に着目。帰国後、ポールトゥウィングループに参画し、外国人人材総合サービス Stepjob の立ち上げに尽力する。
「基本的なことですが、指示した後に伝えたことを理解しているか、自分自身の言葉で復唱してもらい、理解度をチェックする、わからないことがあったら『わからない』と言ってもらうことを習慣付け、また質問をしやすい雰囲気を作ることなどは重要です。日本人は、人にものを頼むとき、敬語を使い、回りくどい表現になってしまいますが、簡単で短い単語を並べただけのほうが日本語初心者の方には伝わります。政府や自治体も推奨している『やさしい日本語』を参考にしてみてください」
「例えば『その書類を取引先のA社に送って、それが終わったら説明書を印刷して私のところに持ってきてもらいたいんですが…』では伝わりにくく、『まずその書類を取引先のA社に送ってください。それが終わったら説明書を印刷してください。印刷が終わったら、その説明書を私のところに持ってきてください』と一文ずつ区切って、語尾をにごさずはっきりと言い切ります。
このようにわかりやすく伝えるようになったことで、コミュニケーションが以前より活発になり、職場が活気づいた、という声もあります」