日本にも確実にトレンドがくる!その理由とは?
挙げられた3つのトレンドは、すべて日本でも確実に流れが来ると朴氏は言う。理由は5つ。
●産業ニーズとの一致
「日本の中小企業は人手不足と高齢化に対応するため、業務効率化が急務です。生成型AIによるカスタマーサポートやコンテンツ制作(例アニメや広告向けAIツール)はコスト削減と生産性向上に直結し、需要が高いと考えられます」
●文化的背景
「日本はスマホ普及率90%以上(総務省2024年)など、新しい技術を日常生活に取り入れる受容性が高く、消費者向けAIサービスが急速に浸透する素地があります」
●データプライバシーへの対応
「日本は個人情報保護法が厳格(2022年改正で罰則強化)で、クラウド依存よりもデバイス内処理(On-Device AI)を求める企業や消費者が増加中です。韓国と同様、2025年にプライバシー重視のトレンドが強まり、エッジAIの需要が拡大すると見込んでいます」
●環境意識の高まり
「日本政府の『2050年カーボンニュートラル』目標とESG投資の拡大は、持続可能性を重視するスタートアップに対して追い風となっており、サステナビリティソリューションは日本でも同様の支持を得る可能性が高いと考えています」
●消費者トレンド
「日本では健康志向やエコ意識が20~30代の若い層で高まっており、代替食品や無人化サービスが支持される素地があります」
日本と韓国の市場の違いとは?
ところで日本ではすでにスケジュールを共有できる「TimeTree」は人気のアプリだが、今後は韓国で拡大していくことになる。日本市場と韓国市場は、どのような点で大きく異なるのだろうか。
「日本ではTimeTreeのユーザー層は家族、カップルを中心に広がっており、プライベートな予定管理が中心です。特に『夫婦での予定共有』や『子供のスケジュール管理』が強調される傾向があります。またシンプルで直感的なUI(ユーザーインターフェース)が好まれます。
一方、韓国では個人利用に加え、カップル・グループでの活動やコミュニティ(例ファンクラブ、学生サークル)での利用が目立ちます。K-POP文化や若者中心のソーシャルネットワークが強いため、イベントベースのスケジュール共有(例コンサートやオフ会)が多く、10~30代の若年層の利用率が高いです」
韓国向けTimeTreeの今後の展望
今後、TimeTreeは韓国でどのように展開されていくだろうか。展望を聞いた。
「韓国においてはカカオトークやNaverカレンダーとの差別化が必須であるため、TimeTreeは『共有の楽しさ』や『デザイン性』で勝負していきます。
K-POPファンコミュニティやトレンドイベント(例コンサート、ファンミーティング)のスケジュール管理需要が高いため、TimeTreeが『公開カレンダー』機能を活用し、ファン向けイベント情報を公式に提供するプラットフォーム化を目指せば、ユーザー基盤が拡大すると見込んでいます。特にトレンドに敏感でアプリの乗り換えが早い若者向けには、定期的な機能アップデートやキャンペーン(例K-POPアイドルとのコラボ)でエンゲージメントを高めていきます」
2025年の韓国のITビジネストレンドはAIを中心に革新的な様相に彩られてくようだ。日本にもその波が来たときに乗り遅れないようにしておきたい。
取材・文/石原亜香利