65歳以上の人の役割は「専門的なポジション」や「教育・指導担当」がふさわしいという結果に
職場における65歳以上の人の役割について、現役世代とシニア世代の双方に聞いたところ、全体で「知識を活かした専門的なポジション(52.8%)」が最も多く、以下「経験豊富な従業員としての若手社員の教育・指導担当(47.0%)」「重要な意思決定には関与しないサポート役(31.9%)」と続いた。
全体の半数以上が高年齢者は専門性を活かした役割を担ってほしいと考えているようだ。また、重要な意思決定への関与はせず、若い世代の教育係やサポート役などを担ってほしいという見解も見受けられ、高年齢者の理想のポジショニングがわかる結果となった、
最後に、一緒に働く65歳以上の人がどのような存在であれば頼れるか聞いたところ、全体で「若い世代の意見を尊重して協力的に対応してくれる存在(41.3%)」と回答した人が最も多く、「無理せず適切な範囲で貢献する姿勢を持つ存在(40.2%)」「豊富な経験と知識を持ち的確な助言をしてくれる存在(38.0%)」と続いた。
豊富な経験や知識の還元を軸に、若い世代への協力姿勢や適切な範囲での貢献、的確な助言などが求められていることが明らかになった。
調査結果 まとめ
今回の調査で、「65歳以降も働く意欲がある」シニア世代は約7割に上り、その理由は「経済面」「健康面」「仕事面」といった3つの観点がモチベーションになっていることが明らかになった。さらに、現在と同様、あるいは労働時間を減らして現在の職場で働き続けたいと考えるシニア世代も多く、高年齢者の雇用継続が今後ますます重要になることがうかがえる。
65歳以上の人と働くことについては、豊富な経験や知識の共有、職場の多様化、社内のリソース不足解消などが期待される一方で、健康面の配慮や若い世代とのコミュニケーションなど課題も浮き彫りになった。
65歳以上のほうが経営や管理職として携わることについて懸念を抱く人もいるが、現役世代とシニア世代の双方で一定の支持があることから、企業内での役割の明確化が求められていることがわかった。その役割としては、専門性を活かしたスペシャリストとしての活躍や教育・指導担当、サポート役としての立ち位置が求められ、協力的で的確な助言をしてくれる存在が理想のようだ。
<調査概要>
「高年齢者雇用」に関する意識調査
調査日:2025年2月3日(月)
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査対象:(1)現在働いている20~59歳の男女
(2)定年後(または勤務先が65歳定年)も働いている60~64歳の男女
調査人数:1,014人 ((1)505人 | (2)509人)
調査元:株式会社プロフェッショナルバンク
構成/こじへい