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生成AIとエージェントAIがヘルスケアとライフサイエンスのほぼ全ての分野で変革を起こす可能性

2025.03.19

NVIDIAではAIがヘルスケアとライフ サイエンスにどのような影響を与えているかを探るため、初めての調査として「ヘルスケアとライフ サイエンスにおける AI の現状」を実施。創薬や患者ケアなどにおける医療従事者の時間とコストの節約に、生成AIとエージェントAI が役立っている実態を明らかにした。

本稿では、そんな調査の概要を同社ブログをベースにお伝えする。

生成AIとエージェントAIが医療従事者の時間とコストを節約

研究や創薬から患者のケアや管理業務まで、AIはヘルスケアとライフ サイエンスのほぼすべての分野で変革を起こす可能性を示している。

たとえば、生成 AI は、文書の要約や作成、データのレポートからの抽出や分析など、反復的で時間のかかる作業を自動化するのに役立つ。

また、新しいタンパク質構造を見つけることで創薬開発を支援したり、チャットボットや AIアシスタントを通じて患者に支援を提供することで、臨床スタッフや管理スタッフの負担を軽減することも可能になる。

このように幅広い用途があるということは、NVIDIAが初めて実施した調査「State of AI in Healthcare and Life Sciences (ヘルスケアとライフ サイエンスにおける AI の現状)」で得られた重要なインサイトの 1 つだ。

デジタル ヘルスケア、医療用ツールおよびテクノロジ、製薬およびバイオテクノロジ、保険者や医療従事者など、世界中の600人以上の専門家を対象に実施された今回の調査では、業界でのAI導入が活発であることが明らかになっており、回答者の約3分の2が自社でAIテクノロジを積極的に活用していると回答している。

■81%がAIが収益増加に役立ったと回答、45%が導入後1年以内にメリットを実現

AIは業界の収益にも目に見える影響を与えており、回答者の81%がAIが収益増加に役立ったと回答、45%が導入後1年以内にメリットを実現していると回答した。

この調査で得られた主なインサイトと導入事例は以下のとおり。

・回答者全体の83% が「AIは今後3年から5年でヘルスケアとライフ サイエンスに革命を起こす」という意見に「同意」と回答。
・73%がAIが運用コストの削減に役立っていると回答。
・AIワークロードの実例についての質問で、最も多かった回答がデータ アナリティクスで58%、2位は生成AIで54%、3位は大規模言語モデルで 53%と回答。
・製薬会社とバイオテクノロジ会社の回答者の59% が、AIの主な導入事例を創薬と開発と回答。

■ヘルスケアとライフ サイエンスにおけるAIのビジネスへの影響

ヘルスケアとライフ サイエンス業界では、年間収益の増加と運用コストの削減にAIがどのように役立つかが注目されている。回答者の41%が研究開発の加速がプラスの影響を及ぼしたと回答しており、36%はAIが競争上の優位性を生み出すのに役立ったと回答している。

また、35%は、プロジェクト サイクルの短縮、臨床または研究に関するより優れたインサイトの提供、精度と正確性の向上にそれぞれ役立ったと回答した。

AIの幅広い導入事例で有益な成果が得られていることを踏まえると、回答者の78%がAIインフラストラクチャの予算を今年度増やす予定であると回答していることは驚くことではない。さらに、回答者の3分の1以上がAIへの投資を10% 以上増やすと回答した。

この調査では優先的に投資する分野について、新たな AI 導入事例の特定 (47%)、ワークフローと生産サイクルの最適化 (34%)、AIエキスパートの雇用の増加 (26%) が上位3分野であることも明らかになった。

ヘルスケア分野全体に適用されるAI

調査では、各分野でAI導入の優先事項が異なっていた。たとえば医療保険会社、病院、臨床サービス、在宅医療などの保険者や保険業者の分野では、回答者のうち 48%がAIの最大の導入事例は管理タスクとワークフローの最適化であると回答している。

医療ツールおよびテクノロジ分野では、回答者の71%がAIの最大の導入事例は医用画像診断 (AIを使用したMRI、またはCATスキャンの分析など) であると回答した。

また、デジタル ヘルスケアでは、回答者の54%が臨床判断支援を最大の導入事例と回答。一方で製薬およびバイオテクノロジ分野では54%が創薬と薬剤開発が上位に来ると回答している。

今後5年間にヘルスケアとライフ サイエンスに最も大きな影響を与えると予想されるAIの導入事例としては、高度な医用画像診断 (51%)、仮想ヘルスケア アシスタント (34%)、精密医療 (個々の患者の特性に合わせた治療) (29%) などが挙げられている。

■生成 AIの適用拡大

全体として、調査回答者の54%が生成AIを使用していると回答している。そのうち63%が積極的に使用していると回答しており、36%がパイロットや臨床試験を通じてこの技術を評価していると回答した。

最も多く生成AIを使用していると回答したのがデジタル ヘルスケア分野で、71% に達する。2位は製薬およびバイオテクノロジで69%、次いで医療テクノロジが 60%、保険者および医療提供者が44%だった。

生成AIの全導入事例の中で最も多かったのが、コーディングと文書要約 (臨床関連の記録に特化) の55%だった。次いで医療チャットボットとAIエージェントが53%で2位、文献分析が45%で3位となっている。

注目すべき例外としては、製薬バイオテクノロジ分野において、回答者の62%が創薬を生成AIの最も多い導入事例として挙げていた。

関連情報
https://blogs.nvidia.com/blog/ai-healthcare-life-sciences-survey-2025/

構成/清水眞希

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