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「プラントベースフードをもっとクリエイティブに」PR会社の元社長がウェルビーイング事業に参入した理由

2025.03.15

時代の変化の中で「ウェルビーイング」というワードが浸透すると共に、ウェルビーイング経営を行う企業や、ウェルビーイングな商品・サービスを提供する企業も増えている。

株式会社TWOは、心身の健康に重要な“食”を軸に、プラントベースフードブランド『2foods』を手掛けている。2foodsは植物由来食品が持つ魅力に注目し、常識にとらわれない独自の視点とテクノロジーを掛け合わせたアイデアで、「おいしさ」と「健康」という「誰もが欲しい2つ」を欲張りに追求している。

2foodsの新感覚クロワッサン『2Breadクロワッサン』

ニンジンや白いんげん豆で卵らしさを追求した『Ever Egg(エバーエッグ)』や、糖質をカットし、コレステロールゼロを実現したリッチな味わいの新感覚クロワッサン『2Breadクロワッサン』、まるでチーズのような濃厚さを実現したプラントベースチーズ『Ever Cheese(エバーチーズ)』、ゼロカフェイン、ゼロカロリー、ゼロシュガーの3つのゼロを実現した新時代のエナジードリンク『2Energy(トゥ―エナジー)』など、さまざまな商品を開発している。

また店舗展開をしており、銀座ロフト店では、オリジナルのバーガーやスイーツ仕立てのクロワッサンサンド、濃密レアチーズケーキ、生食感の濃厚ガトーショコラなども提供している。

2foodsのEver CheeseとEver Egg(左から)

エナジードリンクの2Energy

さらに2025年3月3日には、日本初リポソームビタミンCを配合したグミ「2Gummy LIPOSOME VC(トゥーグミ リポソームビタミン ブイシー)を発売。さまざまな食のシーンから、身体に負担をかけることなく五感を満たすラインナップを展開している。

新発売の2Gummy

人々の「食」と「健康」をサポートするような食を展開している2foodsだが、TWOを立ち上げた代表取締役・CEOの東義和氏は、食品業界出身ではなく、もともとPR会社・株式会社マテリアル創業者である。PRやマーケティング業界からウェルビーイング事業へ進み、中性重炭酸入浴剤『BARTH』をヒットさせた。2015年にTWOを立ち上げ、現在は2foods事業に注力している。

Ever Cheeseを使用した「エバーチーズのクロワッサングラタン」

東氏は自身のYouTubeチャンネル『東義和-戦う起業家-』で、経営者のルーティンやマインド、またシングルファザーとして子育てをする中で感じたことなどを発信。さらに格闘技に挑む様子や、自身の取り入れているスキンケア、ボディメンテナンスのためのサプリメントなどプライベートな一面も公開しており、健康や美容に対する意識も高い。今回は東氏に、PRやマーケティング業界からウェルビーイング事業に参入した理由や、TWOとして目指すものを伺った。

2foodsが実現する「おいしい」と「ヘルシー」を追求したウェルビーイングな食の提案

心身ともにウェルビーイングな状態でいるために、食を意識している人は多いだろう。身体に良いものを食べ、健康に気を遣い、“より良い状態”を目指すことは、身体だけでな...

食業界のプラントベースフードは「自動車業界のEV車」のような存在に 推進すること自体が地球のためになる

2foods銀座ロフト店

――PR会社から現在の事業に至った流れを教えてください。

東義和氏(以下、東)「24歳でPR会社であるマテリアルを立ち上げました。私がいた頃は上場の準備をしていて、いよいよ上場を見据えた時に、次に取り組みたいこととして、『大きなマーケット』に挑戦したいという思いがありました。

もちろんPR会社にも取り組む意味があると思っていましたが、マーケットを見たときにB to Bの事業はB to C事業とは少し遠い部分があると感じていました。PR会社はクライアントをサポートする立場なので、消費者に向け自社の商品やサービスで直接インパクトを与えることができず、そこにもどかしさを感じていた部分がありました。

上場してから消費者向けの事業や他の事業を始める選択肢もあったのかもしれませんが『将来のビジネス展開を考えると、これまでやってきたPRのキャリアを活かしつつ、社会に対してより印象に残るような挑戦をしていきたい。』と思い、結果的には事業を売却して、新たな挑戦を始めることを決めました」

株式会社TWO代表取締役・CEOの東義和氏

――ウェルビーイング事業、そしてプラントベースフードに着目した理由は。

「『大きなマーケット』となると産業も限られてきますし、たくさんあるわけではありません。

食は非常に大きなマーケットですが、その中でもプラントベースフードは、『新しいオプションとして期待されていくのではないか』、『プラントベースフードの事業を推進すること自体が、社会のため、地球のためになるかもしれない』と考えていました。このような可能性ある事業こそ、私がイメージしていた取り組みたい事業内容にあてはまる部分が多くあり、プラントベース事業を展開することにしました。

自動車のマーケットでいうところのEV(Electric Vehicle)車は、食の世界で見た時にプラントベースフードのポジションと近いと考えています。食のマーケット同様に、非常に大きなマーケットですが、その中でもEV車は『社会のため、地球のためになるかもしれない』という“新しいオプション”として理解されており、大きく飛躍しました。EV車のように、プラントベースフードは、食のマーケットでも新たなオプションとして、取り入れてもらえる可能性があると考えています」

PR会社出身だからできる、『消費する“意味”や“摂取する雰囲気”』を作っていくこと

――食品業界の“テスラ社”のような存在を目指すと。

「プラントベースフードは、日本では黎明期中の黎明期。欧米では食の新たなオプションとして、浸透しつつありますが、日本ではまだ受け入れてもらうには時間がかかる状況です。

プラントベースフードは、『おいしいものを作れば流行る』ではなく、『プラントべースフードを消費する“意味”や“摂取する雰囲気”』を作っていかないと、いきなり広がることはないと思っています。というのも、値段も通常の食品より少し高いですし、味わいも『どこか味気なさ』などを感じてしまうといったイメージがあります。このイメージから、食における『新しい価値』を作る必要がある。僕のバックグラウンドはPR業界なので、『新しい価値』『社会に翻訳して伝えていく』ということはこれまで培ってきたことを応用することで実現できるのではないかと思いました。

そういった価値を作ることができた時には、プラントベースフード市場のリーダーになり、マーケットをけん引しながらより市場価値を広めていくことができる可能性がある。そういった要素から、プラントベースフードの事業をやろうと決めました」

プラントべースフードを消費する“意味”を作っていく

――2015年頃はまだ「ウェルビーイング」という言葉は一般的ではなかったと思います。プラントベースフードが「ウェルビーイングである」という認識は当時からあったのですか。

「アメリカでは当時からウェルビーイングという言葉もありましたが、日本ではほとんどなかった気がします。我々も、当時から言葉を使っていたかというと、そうではないです。

ただ、『身体だけが健康』という考え方だけでは、届けたい想いが届かないのではないかと感じていました。単純に『健康になるために食べよう』というものは続かない。おいしくなければダメだし、ワクワクするような、五感を満たされる要素もないといけない。

おのずと、『身体が健康』なだけではなくて、広く『心も健康』でないと、ビジネスとしてもそもそも成立しないと思いました。その過程の中で、“ウェルビーイング”という『広い定義での健康』が必要だと感じました」

ウェルビーイング事業のはじまりは健康への意識や子育て

――マテリアル上場の際には、疲労から倒れたこともあったとお聞きしました。ご自身の身体の状態も今の事業につながっているのでしょうか。

「本当にそうですね。『生きる』というのはさまざまなことの積み重ねです。仮に事業がうまくいっていても、家庭で何か問題がある時は心身が不健康な状態になる。非常に複合的です。

ウェルビーイング事業で新たなことに挑戦しよう考えていたとき、私自身が『健康を意識した生活』を取り入れ始めた時期でした。若い時は健康な状態を失っている感覚がなく突き進めていたのですが、年を重ねていくにつれて、私自身の健康状態の変化や、子どもが生まれ父親としてもさまざまなことを考えるようになり『ウェルビーイングは身体だけでなく心にも重要』だと思うようになりました。

子どもと向き合うというのは、特に『心身の健康に対する意識』が重要だと思っています。子どもにとって私という存在はたったひとり“父親”なので、最も頼るべき場所でありたい。だからこそ真摯に向き合わなければ良好な関係を維持するのは難しいと考えています。よりよい関係値を構築していくためにも自身が健康であることはもちろん、子どもたちからみて私が取り組むことが『心身の健康によりよい影響を与えるもの』であるということを伝え、意識に変わっていけばと思っています。

また、仕事に対しても同じで、真摯に向き合わなければ気持ちに嫌な違和感が生じてしまう。社員に対しても、2foodsの商品が好きなお客さまに対してもそうです。その違和感が生じてしまうことが私にとって一番ストレスになると感じていると感じています。

このようなことから、子育てと仕事どちらも一貫して、『心身の健康に対する意識』にフォーカスして、日々取り組んでいます」

シングルファザーとして子育てもしている東氏

――YouTubeを拝見すると、格闘技をされたり、健康や美容のサプリも摂取されたりと、すごく意識されているのが伝わってきました。

「運動はPR会社時代から好きで欠かさず取り入れています。特に経営をしていると、身体とメンタルは“鶏と卵の関係”だと実感します。体力が落ちている時は気持ちがすごく後ろ向きになる。私の場合は精神が参ってストレスを感じると、何事にも手がつかない状態になってしまいます。そのため、心のケアには意図的に取り組むようにしています」

――仕事に子育てに運動やルーティンなど、経営者としても多忙な中で、どのように時間を作っているのですか。

「完璧にはできていませんが、私の場合は、『やらないこと』を決めています。やることは、仕事と家族と自分磨きだけで、『それ以外のことはやらない』と決めました。昔は気になったことの多くを取り入れながら両立できるように努めていましたが、子どもが生まれてからは、すべてをこなすことが難しいと感じました。だからこそ、今自分に必要なのかを見極め『やらないこと』を決めることで、時間作りができているのではないかと思います」

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