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玉川徹さんが大学時代を過ごした京都に還る理由

2025.03.16

「好き」を仕事にする人を取材してきた本連載。2025年は玉川さんが興味のある京都をテーマに、自身の「好き」に関わる取材を実施。そのことを通じて「好き」を仕事にする素晴らしさを考える。

「好き」を仕事にするのが一番だと実感!
今度は自身が「好き」を深める取材に挑戦

これまでは「好き」を仕事にする様々な人たちを取材してきましたね。
ご協力ありがとうございました!

玉川さん玉川 徹さん
テレビ朝日系、朝の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』のレギュラーコメンテーターとしておなじみ。パーソナリティーを務めるレギュラー番組『ラジオのタマカワ』(TOKYO FM / 毎週木曜日11:30~13:00)が大好評オンエア中!

玉川さん、ご自身が「好き」なことをこの連載でもっと取材しませんか?

京都の深いところまで入り込むのはおもしろそう!

玉川さんが考える「好きなことで働く」素晴らしさについて、本連載を通じてどのように感じられたのだろうか。2024年の取材を振り返ってもらった。さらには、2025年の連載の方向性として「京都」というテーマを設定しようと思った理由や、京都大学在学当時の思い出話について聞く。

──連載を振り返っての感想は?

玉川 率直な感想は「好きは何でも仕事になる」です。皆さん、馬やスイカ、映画や北欧が好きといった素朴な「好き」から始まって、それを仕事にしていましたね。私たちはこれまで、仕事に関してある種の固定観念を持っていたようです。「仕事は自分の意に反していても我慢してやるべきもの」「その代償がお金になる」といった感覚で今でも働いている人は多いのではないでしょうか。でも、一日の中で労働が占める時間の割合はとても多い。長時間、苦しいと感じながら生きるのは、もうやめましょうと言いたい! ウェルビーイングを目指す今は、もう仕事を苦にする時代ではありません。みんなで古い固定観念から脱した方が、幸せになるのではないでしょうか。

 人類の歴史の中でも、過酷な労働は機械に代替させてきましたよね? さらに今後は、AIに置き換わりつつあります。だから、人間が仕事をする理由も変わってくるはずなのです。労働の意義である「働いてお金を得る」という部分だって、国民全員に一定額を支給するベーシックインカムという制度が導入されたら、仕事の内容を選ぶのは、お金ではなくなってしまう。好きなことを仕事にしない限り、働く意義すらなくなってしまいます。自分が好きなことを仕事にすることが、今以上に価値を持つ日が、すでに来ていると、昨年に様々な人とお話ししている中でとても強く感じました。

──「好きなこと」を仕事にしている人に対して「特別な成功事例でしょ」と考える人もいるかもしれません。

玉川 それが、そうでもない。皆さん最初から好きを仕事にできたわけではなく、一度は就職し、組織の中で好きな仕事を見つけたり、企画を出しつづけて社内で好きを仕事にしたりと、実現するための「知恵と工夫」がありました。

「好き」を仕事にした後でも、苦労はつきもので、起業すれば持続可能な経営努力が必須でした。でも「好き」が根底にあれば苦労も乗り越えやすく、結果として成功につながる可能性が高まります。

──玉川さん自身が遭遇した困難を乗り越えるために、どのように知恵を絞って、さらに工夫を施したのでしょうか。

玉川 僕はテレビとテレビ番組が大好きですが、テレビの仕事は拘束時間が長く、イメージと違って地味で泥くさいものでした。極寒や酷暑の取材現場に張り込みをしなければならなかったこともあります。徹夜の編集作業も含め、体力的に相当きつい。過酷な労働環境を強いられるテレビの仕事を、どうすれば続けられるのか。徹底して考えた結果、「番組に出る道」を見いだして、現在に至ります。

 今回の連載でたくさんの人と話すうちに、仕事は多くの人と力を合わせて取り組むものだということも、改めて思い出すことができました。多くの仕事は決してひとりだけではできません。だからこそ、仕事をしやすい環境は自分自身でつくっていくしかないのです。自分が好きな仕事を大きくしていくためには、なおのことでしょう。求められている役割をまずはしっかりと果たすという既成事実を積み重ねて、周囲との関係性を築き、つくり上げていく。そのうえで、仕事としてできることの間口を少しずつ広げていく。そういった取り組みを続けていれば、きっと自分以外の人から、自分をサポートしてくれるような大切な協力を得られるようになりますから。

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