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〝せこう〟か〝しこう〟か?「施工」の意味と正しい読み方は?

2025.05.03

『施工』は、建設現場でよく使われる用語です。施行と混同されやすいですが、意味合いは全く異なります。関連用語である『着工』『竣工』との違いもチェックしましょう。

「施工」という言葉は、建設業界ではおなじみですが、正確な意味や読み方をあらためて確認したことがない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、「施工」の定義、読み方、類似する用語との違いをわかりやすく解説します。

施工とは何か

建設現場でよく見聞きする言葉の一つに、『施工』があります。読み方に迷いが生じやすい漢字でもあり、『せこう』と読む人もいれば、『しこう』と読む人もいるようです。まずは、施行の意味と使い方を解説します。

■意味と語源

施工とは、計画された工事を実際に行うことを指します。例えば、新しい家を建てる際の基礎工事や壁の組み立て、内装の仕上げなどが施工に含まれます。主に工事関係者の間で使用される用語ですが、日常でも耳にする機会はあるでしょう。

【例文】

  • 昨日、マンションの施工が始まった
  • 工事の前には、必ず施工計画書を提出しなければならない

施工という言葉は、『施』と『工』によって成り立っています。施には『行う』や『設ける』などの意味があり、工には『物をつくる(人)』という意味があります。

■読み方は2通り

施工の読み方には『せこう』と『しこう』の2通りがありますが、実際の現場では『せこう』が慣用的に使われています。

  • 施工会社(せこうがいしゃ)
  • 施工主(せこうぬし)
  • 施工図(せこうず)
  • 施工管理(せこうかんり)

一方、『しこう』は本来の読み方とされています。法律用語の『施行』と区別するため、建設業界ではせこうと読む習慣が定着したといわれています。

どちらの読み方を使っても間違いではありませんが、状況や相手に応じて適切な方を選びましょう。

施工と混同しやすい用語

建築現場の設計図を見るスタッフ

(出典) pixta.jp

施工と混同しやすい用語には、『施行』『着工』『竣工』などがあります。例文を見ながら、それぞれの意味と使い方をチェックしましょう。

■施行

施行は、『政策や計画を実行すること』『法律や条例を発効させること』を意味する言葉です。『しこう』と読むのが一般的ですが、せこうと読んでも間違いではありません。施行と施工を間違えないように、読み方を区別している人が多いと考えられます。

【例文】

  • この条例は、令和6年4月1日から施行されている
  • 春から新しい法律が施行されるため、内容をきちんと確認しておくように

施行には、工事を実施する意味合いはありません。建設業界では施工、法律に関することは施行と覚えておきましょう。

■着工

着工(ちゃっこう)とは、工事に着手(開始)することです。着工が工事の開始点を示すのに対し、施工はプロジェクト全体の実行過程を表します。着工の段階で行う工事には、地盤改良工事やくい打ち工事、山留工事などがあります。

【例文】

  • 工事の安全と成功を願い、〇月〇日に着工式を行います
  • 必要な手続きが多く、着工までに時間がかかりそうだ

着工の類語は、『起工(きこう)』です。意味は着工と同じですが、工事の規模が大きい場合に使用されるのが一般的です。

■竣工

竣工(しゅんこう)は、全ての工事が完了した状態です。施工が進行中の状態を表すのに対し、竣工は全ての作業が終わったことを示します。施工の終着点ともいえるでしょう。

工事完了後に、竣工検査を実施し、設計図の通りに工事が行われているかをチェックします。品質や安全性に問題があったり、施工不良が見つかったりすれば、再工事を行わなければなりません。

【例文】

  • 2020年に起工した大橋は、今年3月に竣工する予定だ
  • 知人が所有するビルの竣工式に参列する

施工管理の基本

施工管理

(出典) pixta.jp

施工に関する業務の一つに、『施工管理』があります。工事現場の管理をする職種の一種でもあり、業界では『セコカン』と呼ばれています。

■施工管理の仕事

施工管理とは、工事現場において施工を管理すること、または管理を行う者を指します。施工にはさまざまな職種の人が関わるため、それらを管理するポジションが欠かせません。施工管理の主な業務内容は、以下の通りです。

  • 工程管理:工程表の作成や業者の手配など、日々の進捗に関する管理を行う
  • 品質管理:計画書に基づいた施工が行われるかを継続的にチェックする
  • 原価管理:工事にかかる費用を管理し、利益の確保に努める
  • 安全管理:設備の整備やパトロールなどを通じて、作業員が安全に作業できるようにする

施工管理は、施工自体を行うわけではありませんが、業務内容が幅広く、さまざまな専門知識が求められます。

■現場監督との違い

現場監督も、工事現場で活躍する代表的な職種です。施工管理と仕事内容が類似しており、明確な区別をしていない会社もあります。

違いを挙げるとすれば、現場監督は現場での作業が中心です。現場の作業員を取りまとめる、司令塔のような役割を果たしています。施工管理は、施工全体の管理者であり、事務作業も少なくありません。

会社によっては、『施工管理技士』の有資格者を施工管理とするところもあります。施工管理技士は、建設業法で定められた国家資格で、計7種類の資格試験に分かれています。

施工の意味と関連用語を理解しよう

建築現場のスタッフ

(出典) pixta.jp

施工は、工事を実施することを意味します。2通りの読み方がありますが、『せこう』と読むのが一般的です。施行と施工は漢字が似ているため、混同しないように注意が必要です。

建設に関わる用語には、着工や竣工があり、どちらも施工のプロセスに含まれます。工事の時期によって、用語を正しく使い分けられるようにしましょう。

実際の工事では、施工管理というキーワードも頻出します。施工における重要性や役割を把握しておくと、仕事や日常生活で役に立つかもしれません。

構成/編集部

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