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春は新しい生活や新しい期の始まりとして、多くの人が新しい目標を立てる季節です。
しかし、考えることに時間を費やしすぎて、実際に行動に移せないことがしばしばあります。
本記事では、なぜ「考えること」よりも「行動すること」が大切なのか、その理由と考え方について解説します。
結論、行動する人は改善できる人である
考えるよりも「行動」が大事な理由をはじめに申し上げると、たとえ行動した結果うまくいかなかったとしても、行動する人は「できるようになるまで行動できる」からです。
あれこれ考えすぎずに「まずはやってみる」という人は、うまくいかなくてもさらに「改善のための行動」を起こすことができるので、行動しないままの人に比べて結果的にうまくいく確率が高くなりますし、うまくいくまでのスピードも早くなります。
行動しない人の特徴として、失敗しないで済むように完璧な計画を立てようとする傾向がありますが、その段階ですでに考える時間が増えています。
そして、考える時間が増えれば増えるほど意思決定することを躊躇するようになり、その結果どんどん行動を起こさなくなります。
しかし、そもそも行動をしないことには「うまくいかなかった本当の理由」も見えてこないため、実際にうまく行く確率も下がっていきます。
そうして、「行動しないで考えている人」と「行動する人」の差は大きくなっていくのです。
「行動する人」と「考えてばかりいる人」の違い
人が新しい期の区切りや新生活を迎えて「新しいこと」を始めたくなったとき、そこには「こうなれたらいいな」という自分の未来のイメージを持ちます。
「新しいことを始めたくなった人」はその未来のイメージに到達すべく「何か始めよう」と思うわけですが、この時、「実際に行動に移す人」と「実際には行動しない人」を分かつ分水嶺と言えるのが「行動する前に考えている時間の長さ」です。
考えること自体は決して悪いことではないのですが、考えてばかりいて行動していない人というのは、動き始める前に「まだ起こっていないこと」についてあれこれ考えすぎてしまう癖があります。
「失敗したら時間もお金も無駄になる」「うまくいった人はどうやっているのか情報収集したい」「そもそも、ただでさえ忙しい生活をしていて、そんなことに時間を割けるのか」などなど。
コスパやタイパという言葉も今ではよく耳にするようになりましたが、考えた時間の分だけうまくいく確率を高められると考えてしまうのが、「考えすぎの人」の傾向です。
何か得たいものがあるのであれば、考える時間を長くするより、いち早く行動に移すのが大事なのです。
考えてばかりいる人はなぜ、行動に移せないのか
では、なぜ考えてばかりいる人は行動に移せないのでしょうか?
その理由は、「現在の自分を変えよう」と思っていないからです。
人の人生には数多の変化が訪れます。
加齢による身体的変化、環境の変化、情報の変化など様々です。
その数多の変化の中で唯一、「考え方」の変化だけは自分自身で選ぶことができます。
(つまり、変わろうと「思う」か「思わないか」は自分で選べるということです)
考えてばかりいる人が行動に移せないのは、「これまでとは違う行動をしよう」(=現在の自分を変えよう)と思っていないからです。
考えてばかりいる人は、「できない理由」も考える
「やろうと思っていたけれど、できなかった」や「忙しくてなかなか手が付けられなくて…」は、結果だけを見れば「結局何もしていない」です。
そういう人は、仕事においても「できない理由」を考えてしまいます。
一方、行動する人は、行動した結果としての「できなかった理由」は考えるのですが、「どうすればできるのか」もセットで行動に移すため、改善の数を重ねることができます。
会社の同じ部署に前者と後者がいた場合、仕事ができそうなのはどちらの方でしょうか?
必要なことは、やる前に「できない理由」を用意するのではなく、まずは行動してみて「できなかった理由」を分析することなのです。
「行動しない人」が「行動する人」になるためには
「まずはやってみる」という行動する人の改善の回数に比べて、行動しない人は考えてばかりで自分の行動を変えようとしない傾向があるため、仕事の結果が悪い理由も「自分のせいではない」と考えてしまいます。
仕事で評価されたい・高いお給料をもらいたいと思っているにもかかわらず、行動しないで「できない理由」を探すことは、平凡な日々に物足りなさを感じているにも関わらず、行動しないで「何かいいことないかな」とつぶやいている人と同じです。
では、そういった「行動しない人」が「行動する人」になるためには、何が必要なのでしょうか?
それは「やらざるを得ない環境に身を置くこと」です。
いくら「考えるよりも行動が大事」とはいえ、わかっていても動けないから「また考える」になるわけです。
そういった場合に必要なことは、やらざるを得ない環境に身を置いて、半ば強制的にでも自分を動かすしかありません。
そういった環境下では少なからずストレスを感じることにはなりますが、そのストレスは自分が成長するための『必要なストレス』だったのだと気づくはずです。
まとめ
今回は「考えるよりも『行動』が大事な理由」について述べました。
今まさに「やらざるを得ない環境」に身を置いている私も、かつては「何かいいことないかな」と無駄に時間を消費する人でした。
振り返ってみると、「あのときこうしていればよかったな」と思うことばかりで、当時怠けていた分を今になって埋めているのだとも感じています。
学生時代のサークルやバイト先などは「自分にとって心地よい環境かどうか」で選べますが、社会人になるとそうもいきません。
所属する組織の環境に合わせて、自分自身を変化させることが求められます。それはすなわち、「行動すること」に他なりません。
今の自分に満足していないのであれば、どうすればその不満は解消できるのかという視点がまずは必要です。
それが行動の源になります。
いざ動こうと思っても実行できないのであれば、そうせざるを得ない環境に身を置き、変化しなければいけない状況のなかで未来のイメージを目指すことが大切なのです。
文/識学