
あと2か月もすれば新年度が始まる。2025年卒予定の大学生の多くは、残り少なくなったモラトリアム期間を惜しみつつ、4月から始まる社会人生活に不安な気持ちを抱えているのではないだろうか?
ALL DIFFERENTおよびラーニングイノベーション総合研究所はこのほど、2025年入社予定の内定者414人を対象に「内定者意識調査」を行い、その結果を発表した。
社会人になる気持ち、「不安・心配」が約7割で最大
はじめに、25卒内定者に対して、社会人になるにあたりどのような気持ちが強いか質問した。結果、「不安・心配な気持ち」が69.3%と最も高くなった。次に「嬉しさ・楽しみな気持ち」が48.8%、「期待感」が43.0%となった。(図1)
約7割の内定者が「自分の能力で仕事についていけるか」に不安を感じている
どのような不安を感じているか質問したところ、「自分の能力で仕事についていけるか」が68.4%でトップとなった。続いて「しっかりと成果を出せるか」が54.1%、「先輩・同期とうまくやっていけるか」が42.5%、「上司とうまくやっていけるか」が38.4%となった。
この結果より、半数以上が自身の能力や成果に対して不安を感じていることがわかった。また、先輩・同期のような身近な存在との関係構築に不安を感じている割合が高いこともわかった。(図2)
入社に向けて期待すること「色々なことを学び成長できる」がトップで約7割が回答
様々な不安を抱える内定者だが、入社に向けてどのような「期待」を抱いているかについても質問した。 結果、「色々なことを学び成長できる」が67.9%と最も高い割合となった。続いて「給料がもらえる」が 55.8%、「社会の役に立てる」が38.4%となった。自身の成長に対する項目が1位になった点は、25卒内定者の働く動機を考える上で見逃せないポイントだ。(図3)
入社後に直面すると想定する困難、約半数が「仕事の難しさ」「生活リズムの変化」と回答
次に、学生から社会人への転換期(トランジション)を迎える内定者が、入社後にどのような困難に直面すると思うか質問した。
結果、48.8%が「仕事が難しい」、45.9%が「生活リズムの変化」と回答し、約半数の内定者が仕事の難しさや、生活リズムの変化へ適応することに苦労すると想定していることがわかった。次いで「仕事を覚えられない」が34.5%、「社会人としての考え方の習得」が33.1%、「社会人の基礎的なマナーの習得」が31.4%という結果になった。(図4)
内定先に求めるサポート、半数超の内定者が「先輩社員との関係構築の機会」と回答
最後に、内定期間中、入社する会社からどのようなサポートを受けたいと考えているか質問した。結果、「先輩社員との人間関係を築く機会がほしい」が51.2%で最大の割合となった。次いで「他の内定者との人間関係を築く機会がほしい」が43.7%、「マナーや仕事の進め方など、社会人の基礎を教えてほしい」が38.6%となった。(図5)
構成/こじへい