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正社員の平均初年度年収は前年11.4万円増の468.0万円、最も高い職種はITエンジニアで570.6万円

2025.02.04

マイナビが運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』から、「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員求人件数・応募数推移レポート」に関する2024年の総評が発表された。

本稿では同社リリースを元に、その概要をお伝えする。

なお、この調査は総合転職情報サイト『マイナビ転職』に掲載された求人の「平均初年度年収(未経験・経験者求人別)」、「求人件数・応募数」の推移を調査・分析したものだ。

2024年の正社員の平均初年度年収は468万円で前年から11.4万円増

正社員の平均初年度年収は468.0万円で、調査開始(2018年)以降で最高額となり、前年比で11.4万円増加した。

未経験者求人では434.1万円(前年比7.3万円増)、経験者求人では534.4万円(前年比16.1万円増)となり、経験者求人年収が平均初年度年収を押し上げている。

また、2024年の3か月ごとの平均初年度年収も、未経験者求人と経験者求人ともに右肩上がりで推移している。求人件数はコロナ前の2019年平均比174.6%で、前年より27.2pt増加した。3か月ごとの推移では、年間を通じて求人件数は継続的に増加し、直近10-12月平均は2019年平均比207.2%と大幅増となった。

求人の経験者/未経験者の募集比率は、未経験者求人が65.8%、経験者求人が34.2%だった。前年と比べると、経験者求人の比率が1.6pt増加しており、在職期間の短期化傾向(※1)や人材流動性(※2)の高まりを受け、企業は短期間での成長や業務成果を労働者に求め、即戦力となる経験者の採用にも力を入れていることが一因と考えられる。【図1、2、3】
※1 マイナビ 転職活動における行動特性調査 2024年版
※2 総務省「直近の転職者及び転職等希望者の動向について」 

【図1】

【図2】

【図3】

■平均初年度年収が最も高い業種は「IT・通信・インターネット」で544.5万円

【図4】正社員の平均初年度年収が高かった業種は、1位が「IT・通信・インターネット」で544.5万円(前年比26.1万円増)、2位が「金融・保険」で539.2万円(前年比23.1万円増)、3位が「コンサルティング」で511.9万円(前年比10.4万円増)となり、「公的機関・その他」を除くすべての業種で平均初年度年収が増加した。また、前年から上位5業種の順位に変動はなかった。【図4】

【図5】前年からの求人件数の増減を業種別に見ると、1位が「コンサルティング」が前年比127.7%でトップとなり、2位が「運輸・交通・物流・倉庫」が125.5%、3位が「金融・保険」が124.5%だった。特に「金融・保険」は前年も2位と2年連続で上位に位置し、求人件数が増加傾向にあることがわかる。

ITエンジニアや金融アナリストなど専門的な職業者が多い「IT・通信・インターネット」「金融・保険」「コンサルティング」業界では専門職採用などを行う場合が多いため年収差に繋がっているものと考えられる。【図5】

■平均初年度年収が最も高い職種は「ITエンジニア」で570.6万円

【図6】正社員の平均初年度年収が高かった職種は1位が「ITエンジニア」で570.6万円(前年比16.6万円増)だった。ビッグデータやIoT、人工知能、ロボットなどの最新技術の需要増加や政府のDX推進の推奨等を背景に「ITエンジニア」の需要が高まる中、高いスキルをもつ「ITエンジニア」の採用と優秀な人材の引き留めを目的として賃金待遇は高い水準を継続している。【図6】

【図7】前年と比較し求人件数が増加した職種は1位が「電気・電子・機械・半導体」で133.8%だった。IoTや5Gの普及、EV市場の拡大など様々な技術革新に伴い半導体や電気部品の需要が増加している。さらに新しい半導体関連工場が建設され、稼働開始にむけ動いていることから「電気・電子・機械・半導体」では、求人件数が増加したと考えられる。【図7】

【図8】また「営業職」の応募数を見ると2022年以降は2019年と比較し90%前後に留まっているが、求人件数は2021年以降右肩上がりで増加し、2024年は2019年比で177.8%だった。企業ニーズと求職者ニーズのギャップは広がりつつあるため、今後平均初年度年収は上がっていく可能性が高いと推察できる。【図8】

調査結果まとめ

<マイナビキャリアリサーチラボ 研究員 嘉嶋 麻友美 氏>

2024年の平均初年度年収と求人件数はともに前年以上に増加しており、企業は賃金を上げて積極的な中途採用をしています。

『マイナビ転職』に掲載された正社員求人の平均初年度年収は、調査開始(2018年)以降で最高額となり、年間を通して上がり続けています。2024年春季生活闘争(春闘)では、33年ぶりの5%台の賃上げが実現しましたが、物価高などによる影響を受け実質賃金は、夏季賞与の押し上げ効果があった2024年6月と7月を除いてマイナスが続いています。連合は2025年も5%以上の賃上げを目指しており、平均初年度年収もさらに上がることが考えられます。

求人件数についても増加が続いており、2024年は2019年の約1.7倍の求人件数となりました。

特にIT業界では、企業の老朽化、複雑化したブラックボックス的なシステム(=レガシーシステム)を2025年までに刷新し、経済産業省が危惧する「2025年の崖」の回避が急がれており、刷新の中核を担うITエンジニアの需要拡大と待遇引き上げがみられました。引き続き、ITエンジニアのニーズは高い状態を維持すると予測されます。

「正社員の平均初年度年収」と「正社員求人件数」の2024年総評
調査期間/2024年1月1日(月)~2024年12月31日(火)
調査機関/自社調べ
集計対象データ/総合転職情報サイト『マイナビ転職』に掲載開始された求人情報、応募数から下記除外対象データを除き集計
※除外対象:雇用形態が正社員以外
※厚生労働省「国民生活基礎調査 所得の分布状況」を元に、所得金額上側1%を本レポートでは外れ値として設定
集計対象エリア/全国47都道府県

関連情報
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250128_91375/
http://www.mynavi.jp

構成/清水眞希

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