「ナゾトキア~謎解き王国への入国案内~」へのこだわり
2024年11月1日からは、同社にとって史上最大規模&クエスト数過去最大という宝探しイベント「ナゾトキア~謎解き王国への入国案内~」が行われている。
東京都清瀬市主催で、2025年2月28日まで開催。東京都清瀬市・豊島区・東村山市・埼玉県所沢市・狭山市・入間市・飯能市・横瀬町・秩父市の9市区町で謎解きが楽しめる。交通費や一部クエストを除く、すべてのクエストが無料で参加できるため、謎解き初心者にもトライしやすいイベントとなっている。
開催背景は、清瀬市の総合戦略「20代後半から30代の子育て世代が清瀬に暮らし続け、結婚・出産・子育ての希望がかなえられるまちづくり」にある。市民が市内の文化や歴史、環境の良さを再発見する機会や、市外の人々が清瀬市に来訪して関心を高めていく機会を創出することが狙いだ。
参加者は、「クエスト」と呼ばれる謎解きを中心としたミッションに参加し、「ワクワク」と呼ばれるポイントを貯める。「ワクワク」をたくさん貯めることで、豪華賞品やノベルティ等を獲得することができる。
9市区町を9つの国から成る連邦国家「ナゾトキア連邦」に見立てている
エリア内に設置されたクエストの総数は400以上にも上り、開催エリアの総面積は、東京ドーム21,952個分となる約1000km²という。
同イベントの謎解きを作る際に苦労したことや、こだわったことにはどんなことがあるか。
「ナゾトキアは過去最大規模のイベントなので、単純に400を超えるクエストを作ることも大変でしたが、ファンタジーの世界観において開催地である9市区町の特色をいかに表現するかに苦心しました。空に浮かぶ島々で成り立つ国や、大きな湖とそこにすむ神様が有名な国など、すべてその地域の歴史や所縁などをもじって設定してあります。ぜひ国の名前や紹介文などにも注目してもらいたいと思います。
またせっかく400以上もクエストがあるので、特定の条件を満たさないと現れないクエストなどの、やり込み要素もできる限り入れました。ここだけの話、まだ誰もクリアしていない『隠しクエスト』も存在します」
同イベントの楽しみどころについて、東氏は次のように語った。
「広い街のどこかに隠された手がかりや、宝を探す宝探しクエストをメインにしつつも、その道中にも撮影クエストの対象物があったり、飲食店クエストの店舗があったりと、寄り道が楽しいコンテンツになっています。
ぜひ時間を使って、ゆっくりナゾトキアの世界に浸り、その地域の魅力も見つけて、帰ってもらえたら良いですね」
謎解きゲームは、このデジタル時代にはめずらしいアナログな側面も多い。地域の魅力を実感しながら、謎を解くワクワク感も味わえるのは、他にはないゲームといえるかもしれない。
取材・文/石原亜香利