
いじめは子どもたちが通う学校だけの問題ではない。大人のコミュニティにも確かに存在する。中でも、多様な人間が集まり、上司と部下、先輩と後輩の力関係、仕事の出来不出来などを背景に、職場がいじめの温床となることは珍しくはないだろう。
キャリアクラフトはこのほど、複数人が働く職場で社員・アルバイトとして働いた経験がある300名を対象に「職場いじめ」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
約7割の人が職場にいじめが「あった」と答え、そのうち23%が実際に職場いじめの被害に遭っていた
「職場にいじめはあったか」と質問したところ、65%と約7割が「ある」と回答した。内訳は、「目撃した」が37%で最多となり、以下「噂で聞いた」が23%、「相談を受けた」が15%と続いた。また、自分が実際にいじめを受けた人は23%(64人)にのぼった。
いじめの相談を受けても、何もできなかった人が過半数
職場いじめを受けた経験のある64人を対象に「いじめにあった後どうしたか」と質問したところ、40%(32人)が「退職」し、34%(21人)が「我慢した」と答えた。このほか、26%(27人)は被害を周囲に相談したが、いじめが解決したのは10人と半数を切った。
いじめの加害者は役職が上または年上
「いじめ加害者の役職は何か」と尋ねたところ、34%が「上司」、31%が「先輩」という結果になった。さらに、27%の同僚の内訳をみると「年上の同僚」が61%(31人)と最多になった。
日本では年上を敬う価値観が根強いので、同じ役職でも年上による理不尽な指示や行動に我慢する人が多く、年上による職場いじめ・嫌がらせが起こりやすいのかもしれない。
「いじめの内容」について尋ねたところ、最も多かったのが「失敗を執拗に責める」(93人)だった。以下「陰口を言う」(87人)、「仕事を押し付けるor与えない」(76人)と続いた。
<調査概要>
調査期間:2024年11月27日〜2024年12月11日
調査対象:複数人が働く職場で社員・アルバイトとして働いた経験がある人
有効回答数:300
出典元:キャリアクラフト
構成/こじへい