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社会人1年生の3人に1人が「上司・先輩から内省支援を全くしてもらっていない」

2025.01.30

ビジネスにおいて重要な自分自身で考え抜く力。この力を養うためにはリフレクション(振り返り)が効果的とされており、リフレクションを上司や先輩からサポートされることを「内省支援」と呼ぶ。

では実際のところ、効果的な内省支援ができている企業はどれほどあるのだろうか?

ALL DIFFERENTおよびラーニングイノベーション総合研究所はこのほど、社会人1年目から4年目の若手社員1,200名(社会人1年目300名、社会人2年目300名、社会人3年目300名、社会人4年目300名)を対象に「内省支援」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。

3割の新人が、上司や先輩から内省面の支援を「全くしてもらっていない」と回答

はじめに、社会人1年目~4年目の若手社員に対して、上司や先輩からの内省支援が十分と感じているかを質問した。

結果、「十分にしてもらっている」「してもらっている」と回答した割合は、社会人1年目は53.6%、社会人2年目は52.7%、社会人3年目は53.7%、社会人4年目は58.0%となり、各年次共通して半数以上が支援をしてもらっていると回答した。その中で、「十分にしてもらっている」と感じる割合は、社会人1年目が21.3%と最大の結果となった。

一方、「全くしてもらえていない」と回答する割合も、社会人1年目が30.3%と最大となり、3人に1人が全く内省支援されていないと感じている実態が明らかになった。(図1)

内省支援をしてくれる相手は「同じグループ・チームの先輩」が最大。年次が上がるにつれて増加傾向

次に、内省支援をしてもらっていると回答した若手社員に誰から支援を受けているか質問した。

社会人1年目では、「同じグループ・チームの先輩」と28.7%が回答し、以下「役職が1つ上の上司」(27.7%)、「同期」(22.7%)と続いた。

社会人2年目も同様に「同じグループ・チームの先輩」と回答する人が31.3%と最も多くなり、以下「役職が1つ上の上司」(23.7%)、「同期」(17.0%)と続いた。

社会人3年目も「同じグループ・チームの先輩」と回答する人が33.0%と最も多くなり、「役職が1つ上の上司」(27.7%)が続いた。次いで、「同期」「役職が2つ以上、上の上司」がともに17.3%となった。

社会人4年目では、「同じグループ・チームの先輩」と回答する人が34.3%と最も多くなり、以下「役職が1つ上の上司」(29.0%)、「同期」(24.3%)と続いた。

全年次共通して、上司からのサポートよりも「同じグループ・チームの先輩」の支援が多く、年次が上がるにつれて、割合が増える傾向にあった。(図2)

内省支援の内容トップは「業務や行動への振り返りサポート」

ここからは、若手社員が具体的にどんな内省支援をしてもらっているか、支援内容について、全年次共通した結果を見ていく。

最も多い内省支援の内容は「業務や行動への振り返りサポート」で、27.8%の若手社員が回答した。以下「自分の強み・弱みの伝達(気づかせてくれた)」が27.1%、「多角的な視点でのアドバイス」が25.0%と続いた。

一方、「振り返り内容で得た教訓を試す機会の提供」や、「他の業務に応用できるような教訓を見つけるサポート」はそれぞれ1割以下の結果となり、あまり支援がされていない実態が明らかとなった。(図3)

やりがいを感じる内省支援は「業務や行動への振り返りサポート」と6割が回答

さらに、内省支援の内容を若手社員はどのように捉える傾向があるか見ていく。この章では、若手社員の捉え人のうち、「やりがいを感じた」「成長のための頑張ろうと思った」「会社を辞めたいと思った」の3つに絞り、その感情を抱いた若手社員がどのような内省支援を受けているか見ていく。

■「やりがいを感じた」内省面の支援内容

まずは、「やりがいを感じた」と捉えた若手社員が受けている内省支援内容を見ると、「業務や行動への振り返りサポート」が65.7%となり、最大となった。以下「多角的な視点でのアドバイス」(35.1%)、「自分の強み・弱みの伝達(気づかせてくれた)」(28.4%)が続いた。(図4)

■「成長のために頑張ろうと思った」内省面の支援内容

次に、「成長のために頑張ろうと思った」と捉えた若手社員が受けている内省支援内容を見ると、「自分の強み・弱みの伝達(気づかせてくれた)」と回答した割合が38.7%とトップになった。以下「業務や行動への振り返りサポート」(36.6%)、「多角的な視点でのアドバイス」(34.0%)が続いた。(図5)

■「会社を辞めたいと思った」内省支援

最後に、「会社を辞めたいと思った」と捉えた若手社員が受けた内省支援内容を見ると、「キャリアの方向性への助言」と回答した割合が36.0%と、最大になった。次いで「業務や行動への振り返りサポート」が26.0%となった。(図6)

まとめ

本調査より、年次関係なく半数以上が内省支援をしてもらっており、特に、「同じグループ・チームの先輩」からの支援が最も多い結果となった。一方、社会人1年目では、3人に1人の割合で「全くサポートしてもらっていない」と感じている実態も明らかとなった。

具体的な支援内容としては、「業務や行動への振り返りサポート」と回答する割合が最も大きくなった。その他、「強み・弱みの伝達」や「多角的な視点でのアドバイス」により、視座を高めたり、視野を広げたりするサポートも高い割合で実施されていることがわかった。

一方、「振り返りで得た教訓を試す機会の提供」や「他の業務に応用できるような教訓を見つけるサポート」など、振り返りを他の業務に転用するようなサポートまでは行き届いていないこともわかった。

やりがいを実感している若手社員が受けている内省支援は、「業務や行動への振り返りサポート」がトップとなった。失敗体験や成功体験を通じ、次に活かせる学びや気づきを整理していくことを、入社初期の若手社員が一人でやりきることは非常に困難だ。経験豊富な先輩や上司の力を借りることで、高い視座・視点で振り返ることができ、手応えを感じやすくなるだろう。

また、成長意欲が高まる内省支援は「強み・弱みの伝達」がトップとなった。自分が見えていなかった点を指摘してもらうことで、正しい自己認識につながり、成長に向けた行動が明確になるだろう。成長を実感できると、モチベーション向上につながることが期待できる。

一方、会社を辞めたくなってしまう内省支援もあった。それは「キャリアの方向性への助言」だ。社員の長期的な意欲を高めるために行うキャリア支援だが、組織目標と個人目標の関係性を助言できていなかったり、今後のキャリアに向けて納得感のある内容になっていない場合、逆効果になる場合もある。短期・中長期の観点で、キャリア支援を誰がどのように取り組むのかを定め、支援側の育成も推進していく必要があるだろう。

出典元:ALL DIFFERENT株式会社

構成/こじへい

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