あなたの周りには「ついていきたい」と思える上司がいるだろうか。ついていきたいと思える上司がいれば、身近にロールモデルがいるので目標をもちやすく、仕事にもやりがいをもてる。
そこでビズヒッツが運営する「Biz Hits Career blog」は、働いている男女293人に「ついていきたいと思う上司の特徴」についてアンケート調査を実施。結果をランキング形式でまとめたので、詳細をお伝えしよう。
この上司についていきたいと思った瞬間1位は「困ったときに助けてくれた」
働いている男女293人に「この上司についていきたいと思った瞬間」を聞いたところ、圧倒的1位は「困ったときに助けてくれた(46.4%)」で、4割以上の人が回答した。2位「自分を評価してくれた(9.9%)」、3位「話を聞いてくれた(7.2%)」が続く。
困ったときに助けてもらえると、上司のありがたみや頼りがいを感じられるので、「ついていきたい」と感じる人が多いとわかる。
困ったときに助けるのも、部下を評価するのも、上司が部下をきちんと見ているからこそできること。つまり「部下を常に気にかけていて、いいタイミングで行動に移してくれた上司」についていきたくなった人が多いとわかった。
<1位 困ったときに助けてくれた>
・私が悪いわけではないのに先輩から強く注意されたとき、聞きつけた上司が代わりに言い返してくれた(30代 女性)
・クレーム対応をしているときにスッと現れて、ざっくりとした内容を私に確認したあと、対応を交代してくれた(40代 女性)
・失敗したときにかばってくれた(50代以上 男性)
仕事をしているとミスは起き、困ることもある。失敗したときや困ったときに助けてもらうと、「この上司についていきたい」と感じる人が多いとわかった。
「助けてくれた姿がかっこよかった」「助けてもらったから恩返ししたい」「頭が上がらない」という熱いコメントも。具体的な上司の行動としては「難しい対応を代わってくれた」「迷惑をかけた取引先に、一緒にあるいは代わりに謝罪してくれた」などが挙がっている。
「助けてくれるときに嫌な顔をしない」という声もあって、助けてくれたときの態度や表情も重要そうだ。
<2位 自分を評価してくれた>
・きっちり数字や頑張りを見てくれていて、直接会った際にほめてくれたり、結果を会議で報告してくれたりと、評価してくれた(30代 男性)
・日頃厳しく数字の管理などを申しつけてくる上司から、仕事の成果が出たときに、「君が指示通りいろいろな資料をまとめていてくれたおかげだ、成長したね」と言ってもらえた瞬間。厳しくされていたことが、指導の一環だったとわかりました(40代 男性)
・縁の下の働きを認めてくれた(50代以上 女性)
自分を評価してくれる上司に対しては、「失望させたくない」「もっと評価されたいから頑張ろう」という気持ちになりやすいと考えられる。
「縁の下の働きを認めてくれた」「雑務をこなしているのを見ていてくれた」というコメントもあることから、細かいところまで見てくれている上司についていきたくなる人もいるとわかった。
査定に反映されなくても、働きに気づき認めてもらえるだけで、モチベーションが高まる人も。また評価が公平・公正であることも重要そうだ。
<3位 話を聞いてくれた>
・上司に相談したあと、すぐに解決策を会社に提案してくれたとき(20代 女性)
・仕事の悩みを真剣に聞いてくれた。仲間内で意見が割れたとき、お互いの言い分を立てたうえで結論を出してくれた(30代 女性)
・親身になって相談に乗ってくれたとき(50代以上 男性)
上司がしっかり話を聞いてくれることで、部下には安心感が生まれる。ただ話を聞くだけではなく、親身かつ丁寧に話を聞くことがポイント。
さらに上司が聞きとった内容をもとに業務や職場環境の改善をしたり、問題を解決したりすることで、部下からの信頼はより深まる。
聞いてくれるけど何も解決してくれない上司よりは、聞いたうえで問題や困りごとを解決してくれる上司についていきたくなるのは当然だろう。
ついていきたいと思う上司の特徴1位は「話が的確」
「ついていきたいと思う上司の特徴は?」を聞いたところ、「話が的確(26.3%)」と回答した人がもっとも多くなった。2位「話しやすい(22.2%)」、3位「仕事ができる(16.4%)」、4位「落ち着いている(15.4%)」が続く。
「話が的確」「話しやすい」など、コミュニケーションのしやすさを挙げた人も多い。いつも怒っていたり感情の起伏が激しかったりする人には話しかけにくいので、落ち着いているかどうかも、コミュニケーションの取りやすさでは重要になるようだ。
<1位 話が的確>
・話の起承転結がしっかりしていて、理解しやすいように説明してくれる(20代 女性)
・指示が的確で、わかりやすい(40代 女性)
・回りくどくない説明をする(50代以上 男性)
話が通じるかどうかはコミュニケーションの基本。コミュニケーションがうまくできないと、仕事はスムーズに進まず、ストレスも溜まる。
上司が優秀で信念やビジョンが素晴らしくても、部下にちゃんと伝わらないとついてきてもらえない。部下が困っているときにアドバイスする際も、話がズレていたりわかりにくかったりすると、逆効果になる可能性も。
そのため指示や説明がわかりにくい上司にはついていきたくない人が多いとわかった。
<2位 話しやすい>
・質問しやすい環境を整えてくれること(20代 男性)
・相談しやすく、普段からコミュニケーションを大事にしている人(40代 女性)
・懐の広い上司は、仕事関係からプライベートの話まで何でも話しやすくていい(50代以上 男性)
困ったときに助けてもらうためには、部下が上司に「困っているんです」「助けてください」と声をかける必要がある。しかし話しかけにくい雰囲気の上司だと、委縮してしまってなかなか助けを求められないことも。
普段から話やすい雰囲気をつくってくれる上司だと、トラブル時にも頼りやすくなるため、ついていきたくなるようだ。
<3位 仕事ができる>
・プロジェクト進行中にどこで躓いているのか、どう解決するかを考えられる思考力がある人(20代 女性)
・仕事が早い(30代 女性)
・圧倒的な経験値(50代以上 男性)
業務遂行能力に不安がある上司の場合、部下は「頼って大丈夫かな」「上司の指示を信頼していいのかな」と思ってしまうもの。反対に業務経験や知識が豊富な上司なら、上司の指示を信頼できて、安心感をもって仕事にあたれると考えられる。
そのためついていきたい上司の条件としては、仕事ができることも重要だとわかった。
<4位 落ち着いている>
・気分の浮き沈みの少ない人は、ついていきたいと思います(20代 男性)
・メンタルが安定していて、不機嫌なときがない。いつもポジティブで笑顔(30代 女性)
・どんな場面でも冷静に対処してくれる(50代以上 男性)
感情の浮き沈みが少ないと、話しかけやすさにつながる。またトラブルが起きても冷静な上司なら、部下は上司からの指示を信頼しやすくなるだろう。
上記のような理由から、ついていきたい上司の特徴として「落ち着いていること」が挙げられたのだと考えられる。
<5位 部下を気にかけている>
・いつも気にかけてくれる人(30代 男性)
・積極的に部下への協力や気遣いをしてくれる人(40代 男性)
・指導するときに愛を感じる上司(50代以上 男性)
具体的には「体調を気にかけてくれる」「困りごとがないか聞いてくれる」といった行動。上司ひとりに対して部下複数の部署やチームだとしても、ひとりひとりに目配りをしてくれる上司だと、部下は「大切にされている」と感じて、上司についていきたくなる。
また部下の適性や関心を見抜き、適材適所で配置したり業務分担したりしてくれる上司も、ついていきたくなる上司だ。部下の適性や関心を見抜くためには、部下を気にかけておく必要がある。
理想の上司にもっとも期待することTOP3は「公平性」「リーダーシップ」「責任感」
「理想の上司にもっとも期待すること」を聞いたところ、「公平性」と答えた人が21.2%で、1位になりました。2位「リーダーシップ(18.1%)」、3位「責任感(14.7%)」、4位「仕事のスキル(14.3%)」が続く。そして5位は「指導力(6.5%)」であった。
公正性や責任感などの「人間性」と、リーダーシップや指導力といった「管理職としてのスキル」を挙げた人も多く、人間性と仕事のスキルどちらも期待されていることがわかる。
調査概要
調査対象:働いている男女
調査期間:2024年12月12日~26日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:293人(女性158人/男性135人)
回答者の年代:20代 16.0%/30代 35.2%/40代 25.6%/50代以上 23.2%
関連情報
https://bizhits.sixcore.jp/4225
構成/Ara