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定年退職後61歳で構えた小さな店でさまざまな人との出会いを満喫する生活

2025.02.02

子育ての終了、役職定年、親の介護、健康不安……。自分の「これから」に向き合うきっかけは、人それぞれ。連載【セカステReal】では、自分らしい生き方を模索し、セカンドステージに歩を進めたワーキングウーマンたちの奮闘、葛藤、感動のリアルストーリーに迫ります。

【セカステReal #07 】後編
定年退職後、夫婦二人三脚で夢を広げる店舗経営(宮本智美さん・62歳)

前編はこちら

リタイア後の夢を実現!夫が経営する宝石店とコラボした「ジュエリーカフェ」を開業

子育ての終了、役職定年、親の介護、健康不安……。自分の「これから」に向き合うきっかけは、人それぞれ。連載【セカステReal】では、自分らしい生き方を模索し、セカ...

Profile
長崎県長崎市在住。一男一女の母。東京の大学へ進学し、卒業後、故郷の長崎県庁職員に。結婚して出産後も仕事を続け、2023年に定年退職。同年秋に、40代から夢見ていた宝石店とカフェがコラボした「ジュエリーカフェ」をオープン。

店の運営は思っていたよりハードな日々だった

宮本智美さんは大学卒業と同時に故郷・長崎にUターン。1985年、長崎県庁に入庁し、長崎県会計課、議会事務局、観光振興課、物産ブランド推進課、窯業技術センターなどさまざまな仕事を担当。2023年、定年退職を迎えたのち、夫の宮本隆志さんが経営する宝石店「ジュエリー・ミヤモト」とコラボした「Ruby Jewelry Cafe」をオープン。以来、夫婦おふたりで店を切り盛りしています。後編では、店をオープンして夢を叶えたあとの課題や、オープンから1年を経た現在の想いを伺います。

――お店を開くまでの経緯について、これまでのお話を伺っていると、県庁のお仕事をする傍ら、週末に起業準備を進めた約2年間は、あっという間に過ぎ去った気がしますね。

ええ、今から思うと、よくあんなにエネルギッシュに動けたものだと思います(笑)。退職してからは、友人たちに協力してもらい、カフェのメニューづくりと試食会を何度も行いました。

お店をオープンしたのは、リタイアした2023年の10月12日でした。本当は、長崎市内の大きなイベントである「おくんち」の前に開店したかったのですが、その年は、実家の母が亡くなったことなどもありまして、間に合わなかったんですよね。

手慣れた手つきで料理の下ごしらえ中の智美さん。

――お店のオープンは、きっと感慨もひとしおだったでしょうね。

はい、うれしかったですね。でも、お店を実際にオープンしてからが、思っていたより本当に大変でした。組織に所属していた現役時代は、部下や同僚がいたので仕事を手分けしてできたのですが、個人経営のお店では、当たり前ですが開店前の料理の仕込みから店が閉店したあとの掃除まで、すべて私と夫でしなければなりません。料理のほかに、SNSやチラシなどでのお店のPRは私が担当しなければなりませんでしたし、夫は宝石販売からウエイター、仕入れや掃除などを担当することになりました。

オープンから2か月間ぐらいは、友人たちに手伝ってもらったことで、だいぶ助けられてはいたのですが、それでも、慣れない毎日の立ち仕事で、私は足底腱膜炎を発症。夫は腰を傷めてしまったんですよね。それでも、お店は軌道に乗るまで休めません……。頑張りました。

接客中の宮本さん。「オープンして1年。料理づくりから接客までようやく少し余裕ができた」と語る。

夫婦間の役割分担が定着し、少し余裕が生まれた

――お店のオープンから1年が経ちましたね。

はい、ようやく調子が整ってきまして、お店の運営は、現在夫とふたりだけで何とかこなしています。夫婦間の役割分担も定着していて、そういう意味では余裕も少し生まれています。ランチメニューは月替わりで2種類。女性を意識して野菜が多く摂れるように配慮して、私がすべて考えて提供させていただいています。ただ、スイーツに関しては、お菓子作りが得意な友人に助けてもらい、試食と研究を重ねながらメニューを出させていただいています。

ランチメニューの一例「ハンバーグと野菜の盛り合わせ」コーヒーまたは紅茶付きで1000円(税込)。

ランチメニューの一例「チキンのはちみつマスタード焼きと野菜の盛り合わせ」コーヒーまたは紅茶付きで1000円(税込)。

軽食メニューの「だし巻き卵サンドセット」800円(税込)

――退職後からの課題や心境の変化はありましたか?

今から振り返ると、オープン当初は体もしんどかったですが、夫との距離感がつかめなかったこともつらかったですね(笑)。退職後に陥りがちな夫婦間の距離問題は、先輩や同世代の友人たちからいろいろと聞いていたのですが、私たち夫婦も朝から晩までいっしょにいる経験は初めてのことで、最初はとても戸惑いました。ですが、お店を盛り立てていくという共通の目標があったからだと思うのですが、そうした危機も時間とともに乗り越えられました。現在は、お店の休日にお互い自分の時間を適度に持つことで解消できています(笑)。

それと、オープン前は、10席しかない小さなお店であることを少し心配していたのですが、小さなお店であることが幸いして、お客様と自然にフレンドリーになれるんですよね。なので、メニューには、ご贔屓の方たちの会話から得たご意見やご要望も反映させていただいています。

スイーツメニューの一例。写真左「スィーツプレート」950円(税込)、写真右「フルーツみつまめ」500円(税込)。

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