
ソフトバンクグループとOpenAIはワシントン現地時間2025年1月21日、AIインフラストラクチャを米国内で構築するための新会社「Stargate Project」の設立を発表した。
米国のAI分野におけるリーダーシップを確立、同盟国との国家安全保障も強化
「Stargate Project」には今後4年間で5000億ドル(約78兆円)が投資され、このうち1000億ドルの投資が直ちに開始される予定だという。
同社は、このインフラストラクチャが米国のAI分野におけるリーダーシップを確立して、数十万もの米国の雇用を創出。さらに、このプロジェクトは、米国の産業の再活性化をサポートするだけでなく、米国とその同盟国の国家安全保障を強化するための重要な基盤を提供すると説明している。
■ソフトバンクグループの孫正義氏が会長、OpenAIが運営を担う
Stargateの初期出資者は、ソフトバンクグループ、OpenAI、Oracle、MGXになる。ソフトバンクグループとOpenAIがStargateのリードパートナーであり、ソフトバンクグループが財務管理を、OpenAIが運営を担う。そしてソフトバンクグループの孫正義氏が会長を務める。
初期の主要テクノロジーパートナーは、Arm、Microsoft、NVIDIA、Oracle、OpenAI。AIインフラストラクチャの構築はすでにテキサス州で開始されており、さらにキャンパスを構築するために全米の候補地を検討中で、契約締結の最終化が進められている。
Stargateの一環として、Oracle、NVIDIA、OpenAIが緊密に連携することで、このコンピューティングシステムの構築と運営を行なう。これは、OpenAIとNVIDIAの2016年からの深い協力関係、そして最近開始されたOpenAIとOracleのパートナーシップに基づくものだ。
また、このたびの取り組みは、OpenAIとMicrosoftの既存のパートナーシップにも基づいていている。OpenAIは、Azureの利用をさらに増やしながら、Microsoftとの連携を強化。リーディングモデルのトレーニングや優れた製品・サービスの提供を進めていく。
今回の発表に際してソフトバンクグループは、次のようにコメントしている。
「私たちは皆、AI、特にAGIを人類の利益のために引き続き構築・発展させていくことを楽しみにしています。今回の新たな一歩がこの道のりにおいて重要であり、クリエイティブな人々がAIを活用して人類を向上させる方法を見出すことを可能にすると信じています」
関連情報
https://group.softbank/news/press/20250122
構成/清水眞希