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2025年は「AI エージェント」が大流行すると言われている理由

2025.01.21

2024年4月からDIMEにて連載が始まった「マンガでわかる生成AI」の原作を担当している、アステリア株式会社、および生成AI協会(GAIS)のエバンジェリスト 森一弥です。

生成AIは2025年ますます加速して進歩を遂げていますが、皆さん存分に活用されているでしょうか? 基盤となっているモデルとしては、OpenAIならGPT4-o3、Google Gemini の2.0が出てきたりしていますし、AI検索エンジンも流行っていたりと周辺の機能も拡充されてきていますね。

そんな中、最近生成AI業界でよく聞くワードとして「AIエージェント」というものがあります。一体どういうものを指すのか? なんのために使われるのか? 初心者の方にも分かりやすく解説していきましょう。

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外部のシステムとの連携ができる「AIエージェント」とは?

「AIエージェント」という言葉自体に明確な定義が決まっているわけではないのですが、共通しているところをまとめると、(1)「特定の目的のため」(2)「外部のシステムとの連携をしている」(3)「生成AIで自律的に処理をする仕組み」と説明できそうです。特徴について、一つずつ解説していきます。

(1) 特定の目的のため

AIエージェントは、何らかの目的のために作られます。既存の生成AI、特にChatGPTのようなチャットボットは、さまざまな問いかけに汎用的に答えてくれますが、AIエージェントの場合は、もう少し目的が絞られます。例えば、英会話の学習のため、会議の議事録作成、旅行プランの作成などなど。

AIエージェントといっても、中身はChatGPTと同じく大規模言語モデル(LLM)を利用しているので、実態としては「使用の目的を明らかにして、プロンプトをあらかじめ仕込んでおく」ことで実現しています。このあらかじめ仕込んでおくプロンプトのことを「システムプロンプト」と呼びます。

実はChatGPTでも、システムプロンプトを仕込むことができます。「GPT」もしくは「GPTs」と呼ばれている仕組みです。ひとつひとつのエージェントに当たるものが「GPT」、これらが集められた場所や、全体のことを示す際に「GPTs」と呼んでいることが多いです。無料のユーザーでもGPTsを利用してみることはできます。世界中のChatGPTの有料ユーザーから公開されたGPTがあるので、ぜひ一度触ってみてください。個人用途で使えるものから仕事で使えそうなものまで、さまざまなジャンルのGPTが公開されていますよ。

(2) 外部システムと連携している

AIエージェントの2点目の特徴として挙げられるのが、「外部のシステムと連携している」ということ。GPTsを作成したことがある方であればわかると思いますが、システムプロンプトに当たる「指示」を設定するだけでなく、参考するドキュメントファイルを設定したり、ウェブ検索や画像生成の「DALL-E」との連携をチェック1つで可能にしたりしており、外部の情報との連携を行っていることがわかります。

少々難易度は上がりますが、外部のAPI連携も定義さえすれば可能です。読み込めるドキュメントファイル数や連携先に制限はあるものの、比較的簡単にAIエージェントを実現する方法としてはChatGPTのGPTsは有力ですが、他のサービスでも同様に手持ちのファイルの連携やクラウドサービスとの連携、データベースや社内システムの連携などが可能なサービスは次々と出てきています。

2025年以降のシステム開発において、AIと何らかの連携を行うのは、ごく自然な当たり前の機能になってくるのかもしれません。

(3) 生成AIで自律的に処理をする仕組み

AIエージェントの裏側には、LLM(大規模言語モデル)が存在していることはすでに述べました。ChatGPTのGPTsを利用する場合であれば、OpenAIのLLMを利用することになりますが、自分が利用したいLLMを選択できるAIエージェント作成サービスや、ツールも登場しています。

LLMによっては、実現したい処理に向き不向きも多少ありますし、場合によっては切り替えられる方が使いやすくなるとも考えられます。

連携先のサービスやツールをどのように利用するのかは、生成AIが担っています。例えば、何かの調査をするAIエージェントの場合、連携先としてGoogle等での検索機能が必要になるのは想像できるかと思います。ただ、それだけではAIエージェントは完成しません。ユーザーからの指示とエージェント自体の目的を照らし合わせて、どういった検索ワードを使って検索機能を利用するのかを導き出す必要があります。結果として返ってきた検索結果をまとめてレポートにするのも生成AIの機能です。

これらをすべて同じLLMに委ねる必要はなく、ひとつのAIエージェントの中で複数のLLMを使い分けることも可能です。利用コストや機能性などを考えたうえで、ベストなものを選択することもできるようになります。

実はもう身近にある? AIエージェント

さて、ここまでの説明でAIエージェントの概要が見えてきたでしょうか?

中には「それって結構前からあるんじゃない?」と思われた方もいるのではないかと思います。例えば「スマートスピーカー」などは、AIエージェントと言えるかもしれません。

昨今の生成AIほど長文の指示には対応できませんが、音声による指示でリビングの照明をつけたり、音楽を流したりなんてことができますよね。照明などのスイッチや玄関のロックなどIoTのソリューションも、従来のプログラムや、簡易的なAIと組み合わされています。。これらはガジェット好きな人なら積極的に活用していると思いますが、従来のルールベースのプログラムから生成AI技術を利用することで、より便利に、幅広く利用されるようになってくると考えられます。ビジネスでの利用も増えてくるかもしれません。

カスタマーセンターでの自動応答の仕組みや、最近流行りのAI検索エンジンも、目的を持ってLLM外部の情報と連携して処理を行うので、AIエージェントと呼べるでしょう。もしかすると今後は「AIエージェント」という言葉ではなく、違う言い方に変わってくるかもしれません。

次回のコラムでは、AIエージェントの今後の展開予想について紹介していきたいと思います。

※生成AIの著作権については、さまざまな見解があります。最新の動向や法的な観点については、各専門家に相談の上、適切にご判断ください。

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日時:2025年1月31日(金)19:00~20:30
参加費:無料(YouTubeライブにて配信)
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森 一弥(もり かずや) https://twitter.com/dekiruco
アステリア株式会社 ノーコード変革推進室 エバンジェリスト。 テレワーク推進の波に乗り、某有名SFアニメの聖地である箱根に移住。アニメや漫画、甘いものとかっこいいクルマをこよなく愛す、気ままな技術系エバンジェリスト。 AIやブロックチェーンなど先端技術とのデータ連携を得意とし、実証実験やコンサルティングの実績も多数。見聞きしたことは自分でプログラミングして確かめた上でわかりやすく解説することが信条。 現在は AI や IoTなどの普及啓発に努め、生成AI協会(GAIS)のエバンジェリストとしても活動中。

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