
エン・ジャパンは、運営する採用支援サービス「engage」上で、「若手人材の採用」についてアンケートを実施し、その結果を公開した。
勤続期間が「1年未満」の場合、懸念になりうる企業は63%!
同アンケートでは、「engage」を利用している企業を対象に、新卒3年以内で転職する「第二新卒」についての意識を調査。その結果、第二新卒の採用において、64%の企業が「前職の勤続期間」を重視していることが判明。また、採用する際に“懸念になりうる勤続期間”については、63%の企業が「1年未満」と回答した。
【調査結果】
■第二新卒の採用において、64%の企業が「前職の勤続期間」を重視
まず、「第二新卒人材」の今後の採用方針について尋ねたところ、63%の企業が「増やしたい」と回答。一方、「変わらない」は35%で、「減らしたい」は2%となった。(図1)
また、第二新卒の採用において「前職の勤続期間」を重視するか聞いたところ、64%が「重視している」(非常に重視している:17%、やや重視している:47%)と回答した。
さらに、採用する際に“懸念になりうる勤続期間”を質問したところ、63%の企業が「1年未満」(1年未満:27%、半年未満:19%、3か月未満:11%、1か月未満:6%)と回答。「2年未満」は10%、「3年未満」は9%となり、勤続期間が1年以上の方を懸念対象としない企業は、9割にのぼることがわかった。(図2・3)
[図1]新卒3年以内で転職する「第二新卒」について今後の採用方針について教えてください。
[図2]第二新卒の中途採用で「前職の勤続期間」を重視しますか?
[図3]第二新卒を採用する際に懸念になりうる勤続期間を教えてください。
■前職の勤続期間を重視する理由、トップは「再離職のリスクが高い」
前職の勤続期間を「非常に重視している」「やや重視している」と回答した企業に重視する理由を聞いたところ、「再離職のリスクが高いから」が83%でトップとなった。(図4)
一方、前職の勤続期間を「あまり重視していない」「全く重視していない」と回答した企業に重視していない理由を尋ねたところ、トップは「人柄を重視するため」(65%)となった。(図5)
[図4]前職の勤続期間を「非常に重視している」「やや重視している」と回答した企業に伺います。重視している理由を教えてください。(複数回答可)
[図5]前職の勤続期間を「あまり重視していない」「全く重視していない」と回答した企業に伺います。重視していない理由を教えてください。(複数回答可)
■早期離職に対する懸念、上位は「採用・育成コストの負担増」「既存社員のモチベーション低下」
早期離職に対して懸念することについて質問したところ、上位は「採用・育成コストの負担増」(72%)、「既存社員のモチベーション低下」(51%)となった。(図6)
また、早期離職を防ぐために対策していることを聞いたところ、「会社見学の実施」「面接時に、入社後1、3、6、12ヶ月目など各段階の仕事イメージを共有している」「書類選考に適性検査をセットで実施している」「入社前のギャップ払拭、入社後の定期的な人事面談の実施「人事部主導で面談を実施」「メンター制度と、部門長の個別面談」「個人面談、同世代間のコミュニケーションの場の設定など」「はじめの配属は欠員補充ではなく、増員または余剰の配属としている」といった回答がよせられた。
[図6]早期離職に対して懸念することを教えてください。(複数回答可)
■第二新卒の採用において、「語学力」を重視する企業は18%、「学歴」を重視する企業は19%
第二新卒の中途採用で”語学力“を重視するかを聞いたところ、「重視している」と回答した企業は18%(非常に重視している:4%、やや重視している:14%)という結果に。続けて“学歴”を重視するかを尋ねたとこと、「重視している」と回答した企業は19%(非常に重視している:4%、やや重視している:15%)となり、第二新卒の採用において、“前職の勤続期間”を重視する企業が6割を超えた一方で、“語学力””学歴”を重視する企業は、いずれも2割未満にとどまった。(図7・8)
【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:「engage」を利用している企業
有効回答数:300社
調査期間:2024年6月26日~7月31日
関連情報
https://corp.en-japan.com/
構成/立原尚子