近年、プライベートにおけるチャットツールの普及から、仕事の連絡においてもチャットツールを利用する人や企業が増えてきた。スマートフォンから手軽に連絡・確認ができることから、業務効率化に大きく寄与している。一方で、仕事がプライベート時間を侵食してしまうという弊害が起きている例も聞かれるようになった。
こうした状況を受けてkubellが展開するビジネスチャット「Chatwork」はこのほど、「業務におけるチャットツール利用に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。
本調査は、全国の20~69歳の会社員男女(自営業、自由業、パートアルバイト除く)で、現在、業務において何かしらのチャットを利用している人を対象に行い、2,000名から有効回答を得た。
業務連絡にもプライベートで利用しているチャットツールを使う人が7割を超える
業務連絡に最も利用するチャットツールについて尋ねたところ、主にプライベートで利用しているチャットを業務にも利用している人(以下、「プライベートチャット利用層」と総称する)が74.3%、主に業務専用のチャットを利用している人(以下、「ビジネス専用チャット利用層」と総称する)が26.1%という結果になった(図1)。
業務連絡に主にプライベートチャットを利用している人の割合は、大企業(*2)よりも中小企業(*1)の方が高い
最も利用しているチャットツールとして、大企業(*2)でのプライベート用チャット利用率は64.7%であるのに対し、中小企業(*1)の利用率は83.6%という結果に。中小企業(*1)においてはプライベートチャットが18.9ポイントも多く利用されていることがわかった(図2)。
業務時間外であっても、業務連絡が来ると内容を確認している人は9割を超える
休日や有給休暇中などの業務時間外でも、36.4%の人がチャットツールを介した業務連絡を受けており、業務連絡が来た際には、「ついつい確認をしてしまうことがある」が45.3%、「積極的に確認するようにしている」が48.2%。合計で9割以上の人が業務時間外でも業務連絡を確認していることがわかった(図3)。
業務連絡にプライベートチャットを利用している人は、業務時間外でも積極的に業務連絡を確認している
前問の「積極的に確認するようにしている」と回答した人を、主な利用ツール別で見ると、ビジネス専用チャット利用層よりもプライベートチャット利用層の割合が15ポイント以上高いことがわかった(図4)。プライベートチャット利用層は業務時間外でも業務連絡を積極的に確認しており、その行動が習慣化していることも推察される。
業務時間外に業務連絡が来た際に、その日の内に対応する人が7割を超え、プライベートチャット利用層に多い傾向
確認後の対応としては、「その日のうちに対応する」人が71.5%(図5)。利用ツール別で見ると、プライベートチャット利用層では74.3%、ビジネス専用チャット利用層では62.6%で、約12ポイントの開きがありプライベートチャット利用層のほうが休日に業務連絡に対応している割合が高いことがわかった(図6)。