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最近話題の「巻き込み力」に必要とされるスキルとは?

2025.01.20

巻き込み力とは、目標達成のために周囲の協力を引き出し、一緒に成し遂げる力です。コミュニケーション能力、主体性、関係構築力が必要で、間違った方法では逆効果になることがあります。

巻き込み力は社会人にとって重要なスキルの1つだと言われています。巻き込み力を高められれば、同僚や部下など多くの人の協力を得ることができ、成果を上げることが可能になるとされているからです。

しかし、巻き込み力が押しつけになってしまうと、周囲から迷惑がられてしまうことも…。

今回は、巻き込み力に必要なスキル、間違ったスキルをご紹介します。

巻き込み力とは

巻き込み力とは、仕事などの目標達成に向けて、周囲の人の協力をうまく引き出しながら、一緒に成し遂げていく力を指します。ビジネスの場においては、成果を出す上で必要なスキルと言えるでしょう。

ここで大切なのは、“一緒に”目標達成に向かって進むことです。一方的に指示を与えて従わせるのではなく、チームとしてそれぞれが自分の役割を理解し、行動できる状態でなければいけません。

巻き込み力がある人の特徴

巻き込み力とは1つの能力ではなく、いくつかのスキルが合わさっています。巻き込み力のある人の特徴から、必要なスキルを見ていきましょう。

 1.コミュニケーション能力がある

巻き込み力がある人の特徴として、コミュニケーション能力が高いことが挙げられます。

コミュニケーション能力は、人と円滑に意思疎通を図るために必要です。相手の話をしっかりと聞くための傾聴力や、その内容に寄り添うための共感力、自分の考えを伝えるための対話力などを総合して、コミュニケーション能力と言います。

コミュニケーションは一方通行になってはいけません。意見が食い違った場合には、お互いの意見を否定せずに受け入れ、自分の意見も伝えることのできる、アサーティブコミュニケーションが求められます。

 2.主体性がある

主体性とは、周囲から期待されている役割を考えて、自ら行動することです。巻き込み力がある人は、主体性を持っている人が多いです。

自ら行動するということは、積極性があるということ。自ら率先して積極的に行動を起こす人に、周囲ついて行こうと思い、協力します。

また、自ら考えて行動できるので、主体性のある人は自分の意見を持ち、それを周囲に伝えることができます。このようなスキルも巻き込み力と関係しています。

3.関係構築力がある

コミュニケーション能力のところでも触れましたが、食い違った意見のときには一方的に批判することなく受け入れるため、巻き込み力のある人は周囲との円滑な関係を築くことができる能力にも長けています。

周囲から協力を得るためには、その場だけではなく、日頃から信頼関係を構築していくことが大切です。

迷惑になってしまう巻き込み力とは

巻き込み力は周囲の協力を得るために大切な能力ですが、しばしば間違った理解をしている方がいます。間違った理解をしていると、自分は周囲から協力を得るために率先して行動を起こしていると思っていても、それが迷惑になってしまうこともあります。ここでは間違った巻き込み力の特徴を解説します。

1.経験からの意見を押しつける

巻き込み力とは、周囲の協力を引き出すことですが、その引き出し方法として、自身の経験からの仕事のやり方や、目標設定を押しつける場合があります。これは迷惑になる巻き込み力となります。

自分の経験からの発言は一方通行になりやすいという特徴があります。一時的には共感を得られる可能性もありますが、何度も繰り返すことで周囲の協力したいという気持ちは低下していきます。

また、目標設定も自分の経験からの意見も一方的になりやすいと言えます。なぜなら、経験に基づいたものを反論してしまうと、その相手の過去を否定することにもなりかねないからです。リーダー的なポジションの人であればあるほど、周囲は関係を崩さないために自分の意見を我慢してしまいます。

経験からの意見は善意であったとしても押しつけになってしまう場合があるので、注意が必要です。

2.優位性を元に協力を求める

上司と部下など、職務上の地位などの優位性を元に仕事の協力を求めることも、迷惑な巻き込み力と言えるでしょう。

例を出すと、「上(上司)から言われた仕事だから協力してほしい」、「あなたの意見もわかるけど、上はこう言っているから今回はこちらで進める」などです。このようなことを伝えられると、周囲は協力するしかない状況になり、仕事に対する意欲は減っていきます。協力してもらうことはできたとしても、このような状況が続くと信頼関係は崩れてしまう可能性があります。

3.責任感を勘違いしている

責任を持って仕事することを、責任があるところはすべて一人で抱えることと思っている人がいます。このようなタイプが巻き込み力を発揮しようとすると、間違ってしまう傾向があります。このようなタイプは、部分ごとに切り分けた仕事を周囲に振るという行動を起こしてしまうからです。自分が責任を持って取り組めるように、自分本位に仕事を周囲に押しつけてしまうのです。

そのような仕事の振り方では、周囲はやらされている感を持ち、チームの力を発揮することは難しくなります。巻き込み力とは、“一緒に”目標達成に向かって進むことなのです。

文・構成/藤野綾子

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