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広告会社の一流クリエイターが実践する〝美しく見えるパワポ〟の作り方

2025.01.04

日々の資料作りに苦戦しているビジネスマンは多いのではないでしょうか。

中でも、PowerPoint(以下、パワポ)を使った資料は難しいものです。

スタイリッシュに見せたいのに、なぜかダサい。こうした経験はビジネスマンにとって通過儀礼と言ってもいいでしょう。

なぜ、あなたのパワポ資料はダサいのか。美しく見せるためにはどうしたらいいのか。伝えたい情報を、伝えたい相手に届けることに日々向きあっている広告会社のトップクリエイターたちが実践する、資料作りに必要な「相手へのホスピタリティ」ある資料=伝わる資料作りのコツを紹介したいと思います。

パワポ資料がダサい理由

まず、ダサい(=美しくない)パワポ資料の理由を紹介します。

知らず知らずのうちに、次のようなパワポ資料を作っていると「ダサいパワポだな」と上司や同僚、クライアントに思われているかもしれません。

1.情報が多すぎる

まず、最も多い失敗例は「情報過多」です。

プレゼンが始まってスライドを見た瞬間に読む気がしないパワポ資料があります。その原因は、情報が多すぎることです。ちゃんと伝えないといけないという思いで、一生懸命やればやるほど資料が情報過多になり、難解になってしまいがちです。これは、まじめに作りすぎてしまった結果、起こることが多いものです。

時にはポイントを整理して情報を〝すべて語らない勇気〟を持ってみるといいかもしれません。

2.余白がない

1枚のスライドの中に余白がなく、文字がびっしりと詰まった資料では読み手は疲れてしまします。

スライドの中に文字を均一に配置するのではなく、あえて文字を置く位置を偏らせ、スライドの中に空間的な余白を作ることで、のっぺりとしたスライドにデザイン性を加えることができます。また、スライドを見る人への圧を減らすこともできます。

3.緩急や重心が意識されていない

多くの方がパワポ資料を作るとき、1枚のスライド単位で作り、最後に1つの資料として完成させることが多いでしょう。

しかし、読み手は複数のスライドを紙芝居のように流れで見ながら情報を受け取ります。

1本の読み物として、「リズム」や「流れ」を意識して作られていないと、情報は右から左へと流れてしまいます。

意識して魅せたいスライドの前後には、余白の多いスライドを用意してパワポ全体の〝緩急〟をつけたり、フォントや色、マーカーなどを使い〝重心〟をつけたりすることも大切です。

文字が多くても読みやすいパワポ資料の作り方

では、「相手を疲れさせず、初見で内容が頭に入り、引き込まれる構成」のパワポ資料とはどういった点を意識すべきなのでしょうか。

「情報が多すぎるパワポは見にくい」とは言いつつも、どうしても情報(=文字)を資料に詰め込まないといけない場合もあります。

文字量をそのままに、伝えたいことをしっかり伝えきるためには、以下の4点を意識してみてください。

1.メリハリをつけて、視線を誘導する

同じ文章量でも、レイアウトを工夫することで伝わりやすさが変わります。

量の多い文章をスライドに均等に載せると読みにくい印象になり、ポイントが伝わりません。

スライドに余白を設け、見出しや本文の文字サイズに差をつけるなど、読み手の目線がストレスなく流れるように配置してみましょう。

※画像は『電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ』より

2.フォントのウェイト(太さ)を使い分ける

視覚的に文字が多く見せないようにする工夫があります。

例えば、文字量が多い説明文などでは、ウェイトが細いフォントを使用すると文字の圧をおさえることができスライドを軽やかな印象で見せることができます。ちなみに、パワポのデフォルトフォントである「游ゴシック体」は書体の細さを選ぶことができます。

このスライドの文字は「游ゴシック体 R」。確かに圧迫感を感じない。※画像は『電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ』より

3.「マーカー」機能を使う

文字情報量が多い資料は、情報の優先順位をつけてあげないと資料がカオスになってしまいます。

情報に強弱をつけるのに役立つのが「マーカー」機能です。

見出しや、本文中の中でも特に強調したい情報にマーカーを引くだけで、読み手の視線を誘導することができます。

※画像は『電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ』より

4.写真や画像を使う

写真や画像を挿入することで、文字だけは伝わらないイメージや雰囲気を伝えることができるようになります。

写真を挿入してもスライドの中の重心や余白を意識することは忘れないようにしましょう。また、画像を挿入してもフォントやサイズを工夫すれば文字もしっかりと入れることができます。

※画像は『電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ』より

資料&解説をしてくれた方々

タイトル:『電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ』

著者:川崎紗奈 電通

発売日:2024年8月2日         

定価:2,420円(本体2,200円+税)

発行元:扶桑社

資料を作るすべてのビジネスマンに捧げる。本書は「センス、テクニック、時間も要らない」「ダウンロードして文字を入力するだけ」で、“もっと伝わる資料”が完成するパワポ本です。購入者特典として全10パターン、122スライドのテンプレートがダウンロードできます。

川崎紗奈さん
電通 第1CRプランニング局 コピーライター
2012年株式会社電通入社。入社以来、コピーライターとして国内外多数の企業の広告クリエイティブ制作に従事。TVCMや新聞・雑誌広告、ポスターやデジタルサイネージ、インターネット広告など多様な媒体の企画制作を通じてクライアントに貢献。『美しすぎるパワポ』では、同書の企画構成を担当。

「『美しすぎるパワポ』では10種類のテンプレートを紹介されています。それぞれ『文章が増えすぎてもOK。ずっと読みやすさ続く、頼れる‶整理″パワポ』や『堂々と力強く、自信あふれたプレゼンに!‶つよつよ″パワポ』などデザインのプロである電通のアートディレクターが本気で考えて作りました。テンプレートをDLすれば、文字や写真を決められた枠に入れるだけで、誰でも美しいパワポができるようにしています。美しいパワポとは、読み手に対しホスピタリティのある資料だと思っています。読み手にとって読みやすく、心地よいパワポ資料にすることで、皆さんのプレゼンが上手くいくことを願っています」

井上信也さん
電通第1CRプランニング局アートディレクター
2012年株式会社電通入社。グラフィックデザインを中心に、マス広告やデジタル広告の企画制作をはじめ、企業ロゴやキャラクター、商品のパッケージなど、企業のブランディングに関わるアートディレクションとデザインが領域。『美しすぎるパワポ』では、文章が増えすぎてもOKな、”整理”パワポを担当。

「多くのビジネスマンの皆さんが美しいパワポ作りに苦労するのは当然です。デザインを専攻した私たち広告会社の人間にとってもパワポ資料作りは難しいものです。『美しすぎるパワポ』を参考にすることで、皆さんがパワポ作りにかける時間や労力を減らし、本業にもっと時間を使えるようになっていただければ幸いです」

 

取材・文/峯亮佑

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