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「劣等感」とは?原因や劣等感を抱きやすい人の特徴、克服する方法

2025.02.14

劣等感の意味や「コンプレックス」との違いについて、明確に説明できない方もいるのではないでしょうか。自分が周囲の人よりも劣っているという感情を意味し、多かれ少なかれ、多くの方が持ちうる感情の1つです。 今回は、劣等感の意味や原因、克服する方法などを解説します。

「劣等感」とは?

「劣等感」とは自分と人とを比べることで起こる、「自分は劣っている」という感情のことです。容姿や収入、成績、社会的地位、人間関係など劣等感を覚えるポイントは人によって異なります。本来は無関係であるはずの人を、一方的にライバル視することで生まれます。

劣等感は多かれ少なかれ、誰もが1回は抱く感情といえるでしょう。劣等感とうまく付き合えれば、自身の成長や変化の糧にすることも可能です。ここでは、劣等感とコンプレックスの違いや、劣等感の対義語について解説します。

参考:デジタル大辞泉

■コンプレックスとの違い

劣等感と同じような意味で使われる言葉に、「コンプレックス」があります。同じようなニュアンスで使われることも多いですが、本来の意味は異なることに注意しましょう。

劣等感が人と比較して劣っているという主観的な感情であるのに対して、コンプレックスは、過去の経験などにより特定の事象に対して抱くマイナスな感情や、その感情を中心とした記憶や思考などを指します。

また、劣等感は比較する対象があってはじめて生まれる感情である一方で、コンプレックスは比較する対象がなくても生まれる感情である点も、両者の違いといえるでしょう。

■対義語は「優越感」

劣等感の対義語は、「優越感」です。競争する場面で、自分のほうが人よりも優れているという評価を得たときに抱く、喜びを伴う感情をあらわします。

「アドラー心理学」で知られる20世紀初頭のオーストリアの精神科医・心理学者、アルフレッド・アドラーは、優越感の背後に劣等感が存在することを指摘しました。

アドラーは、優越感を持ちやすい人物は実際に優れているのではなく、自分が抱える劣等感を過度に補填しようとするために、妄想的に自分が優れていると考えやすいという見解を示しています。

■強い劣等感は成功のきっかけになることも

劣等感に対して、マイナスなイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、強い劣等感は成功のきっかけになることも少なくありません。

劣等感をまったく抱かない人は、自分の状況に不満も持っていないため、現状維持にとどまる可能性が高いです。しかし、劣等感は人と自分の差を詰めようと努力するきっかけになりやすく、成長につながるといえるでしょう。

劣等感を抱く原因・きっかけ


劣等感を抱く主な原因やきっかけとしては、「褒められた経験が少ない」「抑圧されて育った」などが挙げられるでしょう。それぞれの内容について解説します。

■褒められた経験が少ない

褒められた経験が少ない人は、劣等感を抱きやすいと考えられます。

どんなに努力しても褒められず、駄目出しをされ続けると、強い自己否定の気持ちにとらわれるようになります。

また、幼少期からきょうだいや同級生などと比較され、「◯◯は優秀なのに、あなたはなぜ同じようにできないの?」などと言われて育つと、「自分は人よりも劣っている」と思うようになるでしょう。

褒められた経験がなかったり、常に人と比べられたりして育つと自分のネガティブな側面ばかりを意識するようになり、劣等感を抱きやすくなります。

■抑圧されて育った

抑圧されて育った人も、劣等感を抱きやすいといえるでしょう。子供は、お腹が空けば泣き、嫌なことがあればぐずるなど、本能のままに行動するものです。

しかし、それらの行動をありのままに受け入れられず、「わがままな子」として抑圧され続けると、自己肯定感が育ちにくくなります。それにより、劣等感が強い大人に成長しやすくなります。

劣等感を抱きやすい人の特徴

劣等感を抱きやすい人の特徴としては、以下の4点が挙げられるでしょう。

  • 自信を持てない
  • 物事をネガティブに捉える
  • 完璧主義である
  • 何かと順位をつけたがる

それぞれの特徴をみていきましょう。

■自信を持てない

自分に自信が持てない人は、劣等感を抱きやすい傾向にあります。自己評価が低く、自分の容姿や能力などを正しく認識できないためです。また、自信を持てない人の多くは、はっきりと自己主張することや、堂々と振る舞うことを苦手とする点も特徴といえるでしょう。

そのような自分が好きになれず、ますます劣等感が強くなるという負のスパイラルに陥りやすくなります。

■物事をネガティブに捉える

物事をネガティブに捉えるタイプの人も、劣等感を抱きやすいでしょう。物事に対してマイナスの方向に捉えがちであるため、少しでもうまくいかなかったり、ミスをしてしまったりすると、「やはり自分には無理だ」と落ち込んでしまいます。

やがて自分のことを「何もできない駄目な人間」と思い込み、人と比較して劣等感を抱くようになります。

■完璧主義である

劣等感を抱きやすい人の特徴として、完璧主義であることも挙げられるでしょう。完璧主義の人は、理想の自分像のレベルが高すぎる傾向にあり、実際の自分とのギャップに落ち込んでしまい、劣等感が強くなることが少なくありません。

また、自分に厳しい性格であるためささいなミスでさえ許せず、「あの人はできているのに、なぜ自分はできないのか」と劣等感を抱いてしまいます。

■何かと順位をつけたがる

職場や学校などにおいて、「誰が優秀なのか」「自分の立ち位置はどこなのか」と何かと順位をつけたがる人も、劣等感を抱きやすいといえます。

このような思考の背景には、「人よりも上にいなければならない」という思い込みがあることが多く、自分の立ち位置が相手よりも下であることがわかると絶望し、劣等感を強めてしまうでしょう。

劣等感診断

知らず知らずのうちに、人と自分を比べて落ち込んでしまうこともあるものです。自分がどの程度の劣等感を持っているのか、チェックしてみましょう。

 

1.憧れている人がいる 
2.自分は何をやっても駄目だと思う
3.やりたいことよりも、できることをしたほうがよい
4.将来の夢はとくに思い浮かばない
5.仕事であまり褒められた記憶がない
6.一生独身かもしれない
7.お酒を飲んだ後、よく炭水化物を食べる
8.好きな相手にアプローチするのは苦手だ
9.一人旅は怖い
10.料理はあまり得意ではない

チェックの数が0~2個:劣等感を持つことはほとんどないようです。むしろ自分は優れたところが多いと優越感に浸ることがあるでしょう。優越感をあまり表に出してしまうと、周囲からの反感を買ってしまうこともあるため、注意しましょう。

チェックの数が3〜5個:それほど劣等感はありません。これだけは誰にも負けないと、自負するものがいくつかあるのではないでしょうか。長所を磨きつつ、苦手なことも克服できるようにすることで、さらに自信が持てるようになります。

チェックの数が6~8個:やや劣等感があるようです。あれも苦手、これも得意ではないと思うことで、自分に自信を持てないでいるかもしれません。まず、自分が得意なことに目を向けてみましょう。そうすれば、抱えている劣等感から解放されていきます。

チェックの数が9~10個:かなり劣等感があるようです。自分は何をやっても駄目だと感じているかもしれません。しかし、自分で考えるほど人は否定的に見てはいないものです。人のことはよく見えてしまいがちですが、自分にも誇れることがきっとあるはずです。まずは、「自分もやればできる」と思えるように、小さな成功体験を積み重ねるところから始めましょう。

劣等感が強すぎることによる弊害

劣等感が強すぎることによる弊害として、以下の3点が挙げられます。

  • 人を信用できなくなる
  • 思うように行動できなくなる
  • 嫉妬深くなる

それぞれの内容を解説します。

■人を信用できなくなる

劣等感が強すぎると、人を信用するのが難しくなる傾向があります。たとえば、誰かが誘ってくれたとしても「自分なんかを誘うなんて、何か裏があるのでは?」と勘繰ってしまい、人の好意や善意を素直に受け止められなくなるかもしれません。

劣等感が強くなりすぎると、人間関係にも悪影響を及ぼしかねない点に注意しましょう。

■思うように行動できなくなる

劣等感が強すぎる弊害として、思うように行動できなくなることも挙げられるでしょう。「何かをやってみたい」「始めてみたい」と思っても、劣等感が強いと「どうせ自分には無理ではないか」と自らの行動を制限してしまう傾向にあります。

否定的な思考に支配されると、行動力が著しく低下します。行動力のなさは周囲からの評価にも影響し、さらに劣等感にさいなまれるという悪循環に陥りかねません。

■嫉妬深くなる

劣等感が強い人は自分に自信が持てず、思考がネガティブになりがちです。人の成功や長所が自分の劣等感を刺激することにより、嫉妬深くなりやすいでしょう。

人の成果を素直に称賛したり、プラスの刺激に変えて自己成長につなげたりすることが困難であるため、自己成長を妨げる要因にもなってしまいます。

劣等感を克服する方法

劣等感を克服するためにおすすめなのは、以下の4つの方法です。

  • 自分の長所を知る
  • 人と比べようとしない
  • ありのままの自分を受け入れる
  • 成功体験を重ねる

それぞれの方法を解説します。

■自分の長所を知る

劣等感を克服するためには、まず自分の長所を知るようにしましょう。人には、短所もあれば長所もあります。「隣の芝は青い」というように、人については、よいところや羨ましいところばかり目に入ります。

しかし、自分自身にも何かしらの長所があるはずです。人とは違う、自分だけの長所に目を向けるようにしましょう。

自分の長所を磨いていけば、いずれ周囲にも伝わり、自信がついていくでしょう。そうなることで、何かにつけて人と自分を比較して落ち込むといったことは、少なくなっていくはずです。

■人と比べようとしない

意識的に、人と比べてしまう癖を見直すことも大切です。人の能力や容姿は、それぞれの個性といえます。優れた能力を持つ人、容姿端麗な人を羨ましいと思うことはある意味当然のことですが、努力したからといって相手とまったく同じようになれるわけではありません。

そして、羨ましいと感じる相手にもまた、不得意なことや気にしていることがあるはずです。いちいち人と自分を比較して落ち込む必要はありません。人は人、自分は自分と割り切って考えるようにすると、劣等感から解放されるでしょう。

■ありのままの自分を受け入れる

ありのままの自分を受け入れることも、劣等感を手放すうえでは欠かせません。「完璧でなければならない」と考えていると、ささいなことでもミスと捉え、劣等感を抱きやすくなってしまいます。

客観的に自分を見つめることは、はじめは苦しいかもしれません。しかし、自分の短所も理解し受け入れることで、自分に課すハードルも下げられるでしょう。「ありのままの自分でいいんだ」と思えるようになったら、自然に劣等感から解放されていくでしょう。

■成功体験を重ねる

成功体験を積み重ねることも、劣等感を克服するためには効果的です。小さな成功体験でも、十分に意味があります。

たとえば、「いつもより10分早く起きられた」「仕事で、ちょっとしたアイディアが採用された」など、小さなことでも自信をつけられれば、「自分はできる」という小さな勇気を持てるようになるでしょう。

劣等感の原因や克服方法を知ろう

劣等感とは、自分が他人より劣っているという感情のことです。劣等感を抱く主な原因やきっかけとしては、「褒められた経験が少ない」「抑圧されて育った」などが挙げられます。

劣等感にとらわれていると思うように行動ができなくなり、人間関係にも悪影響を及ぼしかねません。一方で、うまく付き合えば、自身の成長や変化の糧にすることも可能です。

人と自分を比べて落ち込んだときは、意識的に自分の長所に目を向ける、ありのままの自分を受け入れるといったことを心がけ、抱えている劣等感を手放すようにしましょう。

構成/橘 真咲

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