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社員のバーンアウトを防ぐために経営者がやるべき仕組みづくり

2024.12.23

職場において、急にやる気が起きなくなってしまった人など、見かけたことはございませんか?

職場環境において、『燃え尽き症候群』と呼ばれ、それまで熱心に仕事に邁進していた人が、突然やる気を失ってしまうことをいいます。

Burnout Syndrome(バーンアウト・シンドローム)または仕事における燃え尽き症候群は、新たな疾患とされています。

職場に与える影響および原因、そして解決策について、会社起因で起こさないために出来ることをお伝えし、経営者のためになる従業員の働きやすい職場環境構築に役立てて頂ければと思います。

そもそも「バーンアウト」とは?

職場における慢性的なストレスにより引き起こされ、効果的に管理されないことで生じる心理的な変化の状態です。

それまで仕事熱心だった人が、火が燃え尽きるかのように急に労働意欲をなくし、無気力な状態になり、燃え尽き症候群とも呼ばれます。

「バーンアウト」起こることでの組織の弊害とは?

このように「バーンアウト」と思われる症状が散見されるようになってしまった人は、組織の中でのパフォーマンスの低下が多く見られます。

具体的には、顧客や同僚とコミュニケーションの齟齬が発生や、目標に対する結果も急激に落ちて、事業に対する影響もさることながら、個人の達成感ややりがいが得られなくなっていき、どうしても仕事の質が落ちていく傾向が見られます。

また、頻繁な欠勤や遅刻なども増えたり、自尊心も傷つけられ休職や退職につながってしまうケースなど、現代の大きな組織課題でもある人手不足問題などにも大きく影響を及ぼすことにもつながってしまうことが懸念されます。

「バーンアウト」にみられる特徴的な症状とは?

原因の本質は身体的・精神的なストレスとされており、真面目で熱心な人や完璧主義な人ほどなりやすいと言われており、特徴的な症状は3つのグループに分けられると言われています。

・「仕事を通じて、情緒的に出し尽くし、消耗してしまった状態」

つまり、仕事において感情を押さえこんだり、無理にコントロールしようとしすぎることで生じる消耗状態を指し、業務上、お客様や職場の人間関係上でも、誠実で思いやりのある対応が求められることも少なくありません。そのため、信頼関係を構築する上で、多くの情緒的エネルギーが費やされることになります。自分の職務に強い責任感がある人ほど、極度の疲労を招くことになります

・「お客様や職場の同僚に対する無情で、非人間的な対応」

思いやりのない・非人道的な態度など、いい加減な態度が増え、攻撃的になり、不遜な言動をしてしまうことも増えていきます。

遅刻・欠勤を繰り返したり、職場の人に対しても顧客・利用者に対しても関心を示さなくなります。

相手が理解できないような専門用語を並べ立てて会話するなど、配慮のない行動をとったり、同僚とのコミュニケーションを蔑ろにし、意思疎通が図れなくなるケースもあげられます。

・「職務に関わる有能感、達成感などの個人的達成感の低下」

業務が遂行できたり成果がある程度見られても喜べなくなったり、有能感が低くなったりして自己嫌悪に陥ってしまい、この職場にいても何の意味もない、と思い込みがちになりやすくなります。

「バーンアウト」主な原因とは?

単独の要因ではなく、いくつかの要因が重なって発生していると考えられていますが、個人の性格でいえば、ひたむきに仕事に向き合い、熱心に他人と関わろうとする人ほど、バーンアウトしやすいと言われています。

また、目標達成への期待が高く、周囲の期待に応えようとする気持ちが強い方や、ストレスへの対処経験が不足している方などが発生しやすいとされております。

環境面、会社起因になりますと、長時間勤務や激しいノルマ、身体的負担を伴う作業などの過重負担は、バーンアウトを引き起こしやすいことが、多くの研究によって明らかになっています。

さらに、この負担が指示などという場合は、それをやり遂げたとしても、充実感ではなく疲労感の方が上回り、仕事量や進め方を自分でコントロールできず、バーンアウトのリスクが高い深刻な環境といえます。

「バーンアウト」対策とは?

この「バーンアウト」を会社起因で発生を防いでいく上で、重要なポイントは、明確な目標設定と管理の徹底にあると考えます。

明確な目標の設定は、『期限』+『状態』を明確にすることが重要であります。

組織の中で、『急ぎでお願い・・・』や『頑張ってみて・・・』というやり取りを行うことなど記憶はないでしょうか?

当然、上司としては、これでわかるでしょ。という感覚だと思います。

しかし、言われた側は、このスピードで大丈夫なのかな。や、早くっていつまで何だろう。というように、誠実な対応しないと。など本来考えて欲しいこと以外のことも考えなくてはいけなくなり、精神的にもエネルギーを多く消費してしまうでしょう。

業務上、突発的に対応を指示しないといけないケースは多く発生する中でも、上司としては、余計なエネルギーを消費させない指示の出し方を強く意識していくことが重要なポイントの一つと言えます。

もう一点として、管理の徹底です。

「バーンアウト」は一人一人をケアすることでも効果的です。しかし、個人個人のケアは上司側の時間も多く費やしてしまうのも事実です。

そこで、管理の仕組みと抑えるポイントが重要です。

管理と聞くと、強制力があり絞めつけられている。というイメージを抱く方も多いかもしれません。

しかし、ここでの管理とは、部下の進捗事実を確認し、目標やゴールに対して迷いなどが発生していないか。を確認することです。

組織において、現場の業務を遂行する責任が現場の実働者であり、突発的な指示などを無くすことではなく、その突発的な指示に対して、「達成イメージがあるか?」「遂行する上での時間などの障害になることはあるか?」など、確認をしてからスタートをさせることが需要です。

スタート前に迷い事実を確認し排除しいていく。というマネジメントが有効であるとお伝えしています。

無理なノルマや指示をかしていないか?役割や動いて欲しいことは明確か?などを確認する上でも、スタート前に確認することをイメージしてみてください。

これらの一連の管理を、組織の環境に落とし込み、「1週間に一度管理」や「毎日〇時から管理」など、業務を行う上での『仕組み』に落とし込んでいく事で、部下側も迷い伝えられるという認識を合うということも実現しますので、『仕組み』として活用してみてください。

まとめ

真面目に仕事をする人ほど、バーンアウトになりやすいともいえます。

また、まじめな人ほど仕事を黙々と進め結果を出す事が多いです。

しかし、頼りになるからと言って、任せっきりにするのではなく、週に10分でも15分でも構わないので仕組みで部下の迷いを確認する環境を検討してみてください。

その環境こそが、会社起因で発生する「バーンアウト」を削減していく方法の一つとして理解いただき、組織内での部下のパフォーマンスの最大化を実現させていきましょう。

文/識学

この記事はマネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研」による寄稿記事です

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