キリンビバレッジは同社が展開するペットボトルコーヒー「キリン ファイア ワンデイ」シリーズが、2024年10月のリニューアルから約1か月で2500万本を突破したと発表。また2024年10月の販売数量も前年比2割増(※1)と、好調に伸長していることも併せて明らかにした。
※1 2024年10月31日時点 「キリン ファイア ワンデイ ブラック」「キリン ファイア ワンデイ ラテ微糖」「キリン ファイア ワンデイ 甘くないラテ<砂糖不使用>」同社出荷数量に基づく
好調の要因と背景について
■直火で香り高い味覚の向上
2024年10月に実施した「キリン ファイア ワンデイ ブラック」「キリン ファイア ワンデイ ラテ微糖」のリニューアルでは、焙煎されたコーヒーの香り高さを味わうことができる「直火焙煎豆抽出物」を新たに採用することで、より香ばしく、香り高い味わいを実現した。
この味覚のブラッシュアップにより、「ファイア ワンデイ ブラック」「ファイア ワンデイ ラテ微糖」ともに味覚において現行よりも高い評価を獲得した(※2)。
※2 キリン調べ(24年10月:トラッキング定量調査 N=335)
■現代的なデザインパッケージで購入率向上
「キリン ファイア ワンデイ」シリーズは、ファイアブランドに象徴される火のエンブレムがしっかり目に留まるよう、シンプルでスタイリッシュなデザインへ刷新。
新旧パッケージ比較
同社調べによると、「かっこいい」、「上質な感じ」というイメージが上昇し、「デスクに置いて働きたくなるようなかっこよさ」だと評価されたことで(※3)、前回リニューアル期よりも購入率が向上したもの(※4)と推察される。
※3 キリン調べ(2024年3月:PKG定量調査 N=240)
※4 インテージSCI(22年10月~24年10月 購入率<人数>)
ペットボトルコーヒー市場全体の売り上げ推移
シーンを選ばず、持ち運びに便利な小型ペットボトルは、2024年1~9月前年比104%(※5)と伸長している。ペットボトルコーヒーの成長トレンドが継続しており、特に止渇ニーズを満たす、容量多めの600mlPETが大きく伸長している。
※5 インテージSRI+ (24年1月~24年9月/推計販売規模金額)
■消費経済アナリスト/コンビニジャーナリスト・渡辺広明氏による分析コメント
メタリックでスタイリッシュなシンプルデザインの現代的パッケージは、雑然としたコンビニの売り場でかえって目を引き、消費者が手に取りやすい要因となっています。また、オフィスでの“ちびだら飲み”といった新しい飲用スタイルの広がりとも調和し、時代のニーズに応えています。
缶コーヒー、コンビニカウンターコーヒーと、コーヒーの選択肢が広がる中、ペットボトルコーヒー市場も成長を続けています。今年1月から9月までの販売金額は前年比104%を記録し、着実に拡大しています。
「キリン ファイア ワンデイ ブラック」「キリン ファイア ワンデイ ラテ微糖」の特徴である直火仕上げと直火焙煎豆抽出物を用いた香り高い味わいが、ペットボトルコーヒーとしての魅力を高めていることも人気の秘訣だと思います。
さらに、10月1日から飲料メーカー各社が実施した価格改定後も、消費者の節約志向が続く中で、“本物志向”の商品に対してはお金を払う傾向が見られます。こうした“ちょっと贅沢な飲食”という意識に、現代的パッケージや本格的な製法がフィットしたことが、「ファイア ワンデイ シリーズ」の10月の販売数量がおよそ2割増加した理由の一つだと考えられます。
渡辺 広明 氏
1967年生まれ、静岡県浜松市出身。コンビニの店長、バイヤーとして22年間、ポーラ・TBCのマーケッターとして7年間従事。商品開発760品の経験を活かし、現在 (株)やらまいかマーケティング 代表取締役として、顧問、商品開発コンサルとして多数参画。報道からバラエティまで幅広くメディアで活動中。
商品情報
・「キリン ファイア ワンデイ ブラック」
新たに「直火焙煎豆抽出物」を導入し、香り高さが引き立つ、冷たくても常温になってもおいしいブラックコーヒー。
・「キリン ファイア ワンデイ ラテ微糖」
新たに「直火焙煎豆抽出物」を導入し、香り高さが引き立つ、冷たくても常温になってもおいしい微糖タイプのカフェラテ。
・「キリン ファイア ワンデイ 甘くないラテ<砂糖不使用>」 ※中味の変更なし
砂糖不使用でベタつかない、キリッとしたブラックにミルクを入れた“ミルク入りアイスコーヒー”。
関連情報
https://www.kirin.co.jp/softdrink/fire/
構成/清水眞希