NIQ/GfK Japanから、世界68か国を調査対象とした飲料市場に関する2024年第三四半期レポートが発表された。本稿では同社リリースを元に、その概要をお伝えする。
飲料市場全体の動向:ノンアルコール市場は前年比+5.6%の成長
2024年第三四半期の世界68か国における飲料市場全体の調査によれば、販売金額が前年比5%増加した。特にノンアルコール市場は前年比+5.6%の成長を記録しており、その中でもエナジードリンクが前年比8.7%増と最も高い成長率を示した。
同様に炭酸飲料も前年比7.7%増と好調である。
アルコール市場においても前年比4.1%の成長を見せており、カテゴリー別ではソフトドリンクにアルコール成分が含まれたアルコールプレミックスが前年比7.4%増と最も高く、続いてビールが前年比4.8%増、ウィスキーが前年比4.5%増となっている。
■地域別の動向
アルコール市場において地域別ではヨーロッパが全体シェアの45%と最も高いシェアを占めている一方で、成長率ではアフリカ・中東市場が前年比42.1%、南米市場が前年比11.1%と著しい伸長を見せている。
■オンプレミス市場の重要性
アルコール市場の消費者支出の61%はオンプレミス(レストランやバーでの提供)で過半数を占めている。特にシェアの大きいヨーロッパ市場では、オンプレミスのアルコール消費者支出が伸びている理由として、消費者が同一予算内で低価格の商品を多く飲むよりも、杯数は少ないが高価格帯のアルコールを注文する傾向がみられ、プレミアム製品に対する潜在力を示している。
一方、低価格帯および高価格帯商品のシェアがそれぞれ+0.1%ポイント、+0.2%ポイント増加しており、市場の二極化が進んでいる。
関連情報
https://nielseniq.com/global/jp/news-center/2024/1212-fmcg/
構成/清水眞希