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動物性タンパク質から植物性タンパク質への摂取移行は心臓の健康にとって有益

2024.12.17

植物性タンパク質を多く摂ると心臓病リスクが低下することが、30年にわたる大規模研究で明らかに!
肉中心の食生活から、豆類やナッツ類などの植物性タンパク質中心の食生活に変えることで、心血管疾患リスクを最大19%、冠動脈性心疾患リスクを最大27%低下させることができる可能性も!?

動物性から植物性タンパク質への摂取移行は心臓の健康に有益

主なタンパク質源を肉から植物に切り替えると、心臓の健康に驚くべき効果がもたらされるようだ。30年にわたる研究により、動物性タンパク質に対する植物性タンパク質のエネルギー比率が最も高い人では、心血管疾患(CVD)リスクが19%、冠動脈性心疾患(CHD)リスクが27%低下することが示された。米ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院のFrank Hu氏は、「われわれの多くが、植物性タンパク質を主なタンパク質源とする食生活にシフトしていく必要がある。肉の中でも、特に赤肉や加工肉の摂取を減らし、豆類やナッツ類の摂取量を増やすことでそれが可能になる。このような食生活は、人間の健康だけでなく地球の健康にも有益だ」と述べている。この研究の詳細は、「American Journal of Clinical Nutrition」12月号に掲載された。

この研究では、Nurses’ Health Study(NHS)I(1984~2016年)参加女性7万918人、NHS II(1991~2017年)参加女性8万9,205人、およびHealth Professionals Follow-up Study(1986~2016年)参加男性4万2,740人の追跡データを用いて、植物性タンパク質と動物性タンパク質のエネルギー比率がCVD発症に与える影響を検討した。このエネルギー比率は、4年ごとに実施される食事摂取頻度調査を用いて、それぞれのタンパク質が全エネルギー摂取量に占める割合として計算された。

30年に及ぶ追跡期間中に、虚血性心疾患や脳卒中など1万6,118件のCVD症例が発生していた。解析の結果、植物性タンパク質と動物性タンパク質のエネルギー比率が上位10%の人(第10十分位群)では、下位10%の人(第1十分位群)と比較して、全CVDリスクが19%、CHDリスクが27%、有意に低いことが示された。このリスク低下は、タンパク質の摂取量が多い人で顕著であった。特に、タンパク質の摂取量が最も多く(全エネルギーの21%)、かつ植物性タンパク質と動物性タンパク質のエネルギー比率が高い人では、タンパク質の摂取量が最も少ない人(全エネルギーの16%)と比較して、CVDリスクが28%、CHDリスクが36%低いことが明らかになった。一方、脳卒中のリスクと動物性タンパク質および植物性タンパク質のエネルギー比率との間に有意な関連は認められなかった。ただし、赤肉や加工肉をナッツ類などの植物性食品に置き換えることで、脳卒中リスクは低くなることが示された。

研究グループによると、植物性タンパク質を中心とした食生活への完全移行はCHDリスクの低減に最も効果的な可能性があるが、CVDに対する効果は植物性タンパク質と動物性タンパク質の比率が約1対2で頭打ちになるとの考えを示している。

また、論文の筆頭著者である、ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院のAndrea J Glenn氏は、「平均的な米国人での植物性タンパク質と動物性タンパク質のエネルギー比率は1対3である。しかし、われわれの研究結果は、CVDの予防には少なくとも1対2の比率の方がはるかに効果的であることを示唆している。CHDの予防には、1対1.3以上の比率で植物性タンパク質を摂取すべきだ」と話している。(HealthDay News 2024年12月2日)

Copyright (C) 2024 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://ajcn.nutrition.org/article/S0002-9165(24)00737-8/fulltext

Press Release
https://www.hsph.harvard.edu/news/press-releases/higher-ratio-of-plant-protein-to-animal-protein-may-improve-heart-health/

構成/DIME編集部

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