学校や会社の予定表などで、『隔週』という言葉を目にしたことがある人は多いでしょう。月・週・日などに『隔』が付くとどのような意味になるのかや、『各週』との違いも解説します。
目次
隔週とは?
隔週は、さまざまな場面で使用される言葉です。会社やビジネスシーンでは、『隔週休2日制』という勤務形態を表す際に用いられます。まずは、隔週の意味や使用例をチェックしましょう。
■1週間おきと同義
隔週とは、1週間おきの頻度で行われることを意味します。『2週間に1回』と、言い換えてもよいでしょう。
隔という漢字には、『一つおいて次の』『間をおいて』などの意味があります。つまり、隔週は『1週間を隔てて』という意味合いを持つのです。
隔週は、日常生活のさまざまな場面で使用されます。いくつか例文を見てみましょう。
【例文】
- 我が社では、隔週で会議を開いている
- 給与の支払いは隔週木曜日です
- 集金は隔週で行ってください
■「隔」が付く言葉
隔が付く言葉には『隔日(かくじつ)』『隔月(かくげつ)』『隔年(かくねん)』などがあります。これらは全て、一定の期間を隔てて物事が行われることを示します。
- 隔日:1日おきの頻度(2日に1回)
- 隔月:1カ月おきの頻度(2カ月に1回)
- 隔年:1年おきの頻度(2年に1回)
隔月は、雑誌の発行頻度を表す際によく使用されます。隔年は、スポーツ大会や総会といった、イベントの開催に用いられることが多いでしょう。
【例文】
- 妹が入院してから、彼は隔日で病院を訪れている
- 会社の都合により、月刊〇〇は隔月発行となりました
- 〇〇祭は、隔年開催の美術展示会です
■隔週の英語表現
隔週を表す英語表現は、2週間に1回の意味を持つ『bi-weekly』です。隔週発行の雑誌は『a bi-weekly magazine』と表現します。1週間おきの意味を持つ『every other week』を使ってもよいでしょう。
【例文】
- We have a meeting bi-weekly(私たちは隔週で会議を開く)
- I meet with a friend every other week.(私は1週間おきに友人と会う)
アメリカ英語ではあまり使われませんが、イギリス英語では『fortnightly』を使うのが一般的です。国や地域によって、表現方法が異なることも覚えておきましょう。
隔週と間違いやすい表現
隔週と混同されやすい表現には、『毎週』や『各週』があります。これらの用語は、日常生活や仕事の場面でよく使用されますが、その意味や使い方には大きな違いがあります。
■毎週
毎週は、『1週間ごと』を意味する言葉です。テレビ番組の放送スケジュールや週刊誌の発行など、定期的な予定・習慣を表現する際に使われるケースが多いでしょう。
『毎』という漢字には『そのたびごとに』『常に』という意味があり、繰り返し行われる事柄を表現します。
例えば、『毎週金曜日に会議がある』は全ての週の金曜日に会議があることを意味しますが、『隔週金曜日に会議がある』は1週おきの金曜日に会議が開催されることを指します。
■各週
各週とは、『それぞれの週』を意味する言葉です。『各(かく)』には、『多くのものの一つ一つ』『一つ一つのどれも全て』という意味があります。
【例文】
- 各週でアンケートを実施した結果、新たな事実が判明した
- 提供するデザートは各週で変え、お客さまに楽しんでもらう
- 各週・各日の労働時間を集計し、来月5日までに提出してください
各週は、週の比較をする際などに用いられます。隔週や毎週と違い、期間・間隔を表す言葉ではない点に注意しましょう。
「隔週休2日制」とはどのような制度か?
求人の勤務形態に『隔週休2日制』と書いてあるのを、見たことはないでしょうか?『毎週2日間の休日がある』と勘違いされやすいですが、完全週休2日制や週休2日制とは異なる制度です。
■週休2日と週休1日を交互に設ける
隔週休2日制とは、2日休みの週と1日休みの週を交互に設ける勤務形態です。パターンは会社ごとに異なりますが、第1・3・5週は土日休み、第2・4週は日曜のみ休みとなるケースが多いでしょう。
労働基準法において、1日8時間・週40時間を超える労働は禁止されています。隔週休2日制勤務の場合は、1日の勤務時間を短くしたり、変形労働時間制を取り入れたりして、労働時間を調整するのが一般的です。
完全週休2日制と比較すると、休日数が少ないように思えますが、必ずしもそうとは限りません。会社によっては、年間休日数が完全週休2日制を上回るケースもあります。就職・転職の際は、具体的な休日数や取得方法を確認することが重要です。
■隔週休2日制と混同されやすい制度
隔週休2日制と混同されやすい制度には、『完全週休2日制』『週休2日制』があります。
完全週休2日制は、1週間のうちに休みが2日間ある制度です。完全週休2日制(土・日)と記載されていれば、土曜日と日曜日が必ず休みになりますが、記載がなければ土日が休みとは限りません。
週休2日制は、1カ月のうち最低1週は2日間の休みを設けている制度です。以下のように、休みのパターンは会社ごとに異なるため、事前に確認をする必要があります。
- 毎月第1週は土日が休み、他の週は日曜のみ休み
- 毎週水曜日が休み、第2週は木曜日も休み
隔週の正しい意味と使い方を覚えよう
隔週は、『1週間ごと』『2週間に1回』と同義です。毎週や各週と混同する人もいますが、『隔』の意味を考えれば違いが分かるはずです。隔週に関連して、隔年・隔月・隔日の意味と使い方もチェックしておきましょう。
『隔週休2日制』は、一部の会社で採用されている勤務形態の一つです。2週間ごとに2日の休みがあるのが特徴で、完全週休2日制や週休2日制とは異なります。仕事とプライベートの両立を望む人は、勤務形態や休日の仕組みをよく理解することが重要です。
構成/編集部