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打ち上げ失敗から旅行中の事故まで!国内大手損保が宇宙保険に注力する理由

2025.01.12

自社の衛星がデブリと衝突するなど、宇宙ビジネスには未知なるリスクが存在する。そんな懸念を少しでも解消する宇宙保険を、国内の大手損保会社が提供中だ。三者三様の取り組みを紹介する。

宇宙保険

損害保険の主な適用範囲

B to B

(1)製造
(2)輸送
(3)射場保管
(4)打ち上げ
(5)軌道上運用(月面着陸)

B to B

企業向けには、打ち上げ前、打ち上げ、軌道上寿命、宇宙賠償責任を対象とする各種保険があり、国内大手損保会社が引き受けを行なっている。三井住友海上では、月面着陸のリスクを補償する月保険も世界で初めて開発。損保ジャパンでは打ち上げの失敗時にもう一度行なう費用を補償するサポートもしている。

B to C

(6)宇宙旅行

B to C

三井住友海上と東京海上日動が開発を表明。先行する三井住友海上は2022年7月にJAXAと宇宙旅行保険事業をスタート。2024年4月からは、東京海上日動も宇宙旅行の保険商品の販売を開始。損保ジャパンは開発検討中だ。

損害保険ジャパン

事業者のニーズを理解し、最適な補償を提案

保険範囲/(1)(2)(3)(4)(5)

衛星の小型化をはじめ、宇宙事業の多様化に応じてビジネスの拡大に貢献できるよう、各事業者のニーズに合わせた保険商品を提供。強みは、宇宙保険の提供だけにとどまらないところ。宇宙ビジネス支援サービスを通して事業者と密接なコミュニケーションを図り、衛星開発の初期段階からテクニカルな助言やリスクコンサルティングを提供。事業者のニーズを的確に理解したうえで、最適な補償の提案につなげている。海外保険マーケットとの連携や専門家とのネットワークを通じて得られた最新の情報や技術をいち早く取り入れ、未だ起こっていないリスクを分析。その結果を宇宙保険商品に反映し進化させている。

[支援事業]リスクマネジメントの充実化を実施

コンサルティングに基づく宇宙ビジネス支援サービスを展開。今後は新たな民間宇宙ステーションに関わる事業者や、宇宙旅行などのビジネスモデルが台頭することが考えられ、リスクマネジメントのニーズが高まることを見越した新しいサービスの開発も検討していく模様だ。

三井住友海上火災保険

様々なリスクに対する保険を提供

保険範囲/(1)(2)(3)(4)(5)(6)

同社の宇宙保険は、衛星やロケットなどの製造、輸送、射場、打ち上げ、運用までを広くカバーする。企業が活用する理由は、懸念するリスクによって様々。例えば、ロケットの打ち上げ事業者は製造段階から打ち上げまでの地上でのリスクや打ち上げ失敗時の第三者に対する賠償責任のリスク。人工衛星事業者は同じく地上での製造から打ち上げまでのフェーズ、自社の管理外における打ち上げフェーズ、軌道上での運用フェーズ中のリスクをそれぞれ懸念して保険に加入するという。2030年までにかけて人工衛星の打ち上げが大きく増えることが予測されており、宇宙保険への加入ニーズは増えていくと同社では考えている。

[支援事業]支店を介して宇宙産業を支える

製造から月面着陸までの保険を手がける同社は、新商品の開発にも意欲的。新しいチャレンジに挑む宇宙ビジネス事業者を支える保険商品の提供に努めている。東京の本社に専門組織の「宇宙開発チーム」を設置。全国の支店を介して宇宙産業を支える体制を構築している。

東京海上日動火災保険

宇宙旅行者向けの保険を提供開始

保険範囲/(5)(6)

約50年前から宇宙保険を扱ってきたノウハウを生かし、宇宙旅行者向けの保険を提供。個別の旅行形態などに応じて補償範囲の設定やリスクの評価を実施し、保険引き受け可否を判断する。補償対象になるケースは次の2点。[1]宇宙への出発日から地上に帰還した日までに発生した傷害により、旅行者が死亡または後遺障害が生じた場合。[2]搭乗機の打ち上げ日の前、および帰還後の保険期間中に発生したケガや疾病によって治療が必要となった場合など。企業向けには「宇宙リスクソリューション事業」も立ち上げ、2024年度以降、段階的にサービスを提供開始予定。

取材・文/大沢裕司

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