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これなら幹事の負担も少ない!?子連れOK、時短、低コストの「オフィス忘年会」は浸透するか

2024.12.04

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

コロナ禍以降、飲み会離れが進んでおり、コロナが明けても忘年会を実施しない企業も多くある。一方で社員間のコミュニケーションの場として実施しながらも、強制参加させない、入退出自由、短時間といった新しい形の忘年会も出てきている。

法人向けフードデリバリーサービス「くるめし弁当」を運営する「株式会社くるめし」は、運営サービス「くるめし弁当」「シェフコレ」の会員を対象に「会社の忘年会に関する調査」を実施した。

20~30代の忘年会への要望は「会費ゼロ」「業務時間に短時間での開催」

今年の忘年会の参加意向については、57%が「参加予定」、18.7%が「どちらかといえば参加したい」と回答し、全体で75.7%が忘年会への参加予定であることがわかった。

「会社の忘年会に参加予定・参加したい理由」では、「職場の人と仕事以外でコミュニケーションを取りたい(60.6%)」「忘年会を通じて職場の人と良好な関係構築のきっかけを作りたい(56.4%)」という回答がみられ、忘年会が社員同士のコミュニケーションのきっかけのひとつとなっていることがわかる。

一方で、「忘年会に参加したくない・欠席予定」の理由としては、「夜遅くまで拘束されたくない(40.8%)」「仕事以外で職場の人と関わりたくない(36.2%)」「プライベートや家族との時間を優先したい(35.1%)」という回答がみられ、社内コミュニケーションに消極的な人も多いことも判明した。

「会社の忘年会に対する要望」では、34.3%が「会費をなくして欲しい」と回答。特に20、30代の50.5%が「会費をなくして欲しい」と回答しており、忘年会の参加にあたって会費が社員の負担となっている様子もうかがえる。

参加したい・しやすい忘年会として、「経済的な負担がない(57.2%)」「チェーンの居酒屋ではなく少しリッチな飲食店での開催(34.2%)」「昼間~夕方の業務時間内の開催(33.6%)」という回答が多くみられ、「子どもの同席が可能」という意見も挙がった。

また、忘年会や社内イベントの幹事経験者に、失敗したことや苦労したことを聞くと、「大人数(10人以上)で参加可能なお店を探すのが大変だった(53.2%)」「日程調整が大変だった(41.2%)」と、事前準備に関する悩みが多かった。

「参加者が直前で欠席となりキャンセル料が発生した、または参加人数が変わったが料理数などを減らすことができなかった」という回答も23.7%あり、社員や家族の体調不良等で出席人数の変更に対する幹事の悩みも判明した。

「今回の調査から、参加意向はあるものの、会費等の経済的な負担が参加ハードルをあげている現状がわかりました。その他、忘年会に対する要望としては、終業後の開催ではなく、就業時間内に短時間で開催、種類豊富な飲食を楽しみたい、などの意見がみられ、働き方やライフスタイルの多様化とともに、参加者の忘年会に対する要望も変化していることが伺えます。

幹事への負担も浮き彫りとなり、忘年会への参加予定の理由に関する質問では、『幹事なので参加が必須』『裏方として参加予定だができれば参加したくない』という声も寄せられています。

従来の飲食店での実施にとらわれず、参加者の多様化する働き方や要望、幹事の負担を減らすため、新しい忘年会のあり方を模索することで、より良いコミュニケーション機会として忘年会を活用することができるのではないかと考えます」(株式会社くるめし 広報担当 田口奈津樹氏)

「子連れOK」「業務時間内に開催」のオフィス忘年会を実施

接客・販売領域のコンサルティング事業を展開する「株式会社ピアズ」では、初めてのオフィス内で忘年会を行う「オフィス忘年会」を実施。ミーティングや社内の研修等で使用しているオフィス内のコミュニティエリアを会場として、食事はケータリングサービス、飲み物は近くの店舗で購入し、業務時間内で子連れOKの忘年会を実施した。

忘年会の幹事を務めた、株式会社ピアズ 組織戦略室 社長室 室長 末廣樹理菜氏に、オフィス忘年会導入の経緯について聞いた。

「当社の女性社員の40%はお子さんがいるため、社内にはキッズスペースを完備し、子連れ出社を可能としています。そこで今回、業務時間内に子どもと一緒に楽しめるオフィス内での忘年会を企画しました。

コロナ以前は通常の忘年会を行っていましたが、コロナでストップしてこの数年は忘年会自体を実施しておらず、今回は久しぶりの忘年会復活となりました。

今回はお子さんがいる社員を中心とした自由参加の忘年会で、就業時間内の18時から開催して、夜の時間帯が難しい社員も参加できるようにしました。

途中参加、途中退出もOKなので、特にお子さんがいる社員は時間に縛られないため、みなさんが気兼ねなく参加できると思います。

お店の場合、大人数の予約の確保、禁煙・喫煙といった環境、キャンセルの発生など調整が難しいのが幹事としては悩みどころでした。

また、騒いだりじっとしていることができなかったりするので、子連れで忘年会というのも難しく、安全な場所で、気心の知れた環境のオフィスで行うのがベストと考えました。

ケータリングサービスは種類が選べますし一人当たりの単価も低く、飲み物は近隣のスーパーなどで調達できるので、コスト面で考えてもメリットがあります。お店で行うときよりも幹事としての負担もかなり少ないと思います」(末廣氏)

【AJの読み】自由度が高く経済的負担が少ない「オフィス忘年会」は浸透するか

オフィス忘年会を実施したピアズは、出産・育児を経ても活躍できる柔軟な環境づくりを推進し、社内イベントを通じて社員同士のコミュニケーションを活性化する施策を積極的に実施している。

時短勤務の社員、夜に家を空けられないパパ・ママ社員など、多くの社員に1年の締めくくりとなる忘年会に参加してもらいたいと「オフィス忘年会」を開催することになったという。

ケータリングを利用した忘年会では、一人当たり2000円前後の予算で実施することが多いとのこと。店で実施する忘年会よりも、メニューの選択肢の幅が広く安く抑えることができるのもメリットだ。

ピアズの忘年会ではケータリング・オードブルサービス「シェフコレ」から、「to-un-be(トゥアンビ)」と「cafe RATONILO(カフェラトニロ)」を利用。ハンバーグやパスタ、ドライカレーなど子どもが好きな料理から、ローストビーフやケイジャンチキンなど大人も楽しめる料理まで幅広いラインナップを用意した。

短時間で終了、入退出自由、経済的負担や幹事への負担も少ないなどメリットも多く、自由度の高いオフィス忘年会。遅くまで拘束されたくない、子どもがいるので参加できないなど、今までハードルがあった社員でも参加できる、令和の時代の新しい忘年会スタイルとなるかもしれない。

取材・文/阿部純子

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